学校日記

コミュニティカレッジ 27期生 森田真生先生講演会

公開日
2026/07/27
更新日
2026/07/27

学校の様子

 24日(金)、『数学する身体』などの著書で有名な森田真生先生を講師として27期生(2年生)対象講演会を、コミュニティカレッジかつ京都市立高校「Fusion」プランとして行いました。コミュニティカレッジとは、本校が市民の皆様にも公開して、講演会などの催しをする取組です。京都市立高校「Fusion」プランとは、京都市・府教育委員会が政策連携等を行う「京の高校生探究パートナーシップ事業」に基づき、市立高校が主催する講演会・フィールドワーク等の実施にあたり、他の市立・府立高校の生徒や教員の参加を促すなど、学校間交流を喚起する取組を支援する制度です。

今回の講師の森田先生は、京都に拠点を構えて研究をされるかたわら、国内外で「数学の演奏会」などのライブ活動をされています。


 講演会で森田先生は、次のようなお話をされました。

 「君たちは、人生の岐路に立ち、自分の選択(文理や進学先など)を考えるだろう。人生を、道路のイメージで考えると、無駄のない、効率的な道を考えがちだ。けれども、生きていくということは、水の流れが地形を変形、形成することだ。すると、その地形に沿って水路ができる、それが人生の道だと思う。学習とは、少しずつ水を流すことである。人生には迷う時間がある。迷ったり、戸惑ったりして止まっていること、時間をかけても成果を感じられないことがあるかもしれないが、すべて地形を変えている。」


 また、命について、森田先生はこう言われました。「40億年前は生命はなかった。生命を構成する元素は地球上を巡っている。ネイティブ・アメリカンは、「死がやって来て、生を開く」と言う。命は一時的に自分のところに閉じこもっている。生きることは、世界全体と一つになることへの抵抗である。人生は、どこかへたどり着くことが目的ではなく、歩むこと自体に意味がある。何かのための手段として道を歩むのではない。生き物は、道草することによって、世界の誰かに貢献している。」そして、「心のある道を歩む」ということばを紹介してくださいました。


 まとめとして、「語るということで、語らないことが生まれる。語っていないことに本当に語るべきことがある。」としながらも、「人生とは、あっちかこっちかという推論を地球上に描くこと。推論によって、道ができる。また、ある生物のできないことが、他の生物のできることにつながる。人は万遍なくできなければならないわけではない。みんなで一緒にやっていくもの。」とお話しされました。


 ご講演が終わると、生徒代表は、「親として生きていてくれるだけでいいという序盤の言葉が残っている。進路に向けて、悩み立ち止まることがある時期だが、自分自身の道を歩んでいくモチベーションになりました。」と述べました。


 

 続いて、場所を演習室に移して、座談会を行いました。「先生が何度かおっしゃった『本当』という言葉の意味は?」「どんな人なのかを知りたいです」「心が震えて質問が10個くらいあります。心のある道とむなしい道の区別はどうすればいいのか、自分なりの答えを聞いてください」「頭がよくないけど質問していいですか?小中高と決まった道を歩んでいる感覚があるが、大学に行く意味とは?」など、お互いの本心を開示した率直な質問に、森田先生は一つひとつ非常に丁寧に朗らかに応えていただき、とても貴重な交流の時間になりました。

 

 今回の講演会は、これから人生の岐路に立ち、進路選択などを行う生徒たちにとって、指針となるような内容でした。この先の人生で彼らが迷ったとき、今日の森田先生のことばを思い出し、安心して人生を歩めるとよいと思います。ご参加いただいた、保護者のみなさま、地域のみなさまも、ありがとうございました。