学校日記

地の利

公開日
2013/07/04
更新日
2013/07/04

校長室から

 昨日,京都大学ジュニアキャンパス2013「ひらけ!好奇心の玉手箱」の案内が届いていた。本日子どもたちには配布している。日時は,9月14日(土)・15日(日),プログラムとしては,特別講義と中学生向けゼミ,若手研究者特別ゼミ,大学院生等によるポスターセッション,特別協賛ゼミである。参加資格は,京都市及び近郊の中学生250名程度,保護者の参加も可能である。参加費は3,000円,締め切りは8月9日(金)である。
 いつも私が言っているのだが,大宅スタンダードではいけないということを思い出して欲しい。まさにこうした催しは,日本的レベルの話である。そんな話が,目の前で聞かれるのである。そんな条件下にありながら,申し込まない手はないというのが,正直な思いである。自らが,その視点で,大宅スタンダードを破ることこそが大切である。
 昨日,新聞の投書欄を読んでいたら,こんな内容が書かれていた。「京都に住む『ぜいたく』」と題して,小学生の頃,四国に住んでいて文通をしていた時,50円切手の図柄,少しうつむいて右手に頬を添え,優しく口元がほほ笑んだ仏像に,じんわりとあたたかな気持ちを芽生えさせられたという思いが書かれ,後に京都に来て,右京区に住み,その図柄が太秦広隆寺の弥勒菩薩半迦思唯像だと分かり,本間物を身近に見られることへの贅沢さ,恵まれている幸せを述べておられた。
 京都に住んでいるので,その贅沢さは分からないかもしれないが,他の地域の知り合いからは,京都に住んでいることをうらやましがられることは結構ある。「春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは,……」の枕草子の清少納言と同じ風景を感じられることなど,そんな贅沢があるだろうか。数えあげればきりがないほど,いろいろなことが身の周りにはある。この歳になると,どこかから京都に帰ってきた時,本当にいいところだなと思うことはしばしばである。
 そんな身近なところで,大学が中学生を対象としての催しが行われるのも同じことである。昨年まで,教育委員会にいて,ジュニアキャンパスの会場にも出かけたが,他府県,遠いところなどでは,山口から来られていた親子がおられて,その方と話したことがある。息子がどうしても京都大学で勉強がしたくてと話してくださった。近場ゆえに,その恩恵を感じないかもしれないが,他から見れば,ほんとうにうらやましい限りであるだろうし,ちょっとこうした状況をゆっくりと想像してもらえればと思う。地の利を生かし,こうした催しなどに,積極的に参加することは,大げさかもしれないが,自分のこれからの人生を考える上でも,また,振り返ってみたとき,人生を変える転機になるかもしれないと思う。夏休みにもこうした催しもあるだろうし,また作文などで自分の日頃の思いや主張をまとめるなど,コンクールに参加するなど,今までにない自分を積極的に見つけ出して欲しいと願っている。