染み込ませる
- 公開日
- 2013/06/12
- 更新日
- 2013/06/12
校長室から
本校の体育祭は,陸上記録会ということをそれに替えている。良い悪いは別にして,それぞれの歴史があるものだと思う。本格的な競技場で出来ることは,喜びの外ない。前の学校でも,皇子山陸上競技場を使っていた。生徒たちに尋ねた時,走りやすいというよりも,一直線にはるか彼方を目標に走れることで,視野が広くなり,いい記録が出そうな感じがすると言っていたのを思い出した。記録会である故,自分の3年間の記録の積み上げを見ることで,その成長を感じて欲しい。
さて,今陸上界では,なんといっても洛南高校3年生の桐生祥秀選手である。うろ覚えで申し訳ないが,スタートから確か14歩までを前屈状態で走り,その後体を起こすというようなことであった。彼にとって,重心移動の最も適した歩数が14歩なのである。しかし,そんなことを走りながら数えることなどできない。ゆえに,何度も何度もスタートダッシュの練習をし,自分の体に染み込ませてきたのである。その練習が大切なのである。
今,中学生となって,何かを上達させよう,会得させようと思うなら,意識的にそのことを行い,自分の身に染み込まさなければならない。その上で,意識がなくなったとき,自分のものになったということになるのだろう。
勉強の方法も,部活動の方法も,その訓練のような時代が,この中学生の時期である。繰り返しの,単調な,何になるのかと思うようなこともあるだろう。しかし,そのことが成長という二文字に表されるものなのだと思う。
昔,サッカーの日本代表に釜本邦茂選手がいた。蜂ヶ岡中学校出身で,名前くらいは聞いた人もいるだろう。彼は右足のシュートは最大の武器だといわれていた。シュートの割合は,右足5割,左足3割、そして頭2割といわれている。その右足の強烈なシュートを生かすために,左足のシュート練習を重ねて重ねたといわれている。右で行くかと思えば,左足があれば,その威力たるや況やである。中学校の帰り道,左足でボールを蹴る練習をしていたという。
並々ならぬ努力が華やかさの中には隠れている。身に染み込ませるということを意識した活動の中でつくりあげていくことも意識して欲しい。