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令和3年度教育実習生

公開日
2021/08/30
更新日
2021/08/30

校長室より

 「3週間」
 がらがらがら。校長室のドアが開く。
「おはようございます。失礼します」
いつもの教職員とは違う少し高い目の声が4回聞こえてくる(声が若い)。ドアのほうを向くと,服装を正した若者たちが,次々と入ってくる。今年,勧修中学校で預かる教育実習生4名である。
 教育実習1日目の最初は,校長から教育実習全般について話をする段取りになっている。そこで,校長室に4名がやってきたわけである。
 校長室のソファに腰掛けるように促す。全員緊張している。

<そらそうだ。校長室なんて入ったことないだろうし。たぶん校長に対するイメージは,やっぱり怖いだろう>

 4名,それぞれに自己紹介するように話しかける。名前,大学,教科,出身地などを答える。聞きながら30年以上前の自分の教育実習のことを思い出す。走馬灯のようにという言葉があるが,鮮明によみがえる。
<30年以上前の大学4回生の6月,京都市内のN中学校で教育実習を受けた。そのとき,私は教師になるとは夢にも思っていなかった。本気で教師になろうとしていた実習生たちには悪いが,とりあえず教員免許は取得しておこうかぐらいの軽い気持であった。私は,教育大学ではなく一般の大学であったため,教員免許を取るためには要卒業単位(多分130単位)以外に70〜80の単位を取得しなければならなかった。要卒業単位取得にも苦労していたため,教員免許取得もあわよくば程度であったのだ。ところがである,このときの2週間の教育実習が,私の人生を変えたといっても過言ではない。要するに,教職にはまったのである。教育実習の前半を終えたときには,「絶対に中学校の先生になる」と決めていた。実習終了後,私は大学にもどり教員免許取得と大学卒業と採用試験の勉強に必死になった。人生のなかで,あれほど勉強したことはなかった>

 ふと気がつくと,実習生の自己紹介が終わっていた。脳裏に巡り巡った記憶を心の中にしまう。あとは,実習生を相手に教育実習の心構えなどを話す。4名は緊張したまま真剣に話を聞いてくれる。そして終了。

<自分の昔を思い出しただけで,実習生には,何か心に残ることが話せたのだろうか?けれども私と同じように,この教育実習で人生を変える若者がいるかも・・・。>

 責任重大な3週間である。

ご紹介
 国語 岡田 玲奈  3年3組配当
 社会 高坂 奈緒  1年3組配当
 社会 大垣 椋   1年5組配当
 数学 橋間 海夏太 2年2組配当 以上4名