学校日記

ひとりごと

公開日
2015/10/22
更新日
2015/10/22

学校の様子

「あと少しだけ。 もう少しだけ。」

 明日の文化祭の準備があちらこちらで進んでいます。今日の4限が最後の練習に,明日の1限が発声,調整の時間となっています。今日の最後の練習の後,また終学活の時にクラスでどんな話をしたのでしょう。最近発行される学級通信を見ても,「絶対金賞を取る」とか「大丈夫。〇組のみんななら,きっと大丈夫」といった文字が踊っています。確かに,一生懸命頑張って練習をしたのだから,その結果として一番が欲しいというのは,よくわかります。でも,絶対金賞でないといけないのでしょうか。

 この合唱コンクールで歌う曲目は夏休み前にみんなで決めて,指揮者,伴走者は夏休みに練習が始まりました。そして夏休みが明けると音楽の時間での練習も本格的に始まり,体育祭が終わると毎日のように教室から歌声が聞こえてきました。3年生のあるクラスの練習を覗いてみると,歌っている顔がキラキラと輝いて,本当に楽しそうでした。1回歌い終わるとお互いに意見を出し合っています。そして「もう1回歌おう!」と声がかかります。クラスのみんなと歌うこと,話し合いながら合唱を作り上げることを心から楽しんでいる様子が伝わってきます。私が大切にして欲しいのは「もう1回歌おう」「もう1回歌いたい」という気持ちです。
 照れて恰好をつけて斜に構えて面倒くさそうに口を開けている振りをするのではなく,堂々と前を向いて,しっかりと指揮者を見て,隣の仲間の呼吸を感じながら声を合わせ,ハーモニーの中に溶け込んでいく気持ちよさを感じている君たちを,本当にかっこいいと思います。合唱を通して,仲間を感じ,共にいる事に心地よさを感じているクラスを微笑ましく,羨ましく思います。それを見ている私は,幸せな気持ちを感じます。

 私は生徒たちの試合の応援や,吹奏楽の演奏会に行くのが大好きです。試合でもそうなのですが,演奏会でも「奇跡の演奏」という場面に立ち会う事があります。逆に何万円も払って聞きに行った演奏会がつまらないこともあります。大勢の演奏者が指揮者を通してひとつになり,お互いを感じながら息があっているのが伝わってくる。その息に聞いているものの息までがあっていくのです。会場全体が得も言われぬエネルギーに包まれ,演奏後には,演奏者の満面の笑みと割れんばかりの拍手が会場を包みます。会場のすべての人が「奇跡の演奏」に立ち会えたことを実感し感動します。これは演奏者のレベルには関係がなく,まさしく出会いがなせる業です。
 
 明日の最後の合唱に向けて,これまで何回も歌ってきた練習の記憶を大切にしてください。そして舞台の上での合唱が「あと少しだけ,もう少しだけこのまま歌っていたい」という思いに包まれたものになりますように。そんな思いが体育館一杯にあふれる一日になりますように。賞の色は後でついてくるものです。楽しみにしています。