新しい仲間を迎えて,新年度がスタート!
- 公開日
- 2013/04/12
- 更新日
- 2013/04/12
校長室から
夜間部の生徒7名を迎えて新年度がスタートしました。昼間部は昨日から体験入学が始まりました。5月には昼間部にも新しい仲間が加わることになるでしょう。これから,みんなで力を合わせて,さらに毎日楽しく通える学校づくりをしていきましょう。
入学式「学校長式辞」より
今年の冬は,全国的にも記録的な豪雪に見舞われるなど,非常に厳しい冬でした。しかし,厳しければ厳しいほど,春が待ち遠しく,その訪れにはこの上ない感動が待っています。そして今,桜の木々も新緑を身にまとい,躍動が感じられる喜びの春を7名の新入生の皆さんと共に迎えることができました。
…(中略)…
さて,新入生のみなさん,入学おめでとうございます。みなさんは,様々な困難や厳しい冬の季節を乗り越え,「学びたい」との一心で,今日ここに集われました。ここに至るまで,言葉だけでは言い難いご苦労もあったここと,お察しいたします。しかし,年齢に関係なく,自分を高めたい,よりよく生きたい,このような皆さんの思いに,私は「学びの原点」というものを感じるとともに,その姿勢に心から敬意を表したいと思います。「初心忘るべからず」という言葉があります。どうか,今の気持ちを大切に,初志貫徹を目指してください。われわれ教職員はもちろん,本日お見えの地元郁文自治連の皆さんや教育委員会の皆さんが応援団として付いています。今日は皆さんの夢と希望を叶えるための船出の日です。共に頑張りましょう。
そこで,今日は新入生の皆さんに,これからの中学校生活におけるキーワードを2つお話ししたいと思います。1つ目のキーワードは「自分」です。
その前に,皆さんに一つの生徒作文を紹介いたします。題は『学校』です。
私にとって,学校は生きがいです。楽しくて楽しくて,もし学校に来てなかったら,私はダメになってます。
今は一字でも覚えるのが,うれしくて楽しくて仕方ありません。けれど,一つだけ残念なことがあるんです。子どもがまだちっちゃいときに学校の宿題してて,わからんとこ訊かれても,私は字もわからないから教えられず,子どもには「こんなおかあちゃんで悪いなあ」って何度も心の中で謝ってましたんや。もっと早うに勉強してたら,子どもにも教えられたのに…。昔はつらいことが一杯あって,口では言い表せないくらいやけど…,そんな波をくぐり抜けてきたからこそ,今の私があると思います。
そやから,私は私自身のために,覚えは悪くて,先生たちに迷惑かけますけど,頑張って勉強します。私は,今たくさんのことを教えてもらって,字も読んだり書いたりでけるようになってきて幸せや。先生,私,これからの幸せのために勉強頑張ります。
これは,本校の卒業生が書いた作文です。とても力強い決意が感じられます。ただ,作文の中で,「子どもに何度も心の中で謝っていた」と書いてありますが,立派に子育てをされたのですから,謝る必要なんて全くないのです。新入生の皆さんには,この人が「私は私自身のために」と書いておられるように,これからは「自分自身のために」勉強していってほしいと思います。これから始まる毎日の学習の中で,「今まで知らなかったことを発見できた」あるいは「疑問に思っていたことが解決できた」など,これこそが「学ぶ喜び」で「わかる楽しさ」です。それを感じながら,「自己実現」つまり「なりたい自分」を目指していってほしいと思っています。
これまでに様々な困難を乗り越えてきた「自分」を褒めてあげてください。誇りに思ってください。そして,これからの幸せのために,自分の夢と希望を叶えるために,私たちと一緒に学んでいきましょう。
2つ目のキーワードは「つながり」です。本校では,世代,国籍,文化の異なる人たちが集まってきています。当然,生まれた場所も育った環境も違います。だから,いろんな個性があり,いろんな考え方や価値観があります。大切なのは,その違いを認め合うことです。相手のいいところを探すことに心掛けてください。相手を尊重することに心掛けてください。さらに,洛友中学校には,不登校を経験したけれど,それを克服しようとする昼間部の生徒たちがいます。本校は,その昼間部の生徒と夜間部の生徒とが,互いに交流して学び合う全国でたった一つの学校です。あなたたちの夜間部には,洛友中学校の前身である郁文中学校から受け継いだすばらしい伝統があります。それは,先ほどの作文にもあったように「学ぶことを楽しむ姿勢」です。その姿勢をぜひ昼間部の子どもたちにも伝えてください。昼間部の子どもたちにとってその姿がどれほど励みになることかわかりません。今や昼間部と夜間部は互いになくてはならない存在になりつつあります。違いを認め合いながら,支え合い,励まし合い,そのつながりをより深め,より広げていってください。
キーワードは「自分」と「つながり」です。今までの「自分」の生き方に誇りを持って,毎日楽しく学び,心と心の「つながり」を大切にすることで,この学校が「学ぶ喜び,わかる楽しさ,そして笑顔あふれる学校」になるよう,共に力を合わせていきましょう。
平成25年4月9日
京都市立洛友中学校
校長 岡田 敏之