校長室から 〜12月〜 『人権 〜たいせつなこと〜』
- 公開日
- 2017/12/06
- 更新日
- 2017/12/06
校長室から
半世紀以上前に書かれ,日本では2001年に出版された本ですが,「たいせつなこと」という絵本は,このような文章で始まります。
『スプーンは,食べる時に使うもの。手で握れて,口の中にあうんとおさまり,平らじゃなくてくぼんでいて,小さなシャベルみたいに,いろいろなものをすくいとる。でも,スプーンにとって大切なのは,それを使うと,上手に食べられるということ。』
そのあとも,それぞれの「たいせつなこと」が書かれ,お話は進んでいきます。『雨にとって大切なのは,みずみずしくうるおすということ』『草にとって大切なのは,輝く緑であること』『空にとって大切なのは,いつもそこにあるということ』『靴にとって大切なのは,足をつつんでくれるということ。』
そして最後は,このように書かれています。『あなたはあなた。赤ちゃんだったあなたは,体と心をふくらませ,小さな一人前になりました。そしてさらに,あらゆることを味わって,大きな男の人や女の人になるのでしょう。でも,あなたにとって大切なのは,あなたがあなたであること。』
1948年12月10日,第3回国際連合総会において「世界人権宣言」が採択され,その日を記念して「世界人権デー」としました。これに基づき,京都市では12月を「人権月間」に定めています。学校でも,12月4日に朝会を行い,学級で身近な問題について話し合います。
「人権」というと,何か難しいことのような感じがするかもしれません。眉間にしわを寄せながら考えるイメージがあるかもしれません。でも,「人権」は,誰もが平等に持っている権利であり,「人権を尊重する」ということは,簡単に言うと,自分が自分として大切にされること,そして同じようにその人をその人として大切にすることだと思います。誰もが安心して過ごすことができる世の中を,つくっていこうということなのです。
人権月間である12月,身近な「人権」について振り返る機会としたいですね。人権にかかわることは,大上段に構える話ではなく,日々の暮らしの中にいくらでもあるのです。身近な大人である私たちの,ちょっとした行動や声かけで,子どもたちは「たいせつなこと」に気づくことができるのです。子どもたちには,自分を大切にし,友だちを,周りの人を,大切にできる人になってほしいと思います。