学校日記

フォトグラフ デ ズガコウサク

公開日
2011/10/12
更新日
2011/10/12

UTANO prismatic art

 6年生が図画工作の学習で,デジタルカメラで写真を撮っていました。4・5人であえて1台のカメラを使うことで,「もっと(撮るのは)こっちからの方がいいよ。」「アップにした方がいい感じになったね。」などといった,よりよくするための充実した話し合いが始まります。これも指導する先生の「しかけ」のひとつです。

 今回子ども達が使っているのは,いまどき当然のデジタルカメラですが,ほんの10年程前まではこんなときには「レンズ付きフィルム」のカメラでした。フィルムカメラですから現像に出してからでないと,撮影した写真は見られませんでした。

 それが今では,撮ったらすぐに確認でき,いらないものはすぐに消去できます。3校時に自分たちで撮った写真を使って,4校時に次の活動をすすめることもできます。また,本体さえあれば現像する予算もいらなくなりました。

 この写真,英語の「photograph」という語はイギリスの天文学者さん創案したそうなのですが「photo」は「光の」,「graph」は「かく(書く・描く)もの」「かかれたもの」という意味です。当時は光とフィルムを材料のひとつとするカメラという道具でつくりだした「絵画」「記録画」といえるのかもしれません。

 私自身も若い頃,図画工作や総合の学習で1グループに1つの「レンズ付きフィルム」を渡したことがあります。
 予算の都合で大抵は「24枚撮り」といわれるフィルムだったのでその名の通り24枚しか撮れません。もちろん撮った後,失敗したからすぐに消すような魔法のようなことはできません。ですから,子ども達にとっては1枚撮るにもその緊張感はデジタルカメラとは比べられないものでした。

 「おいおい,もっと近付けってば。」
 「フラッシュのつまみ上げたか?チカチカなってからしか光らへんから,ちょっとまっとかなあかんで。」
 「もっと離れた方がこっちのものも入るから,きれいになるよ。」 などなど。

 ようやくシャッターを押したら
 「あ,フィルム巻くの,忘れてた。」
 周りの子は思わずため息・・・。

 何日かして現像できた写真を子ども達に渡すと,「やったー。」の歓声とともに大喜びで取り囲み,袋から出し始めます。
 「あー,ぼけてる。」
 「あ,これ,いいわいいわ。」
 「あれ,真ん中にきてない,ずれてる。」
 「いやいや,これがいいねん。」
 「わざとそうしたの?」
 「・・・たまたま。」 などなど。

 「鑑賞の能力」今と昔どちらが働いているのでしょうか。便利と引き替えに少し忘れ物もあるかもしれません。