学校日記

「木を見て,森も山も見る」本年度の始めに際して…

公開日
2016/04/06
更新日
2016/04/06

校長室より

今年も3月末から桜の花がほころび始めました。毎年見慣れた景色ながらふと足を止めて見入ってしまうのは,その色彩の美しさを楽しむだけではなく,当たり前に繰り返す季節の移ろいを桜花を愛でることで感じる心があるからではないでしょうか。春先に桜の花びらを染める鮮やかなピンクの色素は実は冬場から樹皮に蓄えられ,極寒に耐えて開花直前まで樹液の中で幹から枝先へ移るタイミングを計っていると聞いたことがあります。
「一斑(いっぱん)を見て全豹(ぜんぴょう)を卜(ぼく)す」との格言が中国の晋時代に残っています。“斑点の一つを見ただけで,ヒョウという動物であると推測する”…,一部分だけから全体を知る能力があればすばらしいことですが,これは限られた情報ですべてを判断してしまう危うさを突いた言葉でもあります。そこで一所を見ることからより広くものごとを見ることが大切になります。目先のことに捕らわれて全体を見通すことができないたとえに「木を見て森を見ず」との言葉もありますが,木を見れば,その木が育つ森も,山までも見る気持ちがあれば正しくものごとの判断ができるのかもしれません。
 東山泉小中学校は今日から開校3年目の取組が始まります。明日は新1年生86名が入学し,全校児童生徒は714名,新たに17名の教職員も迎えて新体制がスタートします。小中一貫教育が国レベルでも“義務教育学校”として昨年,制度化されました。時代の流れの中にあって小中一貫教育の重要性が高まってきています。しかし,間違ってはいけないのは小中一貫教育の実践が目的ではないということです。ICT機器や人工頭脳の開発により,今の子供たちが社会に出る近い将来には職業の種類も変わっています。その時代を生きる力の基礎を培うことが9年間の学びの目的です。その達成を目指して将来を見据えた学校教育目標を立て,その実行手段として本校は小中一貫教育を行っています。私たちが行う東山泉の子供たちへの取組は,その手法ということになります。
手法としての取組は,時には子供たちの様子や,取組の効果,結果に照らして見直すこともあるかもしれません。しかし,いわば取組こそが一本一本の木であり,目の前の木を見ることだけでなく,森も山も見る…,つまり手段,目標,目的までを考えながら,3年目の学校経営に努めてまいります。
『泉だより』は毎月の行事予定を裏面に載せて発行いたします。またホームページでもその時々の行事や取組紹介を行ってまいります。本年度もよろしくお願いいたします。