学校日記

校長室から(学校だより3月号より)

公開日
2026/03/10
更新日
2026/03/10

校長室から

 3月に入り、ようやく春の陽気が感じられるようになりました。今年度も残すところあと1か月。しかしながら1か月後にはまた新しいステージでの生活が始まります。よりよい新年度を迎えるために、子どもたちが最後の3週間を充実感をもって過ごすことができるように引き続き励んでまいりたいと思います。

 何度かお伝えしたように、私の1日のスタートは校門前での挨拶から始まるのですが、今年度途中から自分の挨拶の仕方を少し変えました。どのように変えたのかといいますと、これまで以上に“頭をしっかり下げて”挨拶をするようにしました。実は、何人かの子どもたちは毎朝私の前で歩いてきた足を止め、立ち止まって頭を丁寧に下げて挨拶をしてくれるのです。このような挨拶をされるととてもすがすがしい気持ちになると同時に、「子どもが私にしてくれるのであれば私もやらなくては」という思いになり、私も頭を下げて、そして目を見て挨拶をするようにしたのです。「先生は君の挨拶から学ばせてもらったよ」と言うと、「ありがとうございます!」とほほ笑んで教室に入って行きました。このように子どもたちの行動や言葉から学ぶことはとても多いのです。

 これは自分の苦い経験なのですが、以前自分の授業をなかなか聞いてくれない生徒たちがおりました。トランプを使った授業をすると、“大富豪”というトランプ遊びが授業中に始まってしまうありさま…。私は教師経験もそこそこあり、「この生徒たちは何なんだ!」と生徒を一方的に批判していたのです。しかし同じ生徒たちはある先生の話は黙って聞いている。「自分の授業がつまらないから子どもは話を聞かない。子どもが落ち着かないのは自分の授業が下手なせいだ」とその時に気付いたのです。そして悔しさとともに原点に立ち返りもう一度授業づくりに励みました。するとだんだんと子どもたちも私の話を聞いてくれるようになりました。今振り返ると、その時の子どもたちは「私に自分の足りなさを教えてくれた教師」のような存在だったのです。これまでの30数年間の教員生活、子どもたちは本当に多くのことを私に教えてくれました。「教師」とは「教えること」が仕事ですが、実は「教えられる」ことがそれ以上に多くあるのです。

 私の教員人生もいよいよ先が見えてきたところですが、教員としての完成にはまだまだ程遠いことに気づかせてくれるのはいつも子どもたちです。同じように、子どもを指導、支援していく我々大人にとって、子どもたちは、指導、支援をする対象であるとともに、指導、支援の仕方を学ぶ対象でもあるのです。ですから、いつも謙虚な姿勢で子どもたちの言葉や言動から学び、より良く子どもたちを育てていけるように、自分の足りないところを改善し常にバージョンアップしていくことが必要だと思うのです。そのような姿勢で学校、保護者、地域が一体となり、子どもたちに関わることができるならどんなに素晴らしいでしょうか。1か月後にスタートする新たな年度、地に足を据えて着実に邁進していきたいと思います。今後とも東山開睛館へのご理解とご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

                          校長 野村 昌孝