学校日記

「いじめ」で苦しむ人をなくすために 5

公開日
2014/06/02
更新日
2014/06/02

校長室から

 このシリーズの3で、「いじめ」の構造についてお伝えしました。
 被害者、加害者、囃し立てる集団(ギャラリー)、そしてその周囲を取り
囲むように存在する傍観者。
 この中に仲裁者がいればどのようになるでしょうか。正義感をもって止め
ようとする子はいないのでしょうか。いや実際はいるのです。ところが、場
合によっては仲裁者が次のターゲットになる危険をはらんでいます。このこと
を体感的に認知している子どもたちは、次第に仲裁しようとしなくなります。

 下の図は、このことを端的に表したものです。日本、イギリス。オランダ
の比較となっていますが、我が国に特徴的に見られる重要な要件をお分かり
になるでしょうか。
 オランダでは中学1年、イギリスでは中学2年を境に、傍観者が減少して
行きますが、日本では増え続けています。
 一方、仲裁者を見ると学年進行と共に減り続けますが、オランダやイギリス
では中学1年生を境に増えていきます。日本では減り続ける一方です。

 要約すると、日本の子どもは年齢が進むにつれて仲裁する子どもが減り、
見て見ぬふりをしたり、それを問題として認知できない、いわゆる傍観者が
増え続けるのです。
 この我が国の特徴がどこから来ているのか,そのことを考えた時に社会全体
の問題としてとらえることの重要性に気づかされるのです。
 コミュニケーション力というスキルを身に着けさせることも大切でしょう。
また「人とはかくあるべきである。」というような道徳的な価値に自ら気づ
かせる事も大切です。
 そして私たち大人が、まず範を垂れていくことも肝要ではないでしょうか。