学校日記

全校集会 校長講話

公開日
2013/04/30
更新日
2013/04/30

校長室から

 本日の全校集会ではゴールデンウィークに因み,それぞれの祝日の意味合いについてお話しました。講話の内容は以下のようなものです。

■4月末から5月にかけてお休みの続くこの一週間をゴールデンウィークと言
っています。
■このゴールデンウィークには国民の祝日が4日も含まれています。
■祝日というのは土曜日や日曜日以外に、日本のみんながその日に込められ
た意味を考えて過ごそうという大切な日です。そしてその日をお休みにして
いるのです。
■どんな祝日があるか4つとも答えられる人はいるかな。手を挙げてください。
■4/29は「昭和の日」,5/3は「憲法記念日」,5/4は「緑の日」,5/5は「こど
もの日」です。
■こどもの日からお話しましょう。こどもの日は「こどもを大切にし、幸せを
願う日です。そしてこどもたちは生んでいただいたお母さんや家族の方に感謝
する日なのです。
■次にみどりの日は「豊かな自然を肌で感じるこの季節に自然の恵みに感謝し
て、自然を感じる心を育ててほしい」と願ってできた祝日です。平成18年から
5月4日がその日になりました。
■これから少し難しいお話になりますが,今日は,残る「昭和の日」と「憲法
記念日」について詳しくお話します。
■まず4月29日の「昭和の日」です。昭和という時代を知っていますか。皆さん
は平成何年生まれでしょうか。私は昭和31年生まれです。世界中で使っている
西暦では1956年生まれになります。
■この昭和という時代は昭和天皇が天皇になられてから亡くなるまでの64年間
続きました。昭和という時代にはこの64年の間にあった戦争のこと,そして戦
争に負けてから国民が死にもの狂いで働き、小さな島国の日本を,お金のやり
取りで世界で大きな影響を持つ国にするなど,日本が大きく変わった時代なの
です。そのことを振り返る日が昭和の日です。
■この戦争について少し詳しくお話します。この戦争は大東亜戦争(第二次世界
大戦)と呼ばれる戦争で,日本はこの戦争を引き起こした国です。そしてこの戦
争に負けました。日本が戦った相手はアメリカを中心として日本を敵とするいく
つかの国です。
■当時,ヨーロッパやアメリカなどの強い国々(欧米列強諸国)はアジアやアフ
リカのたくさんの国々に石油や鉄をはじめとするいろいろなもの(資源)や働く
力(労働力)を求めて戦争をしかけ,負けた国を植民地という自分の国の一部に
して支配するという「植民地政策」をとっていました。
■アジアのインドはイギリスの植民地でしたし,インドネシアはオランダの植
民地になっていました。この他世界中にはたくさんの植民地があり,植民地の
時代(帝国主義の時代)といわれていました。これが世界の常識だったのです。
■一方日本は,中国やロシアとの戦争(日清日露戦争)を経て,東アジア・東南
アジアに日本を中心(盟主)とする助け合っていく国同士の関係をつくろう(共
存共栄の新たな国際秩序を建設しよう)という,東アジア(大東亜共栄圏)の建
設に向けた動きをしていました。
■具体的には台湾や朝鮮半島を統治するなど,植民地政策も行っていました。
■アメリカ、イギリス、オランダ、中国(頭文字をとってABCD包囲網という)ら
の国々は,このような日本の動きに対して,経済制裁という措置をとりました。
具体的に言うと石油が日本に入らないようなしたのです。石油がないと工場は
動きませんし,電気も不足する。もちろん車も動きません。
■これに困った日本は戦争をして相手をやっつけて石油などの資源を手に入
れようとしました。アメリカに戦争をするぞという連絡(宣戦布告)をしまし
たが,アメリカにある日本を代表するお役所である大使館のミスから,当時
使われていた自分たちだけがわかる信号(暗号)の読み取り(解読)や,アメリ
カの政府への連絡(通告)が遅れ,ハワイの真珠湾という港への攻撃(爆撃)が
先に行われてしまうことになります。これがアメリカにとっては予告(宣戦
布告)なしの(奇襲)攻撃になりました。このことから,この卑怯なやり方を
戦争が終わってから(戦後)も永く言われ続ける(非難される)ことになります。
■この戦争では日本だけでなく,相手の国,そして戦争が行われたところ
(戦場)になったアジアの国々のたくさんの人々の貴い命が奪われました。日
本の軍人だけでも約200万の方がなくなったといわれています。
■9年生が修学旅行で行く沖縄は,この戦争でただひとつ兵隊さん以外の街の
子どもや大人(一般市民)が戦車や大砲などの攻撃(地上戦)に巻き込まれた島
です。洞窟に逃げ込んだ多くの人々が火炎放射機や手榴弾によって命を奪わ
れました。平和の大切さをしっかり学んできてください。
■戦争に負けかけていた1945年の8月にはアメリカが原子爆弾を広島と長崎に
続けて落としました。たいへん大きな(壊滅的な)被害を受けた日本は、8月15
日の天皇の戦争に負けたことを認める言葉(敗戦の宣言[ポツダム宣言]の受諾)
で終わり(終戦)を迎えます。完全な負け戦(敗戦)です。私が生まれる10年半前
のことです。
■このような激動の時代を生きぬかれた昭和天皇の誕生日である4/29日を「昭
和の日」とし,昭和の時代を思い出して,2度と戦争をしないという決意をし
たり,日本の人々の力を改めて思い出し感謝するという日にしました。
■最後に憲法について少しお話をして終わります。
■戦後,戦争に勝った国が日本の新しい国造りをすすめましたが,その一つ
が日本国憲法の発布です。1947年の5/3に施行されました。その5/3を憲法記
念日としているのです。
■憲法とは国の最高のきまりです。
■この憲法は「戦った国々から押し付けられたものである」というような事
を言う人もいますが,たいへんすばらしい憲法であるという人もたくさんい
ます。
■この憲法には3つの基本的な考え方があります。一つ目は「国民主権」で
す。国民が政治の主役ですよということです。その為に代表である人(議員)
を選挙で選びます。中学生の皆さんは生徒会長を選挙で選びました。
■二つ目はお互いを大切にしましょうという「基本的人権の尊重」です。
基本的人権は「平等権・自由権・社会権・請求権・参政権」の5つに分けら
れます。
■平等権とは差別されない権利です。生まれた場所や考え方、顔かたち、
障害のある無しなど、自分でどうしようもないことで人から低く見られたり
することは誰もいやですね。だからそのようなことはしないでおきましょう
というきまりです。
■自由権とは考え方や身体の自由そして働いたりモノを買ったりする経済活
動の自由を指します。
■社会権というのはまず生きる権利(生存権)があるということ。そして教育
をうける(学校に行く)権利,無理なくきちんと働けるという権利(労働基本
権)に分けられます。
■請求権は簡単に言うと基本的人権が守られるように国をはじめとする行政
にお願いする権利です。
■最後に参政権は政治に参加する権利と考えてください。
■このような基本的人権が守られている社会はとても生きやすい社会です。
けれど国民の一人一人の努力なしではまた実現できないのです。
■皆さんも差別やいじめ,嫌がらせなどの人権を踏みにじる行為は絶対にし
てはいけません。
■そして三つ目は「平和主義」といわれるものです。日本国憲法第9条では、
国々の間で争いが起こっても、決して戦争をしないことや、この目的を達成
するために(陸軍・海軍・空軍などの)戦力をもたないことを定めています。
第2次世界大戦で、(国内・国外の)たくさんの人々を死なせたり、苦しませ
たりしたことへの反省から、憲法に取り入れられた原則です。
■我が国は戦争をしない(放棄する)というものです。ですから自衛隊は戦争
をする軍隊ではなく,国を守る特別な任務を持ったまさしく自衛隊なのです。
■今,北朝鮮という国ではミサイルを撃つ用意があると言っています。,狙
っているところ(標的)は韓国や日本、そしてアメリカだと言っています。
■もしミサイルが発射されたらこれを迎え撃つことになりますが、撃ち落と
せなければこの国に大きな被害が出ます
■ですからミサイルを日本に向けて打ち上げる準備をしている段階で攻撃を
することが可能なのかどうかという話し合いもなされています。
■日本から戦争を始めることはあってはならないことです。けれど攻撃され
た時にどのようにするのか。日本の領土を奪われかけたらどのように対処し
ていくのかというような問題が現在の大きな課題なのです。
■昭和の日、憲法記念日にちなんでお話をしました。是非この機会におじい
さんやおばあさん、お父さんお母さんから昭和について聞いてください。そ
してまた人権や平和について学校で学んだことをお話して頂けたら嬉しいで
す。