校長室から(学校だより7月号より)
- 公開日
- 2025/07/04
- 更新日
- 2025/07/04
校長室から
7月に入り、今学期も残すところ3週間となりました。子どもたちが楽しみにしている夏休みも目前に近づいてまいりました。
さて、私が小学生の頃、夏休みにはとにかく外が暗くなるまで遊びまわっていたことを覚えています。朝のラジオ体操から始まり、ザリガニやカエル等々の虫を採ったり、公園で野球をしたり、泳ぎに行ったり等々、本当に楽しかった思い出しかありません。それを考えると、今の子どもたちは長い夏休みを実際どのように過ごしているのでしょうか。
先月、6年生自然体験宿泊学習の引率で福井県若狭へ行きましたが、そこでこんな光景を見ました。ある子が海でカニを見つけたところ、それを聞きつけた子が多く集まり、一匹のカニをみんなでじっくり見ているのです。それはそれは真剣な様子でした。その後先生の「集合です、戻りなさ〜い!」という声に渋々戻っていったのですが、興味津々で目の輝いている子どもたちの姿を見ることができ、何かほっこりしました。
子どもが育つ上で大切にしなければならないことはたくさんありますが、その中でも特に重要なものとして、子どもの「好奇心」があるように思います。でも好奇心とはこちらが与えるものではなく、すべての子どもがすでに持っているものなのです。ですから私が宿泊学習で見た子どもの姿はごく普通の姿であって、それが本来の子どもの姿であるように思います。子どもというのは、まさに「好奇心のかたまり」といえます。そして好奇心があれば子どもというのは自然に学んでいく。しかし、この子どもの好奇心はなぜなくなってしまうのか。その一番の原因は我々大人たちの声掛けにあるのではないかと思うのです。
劇作家の平田オリザ氏は、先日次のようなお話をされていました。
「よく親が子どもに掛ける『勉強しなさい!』という言葉、この『勉強しなさい』という言葉を“毎日”繰り返し掛け続けるのは、時に逆効果になってしまうこともある。場合によっては子どもの好奇心を奪ってしまうことにもなる。子どもは好奇心さえあれば自分で学ぶんです。自分で伸びるんです。」
私たちがしなければならないことは何なのでしょうか。それは、子どもが本来持っている好奇心を育てていくことであり、『学びたい』と思う気持ちをしっかりと子ども自身の『学び』につなげていくことなのではないかと思います。あらためて「子どもとは好奇心があれば自ら学んでいくもの」ということをしっかりと理解し、子どもの好奇心を育くんでいくような声かけを、保護者と学校が一致してしていきたいものです。
時代が変わっていっても、子どもが持っている好奇心は今も昔も変わりせん。今年の夏休み、好奇心旺盛な子どもたちが夏休みを十分に満喫し、始業式には目を輝かせて登校してくるのを教職員一同迎えたいと思います。
校長 野村 昌孝