校長の窓11(ふれあい学習から)
- 公開日
- 2017/06/29
- 更新日
- 2017/06/29
校長室から
4年生のめいとく学習や社会科の学習などは,地域や京都市のことについて学んでいきます。今,校区探検等を通して,明徳の自然や文化について見たり,話を聞いたりしています。
先日,「岩倉のくらしと水」というテーマで,地域の森田和代さんに来校いただき,岩倉の昔の生活や岩倉川の水とのかかわりについてお話いただきました。子どもたちは熱心にメモを取りながら話を聞き入っていました。
古い資料をもとに説明をいただくのですが,この前見学した岩倉川は,昔はこんな姿で,こんな活用の仕方をされていて,生活には欠かせない存在であったことを知るいい機会なったのではなかいと思います。写真をもとに,今の姿と共にくらべながら学ぶことで,その変化変容に気づきます。それとともに,そこに生活していた人々の工夫や苦労,思いを考える契機にもなります。今,昔の生活や様子についてお話いただける機会があることが,とても貴重な機会だと感じます。ただ,資料を通して学んでいくことだけでなく,そこで生活していた人,その時代を見ていた人の言葉は,とても歴史が身近になると感じました。
歴史はつながっています。先人の取組があって,今の私たちの取組に受け継がれています。成功も失敗も,その苦労や努力,工夫が変化や発展につながっているのでしょう。
この岩倉は,以前は山林や田畑で覆われていた土地です。その中で,人々は工夫して生活をされてきました。また,昔は村でしたので,市内中心部から離れた土地であり,そのための苦労や工夫があり,独特の文化も育まれてきたのではないかと感じます。
岩倉と聞くと,里子としての岩倉具視であったり,開放医療としての取組であったりということが思い出されます。精神に障害がある方々を受け入れ,しかも,閉じ込めるのではなく,一般民家で預かって共に暮らしていたと聞きます。障害のある方々を受け入れる過程には,様々な理由があったかと思いますが,それでも,共に歩む,共に暮らすその姿勢は,閉鎖的に対応していたことが多かった社会とはずいぶん異なることだと思います。人と人とのつながりを大切されていたことや,他の地域から来られた方でも受け入れて共に過ごそうとする姿勢があったのではないでしょうか。
そんな人を大切にする姿勢が,この前2年生の子どもたちの学習の中でも随所に見受けられました。色に関わる学習の中で,先生方の服装に着目したときのこと。「男の先生がピンクの色の服をきていますが,みなさんはどう思いますか?」「女の先生が青い服をきていますよ。」という指導者の問いかけに,子どもたちの多くが「きれい」「よくにあっている」「すてき」というとても肯定的な相手を認める言葉が多く自然と出されていました。その視点で明徳校の子どもたちの姿を思い返した時,やはり,人を認める声掛けや,肯定する声掛けが多いことに気づきました。一般的に,子どもたちは,「ダサー」「かっこわる」「へん!」「きも!」などという否定する言葉を頻繁に発することが多いのですが,肯定する言葉や賞賛する言葉は,その場を温かくさせてくれますね。
子どもたちの人に大切するこの姿勢はどこでどのように育まれているのか,という思いにいたったとき,当然各家庭の取組や日々の生活の中で育まれているのですが,この岩倉という土地に脈々と受け継がれているものもあるのではないかと思いました。人を大切にする,仲間を大切にする,共に歩もうとする姿勢が,知らず知らずのうちに浸透しているのではないかと考えました。この地で生活することでこの地で多くの人と交わることで,育まれているものがあるのではないかと感じました。
そこで,各家庭や地域で育んでいただいていることを学校でも大切にしながら,様々な人権課題をテーマに発達年齢に合わせて系統立てて取組を進めていきたいと考えています。人を認める,存在を尊敬する,命・生き方・考え方を尊重できる人との交わりを大切にしていきたいですね。
地域の子どもは地域で育む,という姿勢での様々な取組,地域の子どもは地域で守る,という姿勢での見守り活動等,大切にしたい人とのかかわりを,改めて感じさせてもらえる機会を,最近続けて出会いました。