校長室の窓から5月
- 公開日
- 2010/06/30
- 更新日
- 2010/06/30
校長室の窓から
生命は 吉野弘
生命は
自分自身では完結できないように
つくられているらしい
花も
めしべとおしべが揃っているだけでは不十分で
虫や風が訪れて
めしべとおしべを仲立ちする
生命は
その中に欠如を抱き
それを他者から満たしてもらうのだ
世界は多分
他者の総和
しかし
互いに
欠如を満たすなどとは
知りもせず
知らされもせず
ばらまかれている者同士
無関心でいられる間柄
ときに
うとましく思うことさえも
許されている間柄
そのように
世界がゆるやかに構成されているのは
なぜ?
花が咲いている
すぐ近くまで
虻の姿をした他者が
光をまとって飛んできている
私も あるとき
誰かのための虻だったろう
あなたも あるとき
私のための風だったかもしれない
5月は,憲法月間です。互いに尊重し合って努力し,幸せな文化豊かな国を作ろうとするのが日本国憲法の心と教えました。よって,施行日を「憲法記念日」,公布日を「文化の日」と決められたとも伝えました。5月14日に,同志社大学に於いて上京区主催の映画の集いで「蛍の歌」が日本語字幕付きで上映されます。日本の映画になぜ日本語字幕を付けるのか,子ども達に考えさせました。学校生活でも“互いに尊重して努力する,生活する”ことを具体的に考えさせました。5月の憲法月間,家庭や地域の生活についても,このような観点から一度話し合ってみてください。