学校日記

令和2年度 卒業証書授与式 学校長式辞

公開日
2021/03/23
更新日
2021/03/23

学校の様子

 3月23日(月)令和2年度京都市立高倉小学校第26回卒業証書授与式を挙行いたしました。
 105名の児童が立派に巣立っていきました。ご臨席賜りましたご来賓の7学区自治連合会長様,PTA会長様,保護者の皆様ありがとうございました。式辞を掲載させていただきます。

*******************************

式辞

 柔らかな春の風と光に包まれ,校庭や御射山公園の桜が,今日の日に合わせるかのように早々と開花しました。新しくすべての命が輝くこの春のよき日に,七学区自治連合会の会長様,pTA会長様のご臨席を賜り,第二十六回卒業証書授与式を挙行できますことに,安堵と感謝の気持ちでいっぱいです。心より厚く御礼申し上げます。

 卒業生の皆さん,ご卒業おめでとうございます。先ほど,卒業生代表の三名の手に,心を込めて卒業証書をお渡ししました。皆さん一人一人が自分で作った手漉き和紙の卒業証書,ここ高倉小学校で学んだ証しとなるものです。一人一人全員の手にお渡しすることは叶わなかったのですが,担任の先生が名前を呼ばれて返事をする皆さんの顔を一人一人見ながら,これまで六年間のいろいろなことが思い出されました。皆さんが低学年のとき,担任の先生が出張の時に,代わりに給食時間に教室に入った時には,「先生の給食はぼくが取ってきます。」と何人もの人が声をかけてくれました。優しく気遣いのできる様子に,とても心が温かくなったことを思い出します。中学年の時には,皆さんと,個人的にも,全体としてもいろいろなことを話し込んだり話し合ったりしました。一年前,五年生のときには,体育の授業で一緒に学ぶ機会を得ました。活発な皆さんと一緒に学んだ授業は,本当に楽しく,一番の思い出となっています。そして,六年生になり,京都御池創生館での小学校最高学年としての生活。コロナ禍の中,日々の生活や行事など,我慢をしてもらうことが多かったのですが,五年生に引き続き「凡事徹底」を合言葉に,落ち着いた態度で,成長を遂げている姿を見せてくれました。高倉校舎で過ごすことは,少なかったのですが,それでも,一年生との交流やオンラインで見せてくれた下級生を思う優しい姿に,一年生から五年生のみんなは,六年生のことが大好きでした。エレベーター横の,皆さんの「将来の夢」の掲示物のところには,いつも誰彼となく笑顔で見ている姿があります。そして,先週実施することができた,修学旅行。皆さんの屈託のない無邪気な笑顔を見て,無事に実施することができて,本当によかったと思っています。
   
 そのような皆さんに,卒業にあたり,二つのことをお伝えしたいと思います。
 一つ目は,「前向きに,希望をもって生きる」ということです。
 皆さんは,水泳選手の池江璃花子選手を知っていますね。三学期に,将来の夢についてのスピーチの学習をした時に,憧れの人として,池江さんのことを挙げていた人もいましたね。池江さんは現在二十歳(はたち)の大学生で,これまで,水泳の世界で,子どもの時から輝かしい成績を残してきました。東京オリンピックでの活躍も期待されていましたが,二年前に,白血病と診断され,入院生活と治療の日々を余儀なくされました。その池江さんが,病を克服し無事退院され,昨年は二回のレースに出場し,さらにこの二月の大会では,表彰台にまで上がることができたことは,奇跡の復活と言われています。何がここまで池江さんを強くしたのでしょうか。病気の宣告をされた時には,苦しく辛かったに違いありません。でも,そこには,彼女に寄り添って病気と闘ってくれる家族や友だちの存在があり,何よりも,大好きで仕方がない水泳があったのです。これからの皆さんの人生は,楽しいことやうまくいくことばかりではありません。辛いことや苦しいことなど,たくさんのことが待ち受けていることでしょう。でも,後ろ向きになっていては,苦しくなるばかりです。池江さんもそうだったように,現状を受け入れ,前を向いて進んでいくのです。皆さんの周りには,皆さんを支えてくれる人が必ずいます。そして,一生懸命に生きていれば,必ず報われるときがきます。一生懸命になれることに夢中になって取り組み,前向きに,希望をもって進んでいってほしいと思います。
 二つ目は,「自分という存在を大切にしてほしい」ということです。
 残念ながら,今の社会では,自分の体や心,人の体や心を傷つけることが身近なところで起こっています。でも,それは許されないことです。皆さん一人一人は,この世にたった一人しかいない,かけがえのない存在です。天から授かった,ご両親から授かった大切な命なのです。先ほど,「希望をもって」と言いましたが,皆さんが私たち大人の希望なのです。皆さんの笑顔が世の中に勇気を与えるのです。そういう存在である自分自身を今一度見つめ直して,自分を大切にしてほしいと思うのです。そして,国語のスピーチで語った「将来の自分」に向かって,努力を惜しまずやりぬき,ぜひ夢を実現してほしいと思います。

 保護者の皆様に,一言お祝い申し上げます。お子達のご卒業,誠におめでとうございます。入学から卒業までの長いようで短い六年間。小学校の課程において,お子達は著しい成長をされました。六年間,高倉校の教育に対して温かいご理解とお力添えを賜りましたことに心より感謝申し上げます。私たち教職員は巣立っていく一○五名の子どもたちをいつまでも見守り続けます。お子達の一層の活躍と幸せを心より祈念いたしております。
 最後になりましたが,本日ご来賓の皆様方には,ご多用の中,ご臨席賜り,一○五名の門出を祝福していただき,誠にありがとうございました。皆様方の六年間の温かい見守りのおかげにより,無事今日の日を迎えることができました。高いところからではありますが,厚くお礼申し上げます。今後も,この高倉校区の子どもたちを温かく見守っていただきますよう,心からお願い申し上げます。

 卒業生の皆さん,今日はお別れの日ではありますが,未来への新しい一歩を踏み出す旅立ちの日です。自分を信じて,輝かしい未来や夢に向かって大きく羽ばたいてください。そして,日本のみならず,世界に羽ばたく人となって,活躍してください。
 以上をもちまして式辞といたします。

  令和3年 3月23日
                  
     京都市立高倉小学校  校長  野口十三枝