京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2017/03/31
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平成29年(2017年)3月24日(金)京都市立開智幼稚園は閉園式を挙行。129年の歴史に幕を降ろしました。 だいすき開智幼稚園。ありがとう開智幼稚園。さようなら開智幼稚園。(記事の更新はありませんが,左のメニュー「過去の記事」から懐かしいページをご覧になれます。)

くじ引き屋さん

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 ある日のことです。ほとんどの子ども達が外で遊んでいるのですが,部屋の中でなにやら楽しそうにものを作っている女の子が2人いました。実に楽しそうに何かの用意をしているので,何をしているのかたずねました。そしたら「くじ引き屋さん」だというのです。しかし,せっかく用意したのに,お客さんはまったくいません。園庭で遊んでいるお友達を誘いに行ったらよいのではないかと声をかけました。何事もなかったかのように,私の言ったことは聞き流されて,お客さんにしてくれました。いや,お客さんにされた…というのが正しいかな。誘われるままにくじ引きをしました。くじを引いたら「はずれ」と書いてありました。その時に,女の子ははっとしたような顔をして,「まだまだくじはひけます。」と言ってくれました。それで,私はくじをもう一度ひこうとしたら,なぜかもう一人の女の子がさっとくじをひいてくれて「あたり」でした。「はい。当たりです。これ,あげます。アイスクリームです。」と言って,手作りの景品をくれました。かなり,強引なくじ引き屋さんです。お客さん,何もしていません。お客さんの言っていること,聞いてくれません。しかし,景品にもらった小さく切った画用紙に描かれたアイスクリームの絵を見て,私はとても温かい気持ちになりました。はじめに「はずれ」のくじを引いた時,女の子のはっとした表情は明らかにこれはまずいという気持ちが表れていました。「当たり」をひいてほしかったのだと思います。そして,きっと気をつかってもう一度と言ってくれたのだと思います。かなり強引ですが,やさしいくじ引き屋さんです。このくじ引き屋さんが,ひそかに繁盛することを願っています。

子ども達の笑顔のために

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 2学期が始まりました。久しぶりに幼稚園に子ども達の元気な声が響いています。始業式でもお話ししましたが,今年度も昨年度以上に様々なボランティア活動でご支援をいただきありがとうございます。今年の夏休みには預かり保育を実施してみました。揚梅幼稚園の子ども達も一緒にプールに入り,預かり保育にも参加してくれました。こうして少しずつですが,新たなことにも取り組んでみました。
 ボランティア活動のおかげで可能になったことがたくさんあります。その一例ですが,炎天下に一週間かけて総合遊具のペンキ塗装をしていただき,子ども達にとって楽しく,夢のある空間ができました。写真のように構想図を持ってきていただいた時にびっくりしました。ただ,色を塗るだけではなく,子ども達に楽しく遊んで欲しいという願いがこもっています。塗装が完成した時に「笑顔で喜んでもらえるのが一番。」とおっしゃった言葉が心に残っています。本当にありがたいと思いました。子ども達の笑顔がいっぱい見られる幼稚園であり続けるよう努力しなければという思いをあらたにしました。そのために,研究保育をとおしてより質の高い保育を追究し,子ども達の力を伸ばしていきたいと思います。

カイチーの謎

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 カイチーという猿の置物が園庭にあります。この猿の置物がいったいいつからあるのか。どういう経緯があって製作され,設置されたのか。園内の資料を調べていますが,詳細がわかりません。どうでもいいようなことかもしれませんが,私は気になっています。どうして気になっているかというと,次のような出来事があったのがきっかけになっています。

 以前,開智幼稚園を修了した者ですが…と言って,突然,幼稚園にやって来た人がいました。その方は幼稚園を懐かしんで来てくださったのですが,「ひまわり時計がありますか。」と言って来られたのです。園庭で時計をながめて「あった。あった。ひまわり時計やあ。これや,これや。」と,とても嬉しそうにしておられました。ただ,それだけのことなのですが,幼稚園がいつまでも楽しいところであったと人の記憶に残り,その記憶につながる物がそのまま残っているというのは実に嬉しいことなのだということを今更ながら感じた次第です。私も幼稚園を大切に思っている心をもっている人が多ければ多いほど嬉しいです。だから,そのような思い出につながるような物をもっと大切にしなければとよりいっそう強く思うようになりました。
 
 そう思うと,幼い頃の思い出につながりそうな物が他にもあります。幼稚園の石塀の基部の曲面になっているところを毎朝歩いて登園している子ども達も石塀のことを大人になってもお父さんやお母さんと手をつないで歩いたことをきっと覚えているでしょう。それから,今は忘れ去られているカイチーという猿の置物とかも園庭に猿がいたなあということで覚えていてくれるのではないかと思います。このようなほのぼのとした思い出はその人を幸せな気持ちにしてくれます。だから,たくさんあったほうがよいと思っています。
 
 特に,カイチーは謎が多いのです。謎が多いということは魅力があります。それで,もっとカイチーに光をあてようと思い,ここにも書かせてもらっています。もし,カイチーについて何かご存知の方があればぜひ教えてください。今,地域の方にも尋ねていますが,カイチーの謎はまだ解明されていません。解明できたら,園児達に話してあげたいなと思っています。時々,ホームページにも時々ちょっと変わったカイチーが登場する予定です。カイチーも子ども達の思い出につながる物になってほしいです。

4月の終わりに

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あっという間に4月が終わりました。新しく入園してきた子ども達も少しは幼稚園での生活に慣れてきてくれたかと思っています。入園式の日に思っていたことをぜひ書いておきたいと思います。

●入園式 … 絵本のこと

 入園式には必ず絵本を子ども達に読み聞かせしています。今年の入園式は何を読もうかと毎年,あれこれと考えて選んでいます。今年もいくつか候補に考えていた本がありましたが,この一冊に決めると,どれもよさそうで決めることができませんでした。結局,かなり前からこの本はどうかと最初に候補として思っていた本になりました。それが「ぼちぼちいこか」という本でした。この本を読もうと思ったのは我が子が幼い頃によく寝る前に読み聞かせていて,その時の子ども達の反応が実によかったからです。また,たまたま家の書棚に何かいいのがないかと探していたら,なんと我が子に読み聞かせしていた「ぼちぼちいこか」の絵本が見つかったのです。とっくに整理してないものと思っていました。もう,この本を読むしかないなと思った次第です。そして,その偶然見つかった本を食卓の上に置いておきました。もう社会人である我が子が絵本に気づいて「ああ,懐かしい。」と思わず笑顔でその本を見ていました。何年たっても人の心を温かくしてくれる絵本の力を思わずにいられません。入園式当日に昔,我が子に読み聞かせしていた時と同じような気持ちで読んであげたいなあと思って,読み聞かせしました。どの子もこの主人公のかばくんのように,いろいろと挑戦して,失敗してもくじけずに成長していってほしいものだと思います。

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京都市立開智(かいち)幼稚園 KIGA・KAICHI
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