最新更新日:2017/03/31 | |
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見えない空気と鯉のぼり
開智幼稚園では,今年は鯉のぼりを揚げるポールを二階のベランダに設置しました。
はじめは,小さい鯉のぼりを, やがて大きい鯉のぼりを揚げるようにしました。 登園してくる子どもたち,遊んでいる子どもたちの目に留まったことでしょう。 「あ,鯉のぼりが泳いでる。」 「勢いよく泳いでる。」 「垂れ下がってる。」 「右を向いてる。」 「左を向いてる。」 風が吹くと,鯉のぼりが泳ぐ。 風の強さで勢いよく泳いだり,垂れ下がったりする。 風向きによって,鯉のぼりの向きが変わる。 空気によって,鯉のぼりが膨らむ。 空気や風は目に見えないけれど,鯉のぼりがあると,その存在を知ることができますね。 目に見えない空気の存在を知る手がかりとして,煙,雲の動き,風鈴,木の葉のそよぎなどを結びつけるかもしれませんね。それよりも先に,ほっぺで気持ちの良い五月の薫風を感じていることでしょう。 「矢車が回ってる。」 「勢いよく回ってる。」 「止まってる。」 矢車でも風の強弱や有無が分かります。 風が物を動かしているのがわかります。 直進してきた風のエネルギーを回転のエネルギーに変換しているのですね。 風は帆船を動かしたり,風力発電をしたりもしていますね。 台風は破壊的なエネルギーで被害をもたらすこともありますけれど・・・。 また, 「鯉のぼりをつくろう。」 「風車をつくってみよう。」 おもちゃも自分で工夫して作ってみようと,意欲が引き出されるでしょう。 さらに,心地よい風が吹く季節。 子どもたちは季節を体で感じ,行事とも結びつけ,心に刻むことでしょう。 鯉のぼりは,単に環境教育を進めるための教材として揚げているのではありません。もし,環境教育の視点で鯉のぼりを見るとしたら,鯉のぼり一つでも,幼稚園に設えることで,様々な意味が含まれているということです。いや,ここに挙げた以上に子どもたちは気づき,学んでいるかもしれません。伝統・文化,感性・情操,言語,表現・・・等々。 私たち大人は,慣れっこになっていますが,空に魚を泳がすって,誰が考えたのでしょうね。とっても愉快だし,自由だし。きっとこんな発想も子どもたちの頭をやわらかくし,心を豊かにしてくれることでしょうね。鯉のぼりは,「かいち大自然」を泳いでいます。 |
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