京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/04/26
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2年生人権学習を行いました。

 7月11日(金)6・7限の時間帯に,7階大講義室にて2年生人権学習を行いました。講師は,昨年度まで本校で理科教諭として御活躍いただいていました服部欧右先生です。
 演題は「ルワンダ・ジェノサイドと人権 −隣人が殺人者に変わる時− 」です。
服部先生はさまざまな市民活動をされていますが,平成20年(2008年)にアフリカ中部のルワンダ共和国への教育支援を行う非営利団体「ルワンダの学校を支援する会」を発足,代表を務めていらっしゃいます。ルワンダ人は,アフリカの中でも,命令には従順で,勤勉に物事をきっちりとこなすことから,アフリカの日本人とも言われています。NOと言うのが苦手で,YESの返事の中で,その場面やニュアンスからお互いの真意をくみ取る習慣を持っているところも良く似ています。この地で二度とジェノサイド(大量虐殺)の悲劇を繰り返さないため,ルワンダの青少年の教育に少しでも力になれたらとの思いで,また,ルワンダの平和の維持を考えることは日本の平和の維持を考えることにもつながっていくとの思いから,この活動を続けておられます。

 ルワンダでは平成6年(1994年)4月から7月にかけて,国民の約1割に当たる80万人から100万人が犠牲となるジェノサイド(大量殺戮)が起こりました。同じキニヤルワンダ語を話し,同じ生活習慣を持ち,婚姻も行いながら,長い間共存してきたツチ族とフツ族の間にこのような悲劇が起こった原因には,国内外からの意図的なツチ族とフツ族の区別の誘導と憎しみの増幅がありました。虐殺は非常に組織だって行われ,一般人が民兵となって,昨日まで隣人だった人を突然殺し始めたのです。聖職者や医師,教師,警察なども虐殺に参加しました。
 
 講演では,ルワンダにおけるジェノサイドまでの道程やその特徴,特にそれまでは普通に隣人として生活していた人々がどのようにして加害者になったのか,そしてまた現在のルワンダの状況などを,映像資料も交えながらお話し下さいました。実際に被害を受けた人の写真や,被害者のVTRなど生々しい画像を見ていると,余計に何故このような大虐殺が起こったのか疑問を持ちます。これまで一緒の村で暮らしてきた隣人が突然被害者と加害者になるという極めて異常な状況と心理状態を,服部先生は順序立てて分かりやすく語って下さいました。
 「大虐殺を防ぐことはできなかったのか」「加害者とならないためにはどうすればよいか」との問題提起に,生徒たちは真剣に考えながら聴いていました。「自分自身で考えることをやめてはならない」「考えることをやめてしまった方が脳が楽になる」,そして周りに従順になり,このような悲劇が起こってしまう,と服部先生は熱く説いておられました。「大切なのは,普通の人たちのちょっとした勇気。そして自分の頭でよく考えること」という先生のメッセージが,生徒たちにも十分に伝わったようです。
 講演後の20分間は質疑応答に充てられました。生徒たちは時間いっぱいまで多くの質問を発していました。この講演を契機に,様々な問題を自分のこととして真摯に受け止め,解決に向けてそれぞれが考え,行動していってほしいものです。服部先生,お忙しい中御講演下さり,有り難うございました。

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7/17 月1234個別懇談会
7/18 1234個別懇談会
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