京都市立学校・幼稚園
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2年生EEP特別講義・伊谷原一先生講演会

 12月20日(金)15時10分から,京都大学野生動物研究センター教授の伊谷原一先生にお越しいただき,7階大講義室にて,EEP特別講義を行っていただきました。先生は平成2年度に1年間本校(当時は西京商業高校)に理科の非常勤講師として教壇に立たれたこともありますので,久しぶりの本校生への講義ということになります。
 演題は「アフリカとわたし」。北海道での学生時代の御様子からお話が始まりました。とにかくさまざまな仕事をしたが,その経験が今に生きている・それがあったから支えられている,とおっしゃっていたのが印象的でした。そして学業に目覚め,細胞学・発生学を学び電子顕微鏡の前で毎日研究をつづける日々を過ごす中で,ふと「自分はいったい何者か」「ヒトって何か」を考えるようになり,“実験室の中ではなく太陽の下で研究をしよう”と思い立ち,2500km離れた沖縄で人類生態学研究室に入られたそうです。師匠の「どっかに行って,何かしてこいや」という教えを受けて,沖縄県伊是名島で伝統的な海洋漁撈活動に関する生体人類学的調査を行うために「参与観察」をしているうちにいつの間にか気づいたら本物の漁師になっていた(その後,大学に戻って論文を執筆)という話をはじめ,アフリカでのボノボ研究のエピソード(調査フィールドに行くまでの大変さ,暴動・政情不安・クーデターに巻き込まれたこと)も波瀾万丈で,生徒たちは引き込まれながら聴いていました。
 そして,結びに「本当に好きで始めたことは,やめない。一所懸命になれるはず。」「要はやる気」「まずはいろいろ知る。次にあれこれ考えてみる。そして実践する。自分の人生なのだから,一度くらいは真剣にもがこう。」「でも最近は『まずは行動する』ことも大切だとも思う。やってみて,失敗したら戻ればいい。」などなど,実体験と思索に裏付けられた重みのあるお言葉をたくさんいただきました。最後に「人間は深い愛情を持ち,至高の芸術を生み,高度な文明を創造する。その一方で,限りない残虐性と邪悪な欲望に満ち,今や人類全体を滅亡へと追い込む自己破壊力を有す。」という示唆に富むメッセージをお示しいただきました。

 生徒の感想です。
  ・先生の人生はスケールが大きくって,ただただ驚くばかりでした。決断力が
   あって意志の強い人だと感じました。私も,自分で決めたことはぶれずに,
   しっかりと進んでいきたいと思いました。
  ・考えること! 実践すること! 共感できるところが多くて,しかも実践
   している方のお話を聞くことが出来て,本当に面白かった。
  ・もっとこうしたい,こういう道に進みたい,ということを貪欲に考えて
   生きていきたいと感じました。
  ・計画を立ててきっちりと物事をこなすことも大事だけれど,思いついたら
   やってみる・すぐに実行に移す力も大事だなと思いました。
 
 とても元気の出る楽しい講演会でした。一人一人が,今を大切に真摯に生きること,私たちが生かされている地球全体を将来世代にどうバトンをつないでいくのかということ,それらをしっかりと考え,行動していく契機となったと思います。
 伊谷先生,お忙しいところ御講演下さり,有り難うございました。

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全日制
1/6 3年センター直前補習
1/7 3年センター直前補習       休み明テスト(全員登校)
1/8 授業開始/月曜時間割
1/9 1年2年LHR 学年集会
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