京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/05/17
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学校教育目標 すすんでかかわり その手で未来を創りあげる 桂坂の子〜あらゆる“であい”を自分ごとに〜

FOUNTAIN(校長室だより)No.1


                                            
京都市立桂坂小学校  山本 泉

真新しいランドセルの1年生がまぶしく見える今日この頃,保護者の皆様には益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。平素は,本校教育推進に深いご理解とご協力を賜り,厚くお礼申し上げます。
 さて,私が桂坂小学校へ赴任して1年が経過しました。この1年を振り返って改めて,いかに保護者の皆様・地域の皆様に学校教育を支えていただいているかということを実感しています。校長として,より一層桂坂教育を高めていかなければならないと思っていますが,学校教育を進める中で,子ども達の様子や教職員の様子を見ながら私自身も自分を振り返り,いろいろなことを考える機会をいただいていると思っています。今年度は,「子育てや教育に関わること」について思うところを「校長室だより」として書かせていただきたいと思います。どれだけ書けるかわかりませんが,「校長の独り言」と思ってお付き合いいただければ幸いです。

 『校長先生,人にものを教えるということは,難しいことですねえ…。』
 たまに,教員からこのような言葉を聞くことがあります。理由はいろいろあるでしょうが,きっとまた「教える」ということの新たな壁にぶつかって悩んでいるに違いありません。どうすればよいかという答えはなかなか見つからないでしょうが,「難しい」と感じること自体が大切なことだと思っています。なぜなら,そのことにより悩み,考え,そして多分,自分が学んだところから新たに,教えるための工夫を取り入れてくれるに違いないからです。
 教えるということは,自分の持っているものを相手に移植することだという言い方をする人があります。しかし,これが容易なことではなく,『どうして理解してもらえないのだろう。』『なぜ,分からないのだろう。』と感じた経験は,教育に携わる者ならずとも大なり小なりあるのではないでしょうか。
 例えば子育てを通して,同じようなことを感じることがあると思います。「親の心,子知らず」ではありませんが,子どもはなかなか親の思い通りに育ってはくれません。つまり,自分の子どもにでさえ「教える」ということは容易ではないということです。
 しかも,教えたいことが自分自身も苦労してやっと理解したり,時間をかけて身につけたものであったりする場合は,なおさら容易には学んでくれません。ところが,人間というものは,自分が身につけたときの苦労を忘れ,相手が即座に理解したり,できるようになったりすることを期待してしまうことが多いようです。確かに人間には(特に子どもには)すばらしい学習能力がありますから,教える側が上手く教えられなくてもそれなりに学んではいきます。しかし,それでは,正しい教育,良い学習が行われたとはいえません。
 私は職業柄,人に『どうすれば,うまく教えることができるでしょうか?』と尋ねられることがあります。難しい質問だとは思いますが,その問いに対して「教えながら自分も学ぶことだと思います。」と答えるようにしています。教えることと学ぶことは表裏一体だと思います。ただそれは,教える側がいれば学ぶ側がいて当たり前,という意味とは異なります。「教うるは学ぶの半ば」ということわざがありますが,教える側の人が,同時に学んでいなければ本当の意味で「教える」とは言えないということです。
 それでは,「教える人が学ぶ」とは,何を学ぶことなのでしょうか。
 一つは言うまでもなく,人に教える内容が正しいものであることを確かめるために,もう一度自分自身が勉強するということです。間違ったこと,いい加減なことを人に教えるべきではないので,これは当然のことです。
 二つ目に,どう教えれば相手に上手く伝わるか,教える方法・手段(例えば話し方)などを学ぶということです。
 三つ目に(これが一番大切だと思うのですが)相手に教えている最中に,自分も新たなことに気づいたり,或いは相手の反応や動き・言葉などから,自分が今まで気づかなかったことを発見したりすることです。
 教えるということの中に,これらのことが同時にできていなければ,本当の教育とはいえないといわれます。
 子育ての大部分を占める「教育」ですから,私たちは大人としても親としても,自分自身も学ばなければならないと思っています。 そして,子どもが今,何を学んでいるかを知り,共感しながら子どもと対話できることが,正しい教育・よい子育てにつながるのではないでしょうか。 

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