皆さん,おはようございます。昨晩の雨は激しかったですね。皆さんは,よく眠れましたか。今日の言葉は,「おはよう,と言えたらすばらしい こんにちは,と言えたらカッコいい いただきます,と言えたら絶好調! ありがとう,と言えたら天才だよ」です。これは,漫才師・タレントの島田洋七さん(1980年代に,B&Bというコンビで大活躍されたコメディアンの方です。)が,広島の母親と離れ離れになって暮らしていたときに,面倒を見てくれた彼のおばあさんとのエピソ−ドがいろいろと書かれている「佐賀のがばいばあちゃん」という本に出てくる祖母(徳永サノさん)の言葉です。
では,洋七さんのおばあさんの紹介を簡単にしておきますね。「がばいばあちゃん」こと徳永サノさんは,何時も元気で明るく周りの人達に親切で暖かかったそうです。「がばい」とは佐賀の言葉で「すごい」を意味するらしいのですが,何がそんなにすごいのかは,やはりおばあさんの人柄,人間性です。ばあちゃんの生活はとても質素で決して贅沢はせず,お金もそんなにありませんでしたが生きるための知恵で満ちていました。しかし,決してケチではなく,困っている人がいればそれがたとえ泥棒であろうとも,ご飯を食べさせてあげると言う思いやりがあったそうです。そんな「がばいばあちゃん」の趣味は格言を作ることで,日ごろからいろいろ考えていたそうです。「がばいばあちゃん」は亡くなる少し前に洋七さん一冊のノートをわたします。そのノートには今まで作った名言が沢山綴られているそうです。その名言にちなんだエピソードを集めたのが「佐賀のがばいばあちゃん」です。
話は今日の言葉に戻すとしましょう。挨拶はコミュニケーションの基本ですね。そこから交流が生まれたり新しい発見に出会うこともあるのではないでしょうか。挨拶して挨拶が返ってきたとき幸せな気持ちになりますよね。挨拶してくれた方は笑顔が多いので,つられて笑顔で挨拶を返していませんか。そして,とくに「ありがとう」の5文字には,とても魅力的で強いパワーが秘められていますよね。「ありがとう」の英語Thank youでは,Thankは「感謝する」という意味で,Youは「あなた」ですから,「あなたに感謝します」という意味になります。「ありがとう」は漢字で書くと「有り難う」です。もともとの「有り難い」という言葉は,「有ることが難しい」という意味で,「めったにない」とか,「あまり起こらない」という意味です。「有り難う」は,あなたのおかげで,めったにないことが起きました(そのお陰で今の私がいます)という感じの深い感謝の表現になります。
日本民俗学の父といわれた柳田国男さんは,その著書の中で,挨拶の言葉の特色として,次のようにあげているそうです。 「一,同じ生活共同体の仲間である相手に対して親しみを抱いていることを示す。」「二,相手の勤勉をたたえ,ねぎらう。」「三,相手の幸福を願う。」 このことは,私たちの心のもちようを示してるのではないでしょうか。だからこそ,挨拶の心というものが人間関係の基本になると思います。こういう挨拶の心を社会の中に広げていくことが,社会に潤いをもたらし,明るくしていく原動力になるのではないでしょうか。