今日20日(水)の6時間目に、11月の全校集会を実施しました。新しい生徒会執行部として初めての全校集会ですが、今回の全校集会から前半は生徒会が司会と運営をすることになりました。初めてのことで少し上がり気味?でしたが、二人で分担して一生懸命に司会をしてくれていました。
いつもの通りに、校歌斉唱のあと、生徒会執行部からの呼びかけです。選挙で選出されてから半月がすぎ、少しずつ役員の仕事にも慣れてきたようで、どの役員もポイントを掴み、はっきりと話が出来ていました。回数を重ねると共に、さらに良くなっていくことと思います。自分たちの自治活動を盛り上げていこうという気持ちで、頑張ってください。
次に先生からのお話です。今回は理科の瀬川先生が、明日実施される「国際理解教育」に関連して、どの国の人々も尊重できる人になって欲しいという思いを話していただきました。瀬川先生ご自身の故郷である鹿児島のことを理解してもらおうと、”鹿児島弁クイズ”を使って楽しく話していただきました。
最後に校長先生から、人権月間と人権学習についての話がありました。話の概要は次の通りです。
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来月12月10日は「世界人権デー」です。そしてその前1週間を「人権週間」、12月を「人権月間」と定められています。学校では、11月から12月にかけて、各学年で人権学習を実施しています。今日は先生から皆さんに「人権」について少し話をしたいと思います。
1.人権とは
「人権」というのは、私たちだれもが、社会生活において、自由で幸福な生活を営むために必要な権利です。日本国憲法では、わたしたちが人間らしく生きることができるように、教育を受ける権利、個人の尊重、男女の平等、職業を選ぶ自由、健康で文化的な生活を営む権利など、さまざまな権利を「基本的人権」として保障しています。ところが、中には自分の人権だけを主張して、他人の人権について考えない行動をとる人たちもいます。私たちは、お互いに基本的人権を尊重し合うと共に、それを自分たちの手で大切に守り、育てていかなければなりません。
2.「世界人権宣言」と「人権デー」
かつて、「人権の保障」は、それぞれの国の国内の問題であると考えられていました。ところが、第二次世界大戦では、兵士のほか多くの一般市民も戦争の巻き添えになり、世界で5600万人を超える人々の命が奪われました。
また、この戦争においては、人権の無視や軽視により、人類の良心を踏みにじる野蛮な行為が繰りかえされました。このため、国際連合は、この反省に立ち、「平和の実現のためには人権の保障が必要であり、平和の実現なくして人権も保障されない」との考えのもとに、1948年12月10日、国際連合の第3回総会で基本的人権尊重の普遍的な原則を定めた「世界人権宣言」を採択しました。
そこには、『全ての人間は、生まれながらにして自由と権利を持っており、これらの迫害からの解放が、人類最高の願望とされる。人権はどのような場所であっても、法の前に保障される』ということが宣言されています。
「世界人権宣言」は、すべての人々やすべての国が達成すべき人権についての基準を定めたもので、強制力はもちませんが、国際連合がその後に制定した多くの条約や各国の憲法などにその精神が生かされるなど、世界の人々や各国に大きな影響をおよぼしています。
また、1950年の第5回国連総会において、毎年12月10日を「世界人権デー」と定め、世界中で記念行事を行うことが決議されました。今日は、その「世界人権宣言」の内容について、皆さんと一緒に考えてみたいと思います。
3.人権学習の目的・・人権を守る態度を身につけよう!
世界には、戦争などいろいろな理由で、学校に行けない子どもたちがたくさんいます。学校に行けないだけでなく、病気になっても病院に行けなかったり、食事も十分にとれない子どもたちもいます。そんな子どもたちだって、一人の人間として、豊かな生活を送るべきなのです。そこで国連は「子どもの権利条約」を作って、豊かな国でも、貧しい国でも、子どもが一人の人間として尊重され保護されるように、そして子どもたちが自由な意見を持って、生き生きと生活できるように、働きかけています。
このように、人間は、大人も子どもも、だれもがみんな平等に、基本的な人権があるはずです。ところが、さまざまな差別のために、基本的人権が保障されていないことがあります。
日本の社会でも、外国人に対する差別や女性差別、部落差別、障害のある人や高齢者に対する差別などがあるのを知っていますか?これらの差別により、本人にはどうすることもできないことで、いろいろな不利益を受けることがあります。こうした差別は個人の尊厳に反しており、一日も早くなくしていかなくてはなりません。皆さんには、人権学習を通して、一人一人がお互いの人権を認め合って、差別をしない、差別を許さない態度を身につけてほしいと思います。
これからも先生方と一緒に、一人の人間として絶対に守っていかねばならない「人権」について、みんなで考えていきましょう。
◎アンパンマンの作者「やなせたかし」さんの言葉
『人を喜ばせる事は嬉しいわけだから、みんなで「喜ばせごっこ」をすれば世の中うまくいくはずなんだけど・・・。でもそうじゃない人がいるっていうのが不思議なんだよねえ』
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これからの人権学習を通して、みんなで一緒に人権について考え、自分に出来ることを考え、発信していきましょう。