京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/05/23
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学校教育目標 すすんでかかわり その手で未来を創りあげる 桂坂の子〜あらゆる“であい”を自分ごとに〜

FOUNTAIN NO.13

          H23.4
京都市立桂坂小学校  山本 泉

新学期が始まり,黄色いカバーのかかった真新しいランドセルを背負ってか背負われてか,1年生が元気よく挨拶しながら校門への階段をのぼっていきます。学校らしい風景がもどってきました。
一方,昨年度末には,東日本が未曽有の大震災にみまわれ,建物や道路のみならず,人々の心に大きな傷跡を残しました。大切な人を失った方々の悲しみを思うと心が痛みます。一日も早い復興に向けて,私たち一人一人ができることを考え,力を合わせていくと同時に,私たち自身が普通に生活していくことも大事なことではないかと思っています。
さて,私が桂坂小学校へ赴任して2年が経過しました。保護者の皆様・地域の皆様に学校教育を支えていただいて,また新たな年度を迎えることができ心より感謝申し上げます。至らないところも多々あるかと存じますが,校長として,より一層桂坂教育を高めていかなければならないと思っています。
どうぞよろしくお願いいたします。
昨年度から,学校教育を進める中で,子ども達の様子や教職員の様子を見ながら私自身も自分を振り返り,いろいろ考えたことを「校長室だより」として書かせていただいています。
今年度も「子育てや教育に関わること」について思うところを掲載していきたいと思います。必ずしも正しいとは限りませんが,今年度も「校長の独り言」と思ってお付き合いいただければ幸いです。
まずは,私が赴任してしばらく後に実施された「子育て・教育フォーラム」の中でお話したことを,抜粋しながら数回に分けて掲載したいと思います。一部の方には,またその話かと思われるかも知れませんが,多くの方には聞いていただいていないのと,大抵,人の話はしばらくすると忘れるものですので,お許しいただきたいと思います。
さて,私は学校教育や家庭教育について考えるときには,子どもを取り巻く社会の変化を認識することが大切だと思っています。「昔は,そうではなかったが今はこうである。」ということを客観的事実としてとらえておかないと教育の方向性を見失うと考えています。少々決めつけたような言い方かもしれませんが,現代社会の中で起こっている子どもに関わる様々な問題も,その要因の多くは社会状況の変化によるものだろうと考えます。
私が気になる現代の子どもの状況について述べたいと思います。

(1)子どもの一人部屋について
昔と比べて,子ども達は自分部屋をもつようになってきました。しかも,中から鍵がかかるような部屋が増えてきています。また,子ども部屋にテレビやテレビゲームが置いてある家庭もあります。
昔は,和風建築の家や文化住宅が多かったこともあり,一人部屋というものはなくて,開けっぴろげの状態で,誰がどこで何をしているかがよく分かりました。いつでも襖を開けて中に入り,声をかけることができ,子どもの様子を把握することができました。
ところが,この2〜30年の間に洋風建築の家やマンションなどが増え,子どもが一人部屋を持つ家庭が多くなり,子どもの部屋にはいりにくくなってきました。同時に,子どもが部屋の中で何をしているのかが見えなくなってきました。勉強しているのか,テレビを見ているのか,ゲームをして遊んでいるのか分からない。それと共に,子どもとの会話の機会が少なくなってきました。
多くの家庭が裕福になり,それなりに大きな家や広いマンションに住むようになったことは,決して悪いことではありません。これからも,一人ひとりが自分の部屋をもつ方向に進んでいくでしょう。しかし,そうした中で,子どもとのふれあいの場をどう確保するかを,それぞれの家庭で工夫していく必要があります。
保護者の中には,部屋のドアに鍵をかけない造りにしたり,いつでも部屋に気軽に入っていく雰囲気を日常的につくったりしている家庭もあります。子どもとのコミュニケーションの場を意図的にもつような工夫をしているところもあるようです。
何か方法を見つけないと,これからますます家族のつながりが薄れていくことが予想されます。
(2)情報化・IT化の進行・・・携帯電話(被害者・加害者)
携帯電話が普及してきました。以前は,子どもにかかってきた電話を母親や父親がとり,今,子どもは誰とよく遊んでいるのか,子どもの友達関係を知ることができましたし,子どもの電話の受け答えの様子で,子どもの様子を知ることができました。楽しそうに話をしていると仲のいい友達なのだろうと想像できましたし,暗い顔をして小声で話していたりすると,脅かされているのか,困っているのか,いやがっているのか,子どもと相手の関係を感じることができました。つまり,親が自然と子どもの交友関係を知ることができました。
また,電話をかけてきた子どもたちは,電話の相手がお父さんであったり,お母さんであったりするので,話し方についても学ぶ機会になっていました。普段は乱暴な言い方をする子どもも,相手がお父さんやお母さんであると丁寧な話し方になります。
ところが,今は多くの子供たちが自分の携帯電話で話をしています。少し前までは,中学生に持たせることでも問題になっていましたが,最近では小学生も自分の携帯電話をもつようになってきています。昨今,子どもを取り巻く事件が頻発していますから,外出時の安全のために持たせているという意見も,決して間違いだとはいえないかも知れません。
しかし,その結果,親や家族を通すことなく,子どもが直接友達やいろいろな人と電話でやりとりするようになってきました。部屋に閉じこもって,長時間友達と電話のやりとりをしている子もいるようです。親は,子どもがそんなに長いこと,遅くまで電話をしていることすら気付かないことがほとんどです。通話料金を見て初めて驚く。誰とどんな会話をしているのか。どんな友達と付き合っているのか。子どもの友達関係が全く分からない。夜中に呼び出されても,脅かされていても,親は気付かないというようなことが起こっているようです。
メールや掲示板への書き込みによる「いじめ」「悪口」,インターネットの有害サイトへのアクセスなど,どんどん問題点が増えてきています。
携帯電話の正しい使い方(使用目的として)を学ぶ必要がある時代になってきているのは間違いありません。
(以下,次号に続きます。)

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学校行事
4/8 午前中授業 身体計測5年
4/11 午前中授業 なかよしの日 身体計測4年・やまゆり
4/12 給食開始 部活動説明会 身体計測3年
4/13 眼科検診(全学年)
4/14 身体計測2年
参観5校時&懇談会(低)体育服販売 耳鼻科検診1〜4年・や
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