最新更新日:2017/03/31 | |
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豊かな心を育てる
●2学期が始まって一週間が過ぎました。どの子もたくましく成長したように見えました。9月10日の朝,ミンミンゼミが鳴いているのに気がつきました。ついこの前までクマゼミが鳴いて暑さをさらにつのらせていたのに。季節がどんどん変わっていく感じがします。さらに職員朝会をしている最中に職員室にオニヤンマが飛び込んできて天井にじっと止まり,しばし見とれてしまいました。こんな都会のど真ん中なのにいろいろな生き物を見ることができるすばらしい幼稚園です。自画自賛。
1学期終業式の時にホームページに書いたことの続きを少し書きます。身の回りの自然や生き物の様子の変化に敏感に気がつくことができる子になってほしいと思っています。いや,実際に子ども達はいろいろなことに気がつきますし,発見することもよくあります。それを,大人は共感的に受けとめ,子どもの発見力を伸ばしていきたいものです。また,不思議だなあと感じたり,なぜだろうと思ったりするということは,その次にどうしてそんなことが起こっているのか考えたり,想像することにつながっていきます。誰かにそのことをしゃべりたくなります。伝えようとする意欲を高めます。そんなことを聞いたり,話したりすることも大切にしたいなあと思います。 ●2学期の始業式に私が夏休み中に不思議と思ったこと,びっくりしたことを子ども達に話しました。一つめは夏休み中のある日の早朝にウスバキトンボの大群が運動場の空いっぱいにやってきたこと,二つめは豪雨で幼稚園のハート池が水没してしまったことをお話ししました。どちらも子ども達が見たらさぞかしびっくりするだろうなと思いながらただ見ているしかなかったです。子ども達と一緒にびっくりしたかったなあと思いました。そのときの写真を載せておきますが,迫力がうまく伝わらないのが残念。 2学期も行事がたくさんあります。子どもも大人もたくさん心が動かされるような経験を通して,心を豊かに育てていきたいです。 1学期終業式の話の中で
●無事に終わって
1学期が無事に終わりました。子ども達に大きなけがや病気もなく,元気にどの子も過ごしてこられたのは,保護者の皆様,地域の皆様の支援あってのことです。ありがとうございます。夏休みも充実した時間を過ごしてくれることだろうと思います。 ●終業式で話したこと 1学期の終業式だから,子ども達の成長を感じたこと,夏休みの過ごし方についてお話ししました。いろいろ子ども達に話しておきたいこともありましたが,一番,話したくなったのが今朝起こった出来事についてでした。 それは,今朝,うさぎ小屋にかけてある寒冷紗の上でクマゼミが羽化しようとしているのを発見したときのことです。この2,3日前からクマゼミの鳴き声が大きく聞こえるようになりました。幸運なことに羽化するという決定的な瞬間を見ることができるかと期待して見るものの,何時間もかかるということなので,とりあえず,最新情報を写真でお伝えします。さっき撮影してきたばかりです。まだまだ時間がかかりそうです。途中でカメムシが寄ってきていたので,追い払いました。もう1枚の成虫の写真は幼稚園の桜の木にとまっていたクマゼミです。セミのこと中心の話になってしまいました。もう少し付け加えて書きたいこともありますが,それは次の機会にお伝えしたいと思います。 K君との交流
幼稚園に勤めて2年目。おそらく,小学校にいたらこのような場面に出会うことはなかっただろうと思うことがたくさんあります。私にとっては心が温かくなるような出来事でもあり,子どもを育てることについて何かしら参考になることもあるのではないかと考え,書いておきたいと思うようになってきました。
先日,砂場の寒冷紗をとめているロープが切れたので,倉庫の屋根の上にあがって寒冷紗を再び張り直していました。周辺に誰もいないし,今なら大丈夫かと思って人知れず登ったつもりでしたが…。めざとく倉庫の屋根の上にいる私に気づいた男の子が近寄ってきて,びっくりしたような顔をして下から見上げています。 「園長先生,どうしてそこにのぼったん?」 とたずねてきました。 「ほら,この黒い日除けがはずれてしまったから,また,とめているんやで。」 と言いました。向こうの方からお部屋にもどりますよという先生の声がしています。しかし,その男の子はその場から立ち去らず納得できない表情で再び 「どうして登ったん?」 と同じことをたずねてきます。私は,焼けるように暑い屋根の上の作業を手早く終わろうとしていたのですが,あまりにも真剣にその男の子が聞いてくるので,おかしくてたまりません。そうか,屋根を登っているわけをたずねているのではなく,屋根の上に上がる方法をたずねているのだとわかりました。そこで 「いや,きみのいるところからビューンと飛んであがったんやで。」 と言いました。もう園庭にはほとんど誰もいなくなってしまいました。私のよけいな一言がさらに男の子の好奇心に火をつけてしまいました。 「どうやって,降りるの?」 と男の子は続けて聞いてきます。こうなったら後にひけない? 「いやそりゃあ,おんなじようにビューンとここから飛び降りる。」 と私が思いつきを言うと, 「えーっ!」 と男の子はさすがにびっくりしたようです。そして,最もおそれていた一言を…。 「やってみて。ぼくも上にあがりたい。」 と言います。私は, 「いや,ここはね危ないから大人になってからでないと登れないんだよ。ま,降りるのも危ないからね。」 と言いました。そこでやっと男の子は 「わかった。ぼくも大人になったら園長先生と一緒に上にのぼるわ。一緒にのぼろな。」 と言いました。私も上から 「おう,大人になったらな。一緒に登ろう!登ろう!」 なんて言ってしまいました。そして,やっと男の子は輝くような笑顔で部屋にもどってくれました。 屋根の上に上がることを奨励するつもりもありません。安全第一です。もう少しましな夢を幼い子どもにもたせてあげればよいのではと思いますが,園長と子どもとのほのぼのとした交流であったということでご理解いただけたらと思います。 オオカナダモの花
またまたハート池の話です。今,ハート池の中にオオカナダモの花が咲いています。オオカナダモというと琵琶湖などで大発生して問題になってしまうこともありますが,水槽の中によく利用されていて身近な藻です。意外に可憐な花を咲かすことが知られてないようです。花が小さすぎて子ども達もあまり気付いていないようです。それで,こんなところに花が咲いている…と子ども達に自然に気付いてもらいたいなあと思いつつ,私がハート池をのぞき込んでいます。そうすると「園長先生,何をしてんの?」と声をかけてきてくれる子もいます。待ってましたとばかり,「ほら,いいものが池の中にあるよ。」とアピールしています。写真で撮って大きくしたら,さらにきれいに見えます。でも,写真よりやはり本物。実に控えめに水面からちらっと顔を出しているようなところがよいなあと思っています。こういうところにも豊かな自然があります。ハート池で育てられるものたくさんありそうです。
クマバチ
都会の中の幼稚園といっても,結構,虫がたくさんやって来ます。最近,見かけなくなってしまいましたが,クマバチがよく飛んでいました。体調が2センチぐらいでけっこう見た目が大きくずんぐりした体型ですので,恐ろしげです。しかし,ブーンという羽音をさせてヘリコプターのように空中でホバリングしているのは雌がやってくるのを待っている雄で産卵管をもっておりませんので,刺すことはありません。子ども達はこのハチを見たら大騒ぎしていましたが,そんなハチだと思って見ているとどことなくユーモラスなハチに見えます。子ども達には「みんなが遊んでいるところを見に来ているのかなあ。驚かしたり,いたずらをしたりしなかったら刺したりしないよ。」と話しています。幼い子ども達ですので,ハチには基本的にいたずらしないようにと念を押して教えておかなくてはなりませんが。こんな感じのハチだと簡単なイラストを描いておきました。
平成25年度が始まって
昨年度,初めて幼稚園に異動してきてあっという間の1年間だったので,今年はもう少しゆとりがあるかなと思っていましたが,とても,それどころではありませんでした。あっという間に4月が終わりました。教育目標や学校評価年間計画をホームページになんとか4月中にアップしました。
せっかく園長室からというコーナーがあるのだから,書きたいこともあるので,書こう書こうと思っているうちにどんどんと時間が過ぎてしまいました。 個人的なブログみたいになってしまってもいけないとは思っていますが,園長がどんな人なのかということも伝えてほしいというお声もありますので,日頃考えていることなど書かせていただきます。 一緒にアップした2枚の写真です。1枚はカイチー君という園庭にある猿の置物です。これはかなり歴史があるようで,その由来について私は全く知らなかったのですが,今年度入園してきた子の保護者からご自身が開智幼稚園に在園していた時にすでにあったとのことで,カイチー君を見るととても懐かしいと話をしておられました。なるほど,普段はまったく気にならない置物でしたが,名前もありそういう由来があったということになると,そもそもこれはいったいいつからどういう経緯で置かれたのかということも興味がわいてきます。自分が幼稚園にいた頃のものがまだそのまま残っているというのは,やはりとてもうれしいことだろうと思います。子ども達をずうっと長年見守ってきているんだなと思うと,カイチー君を大事にしないといけないと思った次第です。子ども達も時々,カイチー君にいたずらしている時があります。きっと大きくなったら,懐かしく思い出してくれるようなものになるのだろうと思います。 もう1枚の写真はハート池です。園庭にある小さな池です。近年,保護者のお声からこの池の水が濁っているからもっときれいにしたらどうかというお声も聞くことがあります。しかし,この池にはメダカ,ドジョウ,タニシ,藻が実にバランスよく生態系を保って過ごしています。メダカもタニシも繁殖しています。自然に近い状態である池になっています。水槽のように澄んだ水にしてしまうと,おそらくこの池のよさがなくなってしまうように感じています。というか,むしろ今の状態をできるだけ保ってあげたいと生き物のことを考えるとそう思ってしまいます。この池も時々,子ども達がのぞき込んでいます。ちょっと,いたずらに砂を投げたりする子もいますが特に目新しくないのか最近はいたずらされることもなくなってきています。私は毎日のようにのぞき込んでいて,タニシやメダカがその日の気候,気温によっておもしろい動きをしているのを感心して眺めています。これ,どうして子ども達に気付かせてあげればいいかなあと思いつつ,見守っています。 たわいもないような話を書きましたが,開智幼稚園に対するほのぼのとした思いや自然に対する感性にかかわるお話を書かせていただきました。 |
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