最新更新日:2024/06/01 | |
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2年 うさぎとカメ
鴨川を自転車で走っていると,道に大きな石が・・・。あぶないと思ってよけると,それは石ではなく,なんとカメでした。
自転車を止めて,のそのそと歩くカメを見ていると,ジョギングしている人がさっそうと抜かしていきます。その様子を見ていると,「うさぎとカメ」の話を思い出しました。 学校につくとさっそく子どもたちに,この「うさぎとカメ」の話をしました。ちょっとアレンジして・・・。 「うさぎとカメが競争することになりました。うさぎは脚が速いので,ぴゅーんと行ってしまいました。カメはゆっくりと一歩一歩歩いていきます。うさぎは途中で昼寝をします。カメはその間に追いついて,うさぎを抜かそうとしましたが,寝ている間に先に行ってしまうのは悪い気がして,うさぎが起きるのを待っていました。すると,うさぎが起きてカメが待っていたことを気にすることもなく,ゴールへ向かって走っていってしまいました。1着でゴールしたうさぎはごほうびをもらいました。カメは一生懸命歩き,ゴールまでたどり着きましたが,ごほうびはもらえませんでした。」 この話を聞いた子どもたちは当然,「え〜,ちがう〜!!」「本当はカメが勝つんやで!」と言っていました。予想通りの反応です。 「みんな,どう思った?」 と聞くと, 「うさぎが卑怯。せっかくまってくれていたのに。」 「なんでうさぎがごほうびもらえるの?」 と返ってきました。そこで, 「そうだよね。変だよね。じゃあ,みんなが知っている話と先生が話した『うさぎとカメ』とどっちがいい?」 と聞き返しました。すると, 「先生の話した『うさぎとカメ』の方がいい!」 と子どもたちは言いました。これは予想外でした。「本当の話の方がいい」と返ってきて,「やっぱり努力した人が報われる方がいいよね。先生が話したような『うさぎとカメ』が当たり前になるようなクラスや世の中はいやだよね。」と言おうと思っていた想定が見事に覆されました。 「どうしていいと思うの?」 と聞くと 「だって,うさぎを待っていたカメはとても優しいし,負けても最後まで頑張ったから。」 と話してくれました。「うんうん」とうなずく周りの子どもたちの反応を見て,「この子たちは,人のことを思い,勝ち負けや損得ではなく,真面目に着々と努力することを,本当に大切に思っているんだな」と感じていました。 予想を超える子どもの心の成長を,とても頼もしく感じる一幕でした。 |
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