京都市立学校・幼稚園
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2年人権学習

 去る1月30日(木)7限,2年生の人権学習として,本校の服部欧右教諭(2年3組担任)による講演「ルワンダ・ジェノサイドと人権―隣人が殺人者に変わる時―」を行いました。
 服部教諭は,参加されている弦楽四重奏団のメンバーととともに,施設慰問や講演会の企画などさまざまな市民活動をされていますが,平成20(2008)年にアフリカ中部のルワンダ共和国への教育支援を行う非営利団体「ルワンダの学校を支援する会」を発足,代表を務めています。
 平成6(1994)年,ルワンダで3か月間に80万人が殺害されるというジェノサイド(大量虐殺)が起きました。虐殺は非常に組織だって行われ,一般人が民兵となって,昨日まで隣人だった人を突然殺し始めたのです。聖職者や医師,教師,警察なども虐殺に参加しました。
 服部先生は,ミルグラムの心理学の実験なども紹介しながら,人間には権威に自発的に服従してしまう性質があり,いったん従順になると権威に対しては責任を感じるのに,権威の命ずる行動の中身には責任を感じなくなってしまう危険性を話されました。実際,ルワンダで虐殺に加担した人々には,そうしないと自分の身が危ないという具体的な脅威があったわけではなく,メディアのプロパガンダなど周囲の状況に流されてしまったのです。一方で,服部先生は「多くの人はジェノサイドに参加していたふりで済まして,どこかで時間をつぶしてマチェーテ(なた)を血に染めずに帰ってくることができたんだ」という証言も紹介し,「大切なのは,普通の人たちのちょっとした勇気,そして自分の頭でよく考えること」という言葉で講演を締めくくられました。今回の講演は,深く考えさせられる内容のものでした。
 なお,服部教諭は本校インターアクト同好会(提唱:京都西ロータリークラブ)とともに,フランス人ジャーナリストによるルワンダ3部作の翻訳・出版にも取り組んでおり,第1部が既刊,第2部も近く刊行予定です。

<既刊>
 著者:ジャン・ハッツフェルド
 訳者:ルワンダの学校を支援する会(服部欧右)
 書名:『隣人が殺人者に変わる時
      〜ルワンダ・ジェノサイド生存者たちの証言〜』
 出版:かもがわ出版

<3月中旬刊行予定>
 著者:ジャン・ハッツフェルド
 訳者:西京高校インターアクトクラブ
 書名:『隣人が殺人者に変わる時 加害者編
      〜ルワンダ・ジェノサイドの証言〜』
 出版:かもがわ出版

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