京都市立学校・幼稚園
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2年生人権学習「ルワンダでのジェノサイドから生命と人権と平和を考えるー隣人(普通の人々)が,なぜ殺人者に変わったのかー」

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 11月14日(木)7限,7階大講義室にて,2年生人権学習を実施しました。講演者は,長年にわたって本校元教諭として御活躍いただいた服部欧右先生です。演題は「ルワンダでのジェノサイドから生命と人権と平和を考えるー隣人(普通の人々)が,なぜ殺人者に変わったのかー」です。
 1994年に起こったルワンダ大虐殺(ジェノサイド)の過程を通じて,普通の人々がなぜ殺人行為を行うに至ったかを考え,人権を尊重する意識を持つこと,それを維持することの大切さを学ばせていただきました。
 服部先生は2008年,アフリカ中部ルワンダ共和国への教育支援を行う非営利団体「ルワンダの学校を支援する会」を発足され,代表を務めておられます。また,現地に赴かれ様々な活動をなさるとともに,本校インターアクト同好会生徒とともにフランス人ジャーナリストのルワンダ虐殺に関する書籍の翻訳・出版も行われる等,長年にわたりルワンダの教育支援に取り組んでこられています。服部先生の実体験や現地で撮影された写真,現地の方の生の証言,VTRなどの資料を交えての講義に,生徒たちは食い入るように聞き入っていました。
 講演では,それまでは普通に隣人として仲良く生活していた人々が,如何にして加害者・被害者の関係に立ち至ったのかについて,丁寧に説明していただきました。とくに,これまで一緒の村で暮らしてきた隣人が,突然,被害者と加害者になるという極めて異常な状況とその心理状態を,服部先生は順序立てて分かりやすく語って下さいました。
 その中で,恐怖が自主規制や同調圧力を起こすこと,権威に対しての無条件の従順さが,指示されるままに集団に合わせて行動することにつながってしまうというマイナスの面を持つこと,したがって自分自身で考え続けることを放棄してはならないということ,放棄するとその結果として,周囲の悪しき状況に従ってしまう事態となり悲劇が起こってしまうことを,生徒たちはしっかりと実感していました。生徒たちの感想文は,いずれもそのような実感に溢れており,如何に自分のこととしてしっかり講演を受け止めたかが感じられるものでした。自分の頭で考えること,人権を尊重する意識を持ち,それを維持することの大切さが,生徒たちにも十分に伝わったようです。
 最後に,生徒からの謝辞として,これから,様々なことを他人事として受け止めるのではなく,この世に実際に今起こっている事実として主体的に考えてゆきたい,という決意が語られました。
 この講演が,様々な問題を自分のこととして主体的に受け止め,自律的に考え,行動していく大人へと成長する,一つの大きな契機となるのではないでしょうか。服部先生,お忙しい中御講演下さり,まことに有り難うございました。
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12/9 1年2年後期中間考査
12/10 1年2年後期中間考査  1年年能楽鑑賞
12/11 水123456
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