京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/06/05
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学校教育目標 すすんでかかわり その手で未来を創りあげる 桂坂の子〜あらゆる“であい”を自分ごとに〜

FOUNTAIN NO.18

                                  H23.9.1
                         京都市立桂坂小学校  山本 泉

 昔ならば,「夏休みも終わり,2学期が始まりました。」と書き始めるところですが,学校が始まってからすでに一週間が経過しました。正直,何となくせわしなさ・あわただしさを感じるこの頃ですが,学校としては,学習指導要領の内容を踏まえ,授業時数もしっかり確保していかなければなりません。無邪気な子供たちの顔を見るにつれ,よりすばらしい人間に育てるためにしっかりとした桂坂教育を進めていかなければならないと思うところであります。
 さて,この校長室だよりの「子育て・教育フォーラム」シリーズも今回が最後になります。お付き合いいただきありがとうございました。

(3) 子どもの話をしっかりと受け止める
 学校にはいろいろな行事があります。運動会や授業参観など,共通の話題になるものについては,できるだけお家のほうで感想などを交えながらお話ししてほしいと思いますが,遠足など,保護者の方が見られない行事で,なお且つ子どもにとって非日常的な経験をするものについては,特に「よい聞き方」でお話を聞いてあげてください。
以前にいた学校で,このことをお話したことがあり,それを実践したお母さんから大変いい感じだったと報告がありました。それはこんな内容です。
子どもが遠足から家に帰ってきたときのこと,「どうやった?」と聞くのではなく,お母さんの方から「楽しかったみたいやね。」と切り出したそうです。「えっ,なんで?」「顔がうれしそうやもん。」というやりとりのあと,お母さんに,楽しかったことやびっくりしたこと,新しく発見したことをいっぱい,一生懸命,うれしそうに話したそうです。
 そのとき,お母さんは,子どもが話すのをうなずきながら楽しそうに聞いてあげておられたようです。
 私はこのお母さんの,子どもの話の受け止め方は,素晴らしいと思います。
遠足のときに限らず普段でも,子どもの方から自然に話したくなるようなきっかけづくりが大切です。また,家に帰って学校であったことをお家の方に話をしたとき,お家の方が正面を向いてうなずきながら聴いたり,時には相槌や短い感想を挟んだりしながら聴いてくれると,子どもは嬉しくなります。話すことが楽しくなり,もっと話したいという気持ちになります。話すことへの意欲にも繋がります。
 逆に,子どもが話しかけた時,お家の方が「今,忙しい。」「うるさいな!」と言ってしまったり,そのような態度をとられたりすると,子どもの話そうとする気持ちは萎えてしまいます。
 自分の経験したことを,経験していない人に疑似体験させるように伝える力,これが本当のコミュニケーション力だと思います。今,こういった力が求められています。学校でも大切にしていることだと書きましたが,ぜひ,子どもたちを話し上手な子に育てたいものです。

(4) 子どもの心の安定を
 これも以前にいた学校の経験ですが,その学校は子ども達がすごく荒れた状況でした。しかし、そんな荒れた状態の学校でも,子ども一人ひとりは普通の,いやむしろ人なつっこい明るい子どもたちばかりでした。荒れる原因は子どもたちのせいでもないし,親のせいでも学校のせいでもないと,今でも思っています。
 桂坂小学校では,現在そういった荒れた状態はありません。また,将来的にも子どもがすさんだ状態になる確率は,今のところ,きわめて低いと思います。それには理由があります。子どもが荒れた状態になる原因の一つは,将来に対する不安であるといわれます。確かにそれは,大きな要因であり,これは現代社会にいきるすべての子ども達が抱えていることなので,桂坂小学校の子ども達も決して例外ではありません。
 しかし,何より大きいのは,今現在,子どもが置かれている状況の中での心の安定です。温もりのある地域に住み,暖かい家庭に育まれ,優しい友達に囲まれ,そして自分の存在価値が認められ大切にされる環境にあって,心がすさむ子がいるでしょうか。こういった環境を周りの大人が創り出すことが,子どもたちの健全育成につながることは間違いありません。
 今,桂坂学区は保護者や地域の皆さんの努力のお蔭でしょうが,子どもたちにとってそういった環境に恵まれていると,私は思っています。
 ただし,大変失礼ながら,今のところと言わせていただきました。今の社会状況の中ですから,桂坂学区の地域といえども将来的にどのように変わっていくかは分かりません。今後も,ご家庭と学校が連携しつつ,地域の皆さんのお力もかりながら子ども見守り育てていただけますよう,学校からも発信していきますので,ご理解とご協力をいただきますよう,よろしくお願いいたします。

FOUNTAIN NO.17

           H23.8
京都市立桂坂小学校  山本 泉

夏休みに入り,すでに10日余りが経過しました。夏の学習会も終わり,学校に来るのはプールで泳ぐ子ども達のみで,ほとんど子ども達のいない学校は閑散としています。まさに子ども達をご家庭や地域にお返ししている状況です。ご家族で過ごされる時間が長いこの時期,学校がある時にはできない経験をできるだけたくさんさせてあげていただけたらと思います。
さて,この4月より,以前の子育て・教育フォーラムでお話したことのリバイバルを掲載していますが,いよいよ最終章に入ります。これまで,現代社会の中で起こっている子どもを取り巻く気になる状況や,そういった現状を踏まえ,今,学校として取り組んでいることなどを書いてきました。最後に,ご家庭ではどういうことが望まれるのかということについて書いてみたいと思います。

(4) 親が親たることの大切さ(子どもとの関わりで大事なこと)
以前に教育委員会から発行された冊子からの引用ですが,「変に感じる親子関係の例」として掲載されていたものを挙げてみたいと思います。
―夏の海辺。ビーチボールで楽しそうに戯れている親子4人をほほえましく思って見ていました。
そのうち,親子の様子が気になりました。「早くボールとりに行ってこいよ。」と言っているのは小学校高学年位の男の子。走ってボールを取りに行っているのがいつもお父さんなのです。
かつて,親と子の断絶が社会の歪みを生んだとの反省から,家族内に世代や年齢による差をなくす努力がなされました。その結果,行うようになったことというのが,親と子どもが同じテレビを見て楽しむ,家族でカラオケに行く,ゲームセンターで何時間も過ごすといったことでした。これらがすべて悪いということではありませんが,今や,家庭内は生活のみならず,言葉,考え方から判断力まで子どもに合わせ過ぎて,大人の毅然とした姿が見られなくなってはいないだろうかと考えてしまいます。
言うまでもなく親が子どもと同じことをして,同じように楽しんでいれば親子の絆が深まるというものではありません。時には,子どもが,面白いと夢中になっているテレビゲームに,この内容は良くない,価値がないと判断する大人がいることに気づかせることも大切なのではないかと思います。―
ある調査で,中学2年生の4人に3人が「父親は怖くない」と,「やさしいパパ」が多い日本の親子象が浮き彫りにされていました。親と子どもは「お友達」ではありません。「さすがお父さんだ」「お母さんが言うことには間違いがない」と子どもから信頼される力をつけるのはなかなか難しいことではありますが,それが親としての役目であるとも言えると思います。私自信もなかなかできていませんが。

(5) 自分のためにお家の人が何かをしてくれた(嬉しい・心の安定・情緒の安定)
本校には,「本とお話の会」があって,多くのお母さん方が参加しておられて,子ども達に本の読み聞かせをしていただいています。本当にありがたいことだと喜んでいます。
こういった素晴らしい範読は,もちろん子ども達の読書への興味につながってくれるものと思いますが,学校だけではなく,家庭での読み聞かせにつながってくれればと期待しています。
お母さんやお父さんが子どもに本を読んで聞かせることは,子ども達にとってはすごく大事なことです。子どもは,お母さんやお父さんが読んでくれる本の内容を,わくわくしながら聞いています。楽しいひとときです。子どもにとっては,ストーリーの楽しさだけではなく,お母さんやお父さんが自分のために忙しい合間を縫って,疲れているのに本を読んでくれる,そのこともうれしいだろうと思います。
自分のために,お母さんが,お父さんが何かしてくれた。子どもにとってはそのことが大事です。そのことは,子どもの心の安定,情緒の安定に繋がっていくものだと思います。また,その思い出は,きっといつまでも心に残っていると思います。
本とお話の会の読み聞かせが親子の関わりを深めることにつながることを期待しています。
(以下,次号に続きます。)

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学校行事
3/21 給食終了
3/22 卒業証書授与式
3/23 地域の安心・安全感謝の集い 修了式

学校だより

学校評価

学校経営方針

学校の沿革

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