京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/06/14
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学校教育目標:『自ら考え行動し、協働できる生徒の育成』〜つながりを意識した学校〜  目指す生徒像:「周りの意見に耳を傾け、自分の考えを適切に伝えられる生徒」

3月15日 第45回卒業証書授与式

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 今日は、後輩に慕われた3年生の前途を祝福するように、天候に恵まれた一日となりました。
 会場の体育館前には、たくさんいただいた祝辞・祝電、そして3年生が保護者や教職員に向けて書いたメッセージが掲示してありました。これは
 「ありがとう♡」
という文字になっています。ここまで育ててもらった保護者へ、面と向かっては照れくさくて言えないことを書いたり、今までお世話になった先生方へのお礼を書いたり・・・。
 このような中、たくさんの方に祝福していただき、卒業式を行いました。
 担任の先生の呼名に応えて、堂々と
 「はい!」
と返事をする見事な姿。その姿に思わず涙する担任も・・・。
 そして、校長先生からの温かい祝辞の後、卒業生代表Tさんの「旅立ちの言葉」。
 今日参列できなかった、後輩へのメッセージも話してくれたので、全文を掲載いたします。あふれんばかりの想いを綴ってくれた「旅立ちの言葉」には、たくさんの思い出に包まれた3年間を送ることができたことへの喜びと感謝、そしてこれからへの歩みに対する確固たる決意に満ちていました。

 「旅立ちの言葉」
 中庭の桜並木にも春の暖かな日差しが差し込み、新しい命が芽吹き始める季節となりました。本日、私たち百七十五名は太秦中学校を卒業します。
 三年前、少し大きな制服に身を包み、不安と期待を胸に私達は門をくぐりました。あの頃自分たちよりもずっと大人に見えた先輩達の姿は今も鮮明に覚えています。
そんな先輩方の背中に追いつこうと懸命に努力し、ようやく中学校の生活や勉強にも慣れていった矢先、全国で猛威を振るい始めた新型コロナウィルスが私達の生活を大きく変えることになりました。長い休校期間が明けて始まったのは分散登校です。クラスの全員と会えない日々が続くのは、私達にはとても苦しく辛いことでした。それでも、クラスや部活動の仲間と励まし合い、制限された中でも、さまざまな工夫を重ね、前向きな努力を続けたからこそ、今の自分たちがあるのだと思います。
 そうして最後の学年となったこの一年間。コロナで奪われた日常が元通りになることはありませんでした。しかし、同時に多くのことを学びました。当たり前だと思う日常の尊さです。仲間と教室で授業を受け、笑いあい、時には言い合いになるようなことですら、本当はとても幸せなことだったと気付きました。思い返すとこの一年は、この当たり前のことに感謝して過ごすことができたように思います。
 例えば部活動では、制限された僅かな時間の中で、仲間と共に、目標に向かって懸命に努力した日々から、多くの感動を味わうことが出来ました。
 学校全体が一つの場に集まってできた唯一の行事である最後の体育祭。得意、不得意関係なくクラスのみんなで必死に想いを繋いだ「全員リレー」は、コロナ禍であったからこそクラスの絆を深めた素敵な思い出です。
文化祭では日本の伝統芸能を体験しました。芸術を身近に感じる経験を重ねることは、自分の心を豊かに耕すと知りました。
修学旅行は、度重なる延期で正直行くことが出来るのかと何度も不安になりました。しかし実施できた修学旅行では、クラスメイトと打ち解け合い、普段とは違う新鮮な時間を過ごすことができました。
その一方、中止になってしまった合唱コンクールにはやりきれない悔しさが残っています。しかしその代わりに、各クラスで作成した動画の鑑賞会が行われました。クラスとして一つのものを創り上げる活動は、男女関係なく話す機会を増やし、クラスの一体感は日毎に増していきました。何より自分たちで撮影から編集までを手がけて出来上がった作品は、どれもクラスの個性が見事に表れており、鑑賞会は盛大に盛り上がりました。
 こうして、今まで出来ていたことが出来なくなってしまった反面、「変化に対応する力」を求められたこの一年。このような大変でもあり、充実した生活を支えて下さった先生方、いつも私達の安全と健康を気にかけてくださった地域の皆様、本当にありがとうございました。太秦中学校の先生方は本当に生徒想いで、私達の相談や悩み事に真摯に向き合ってくださいました。普段の授業に加え、休憩時間の何気ない会話でも、私達の心は何度も救われました。
 今、私達は新たな世界への扉の前にいます。この十五年間たくさんの愛を注いで育ててくれた保護者の皆様。いつも照れくさくて言えなかったけれど本当に感謝しています。いつも夜遅くまで家族皆のために働いてくれたこと。どれだけ自分が辛かろうと私達のことを常に最優先に考えてくれたことに、感謝の念が絶えません。たくさんの心配をかけたと思っています。ここまで、慈しみ深く、私達を信じて、支えてくれて本当にありがとうございました。九年間の義務教育が終わろうとしている今、私達はそれぞれの将来に向かって新たな道を歩んでいきます。立派な大人になって親孝行が出来るように今を一生懸命生きて、自分の力を育てていきます。義務教育は終わりますが、もう少しだけ見守っていてください。
 三年生の皆。この二年間、日本や世界中に多くの困難があり、私達も大切な多くのものを失いました。これから先、いつ日常がどのように変化するのかは誰にもわかりません。だからこそ、目の前の当たり前の日常を大切にすることが、今を強く生きることにつながるのだと感じています。私達は、この三年間で仲間と共に問題に立ち向かう姿勢を学びました。私達は、出来ないことを嘆くのではなく、できることを探す姿勢から、諦めずに挑む勇気を学びました。私達は、この学校で、困っている人に積極的に手を差しのべる優しさを学びました。この先に困難と向き合ったとき、この太秦中学校での学びを思い出してほしいと思っています。たとえ進む道は違っていても、私達はいつまでも共に成長し合える仲間でいたいのです。三年生の皆、今までありがとう。
 後輩の皆。残念にもこの場にはいないけれど、私達の学びを生かしてくれることを願っています。そして、太秦中をさらに活気ある笑顔で溢れたあたたかい学校にしていってください。忘れてはいけないのは、私達の身の回りの日常は、誰かの努力や協力で成り立っていること、皆は独りではないということです。ずっと応援しています。
 今日ここで太秦中学校の皆さんとお別れすることの寂しさは尽きません。しかし私達はいつも心で繋がっています。またいつか元気に会える日を楽しみにしています。
 最後になりましたが、太秦中学校のますますの繁栄を祈って、旅立ちの言葉とさせて頂きます。
        令和四年三月十五日  卒業生代表

 厳粛な中に、温かい想いが詰まった、素晴らしい卒業式を創り上げてくれた3年生!
 これからの君たちを、ここ太秦中学校でいつまでも見守っています。
 3年生のみなさん、卒業おめでとう!
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