最新更新日:2024/09/26 | |
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2月9日 1年生車イスバスケット(2)
みなさん、こんにちは。
1年生車イスバスケット続報です。 そして、2人の選手の講演が始まりました。 ◆『バリアフリー』って知っていますか。僕はバリアフリーについて、少し話します。身体障がい者用の駐車スペースがありますね。「空いているから」という理由で、そこに車を止める人っていますよね。僕はとても残念な行為だと思います。そこは一般の場所より幅が広く作ってあるなど、その人用に作ってあります。その人用の設備はその人用だと思ってほしいです。 家族で買い物に行ったとき、こんなことがありました。それぞれ分かれて買い物をして、待ち合わせ場所に行こうとしたときです。階段を上って行ったらすぐ行けるんですが、違う道で行くとすごく時間が掛かることがわかって、困っていました。すると、近くにいたおばさんが 「どうしたん?登りたいの?」 と声をかけてくれました。そして、知らない人たちを呼び集めてくれて、車イスを抱えて階段で上げてくれたんです。人の親切に触れて、その日は一日中、心があったかくてうれしかったです。 「お手伝いしましょうか?」 ドキドキするかもしれないけど、こうした声をかけてくれたら、僕はとってもうれしいです。『バリアフリー』ってのは、設備だけでは不十分で、『使う人の優しさで完成する』と、僕は思っています。 ◆僕はオートバイ事故で脊髄を損傷しました。地元の病院に入院しましたが、車イス生活になった人は自分だけ。1kgのおもりを持つリハビリにも積極的になれなくて、リハビリ専門病院に転院することを勧められました。すると、そこには僕と同じように車イスを利用している人がたくさんいました。 「なんで車イスになったん?」 「どんな事故?」 結構ナイーブなことをどんどん聞かれました。今までは聞かれなかったので、ちょっと驚きました。 みなさんがリハビリしておられる様子を見ると、今を受け入れて必死に頑張っておられて、その姿に衝撃を受けました。元々負けず嫌いだった僕は、目の前で頑張っているおじさんに負けたくないという気持ちが湧き上がってきました。 「これは負けたくない!」 「もっと重いおもりが持てるようになりたい!」 と前向きな気持ちを持てるように変わっていきました。 そして、僕の後に入院してくる人に、あのとき僕が言ってもらったように、 「これから頑張れば、こんな風になれるよ!」 と話せるようになりました。 僕がこうなれたのは、仲間のおかげです。一生懸命挑戦する姿に刺激を受け、励まされました。新しいことが目の前にやって来ても、 「まずやってみよう!」 と思えるようになりました。 心に染み込んでくる話ですね。 1年生たちは、顔を上げ、真っ直ぐに目を見つめながら話を聞いていました。 そして、お礼のあいさつをIさんが話してくれました。 ★今日は、車イスバスケの実演とお話を聞かせていただき、ありがとうございました。今日の話を聞いて、これから私たちの人生も何が起こるかわからないし、いろんな困難が待ち受けていると思いますが、今日聞いたことを胸に、夢と希望、そして仲間を大切に頑張っていこうと思います。 感想を1つ紹介します。 ●最初の実演を見て、2人だけでもいろいろな練習ができるとわかりました。2人は慣れていらっしゃるから、自然にボールをパスしているように見えるけれど、本当はパスの仕方もボールの拾い方も、車イスだからこそのやり方があるとわかりました。 講演では、深く考えたことがなかったバリアフリーについて、その場所を直接使っている人の話を聞いて、自分が周りを余り見ることができていなかったことに気づかされました。『この先障がい者になったら立ち直れないだろう』と思ってきたけれど、大人になってから障がい者になったYさんの話を聞いて、障がいがあることによって新しい世界が切り拓くことができたりすることがわかりました。 これからは、障がいのない人でも困っているときに助けてもらえるとうれしいと思うので、手助けしたいです。そして、自分が嫌いなことでも、少しでも興味を持って取り組んでいきたいと思いました。 素晴らしい学びをしましたね! 『バリアフリーは、使う人の優しさで完成する』 『仲間に、挑戦する力を与えてもらいました』 私たちも、お二人と一緒に頑張っていきます! 実演とともに貴重なお話を聞かせていただき、本当にありがとうございました。 |
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