校長室だより 臨時号
- 公開日
- 2013/03/28
- 更新日
- 2013/03/28
校長室から
≪平成24年度修了式を迎えて≫
ここ数日の暖かさで,本校玄関前のモクレンの花が一気に開花し,真っ白な花を咲かせています。3月15日には,第34回卒業証書授与式を行いました。本校,分校共に,中学3年生全員,希望通りの進路に向かって大きな一歩を踏み出しました。
3月22日には,本校と分教室をTV会議システムで結んで修了式を行いました。本校,各分教室の代表それぞれに修了証を手渡しました。
今年度は,総務省フィーチャースクール推進事業,文科省学びのイノベーションスクールの実証校として2年目の取組をいろいろ進めてきました。ICT機器を使うことで,教育活動に様々な広がりができました。これまで不可能だった取組も次々と可能になりました。
その中で,次のような取組が生まれました。
分教室中学3年生のA君は,治療のため卒業式に出席することができません。そこで,京都府下の遠く離れた中学校のクラスの友達が,「3年○組卒業式」を企画してくれたのです。
TV会議システムを使って,分教室と90キロメートル離れた中学校を結び,TV画面を通して,校長先生がA君に卒業証書を読み上げてくださいました。そして,クラスの友達はかわるがわるエールを送ってくれました。「早く治って帰ってこいよ」というクラスメートのエールに,「絶対治して帰ってやる!」とA君は力強く返事をしました。心温まる,素晴らしい卒業式になりました。終わるときにA君は「みんなと一緒でよかった。」と言っていました。
次の日,中学校の卒業式が終わった夕刻,校長先生にお礼の電話を入れました。すると校長先生はこんなことをお話しされました。
「実はあのクラスは,学級運営でも担任がいろいろ苦労していた時期があったのです。でも,A君のことをきっかけにクラスみんなが大きく成長しました。今日の卒業式で,A君の呼名をした時,クラス全員が声をそろえて返事をしたのです。この予想もしていなかった出来事に,担任が思わず声に詰まってしまい,式の進行が一時ストップするようなシーンがあり,私も,胸が一杯になりました。TV会議でつないだ「3年○組卒業式」ができて,本当にクラスのみんなの心が一つになりました。あのカメラでつなげたおかげです。こちらの方が御礼を言いたい。」
数ヶ月前に中学校に送った1台の小さなWEBカメラが,こんな素晴らしい子どもたちの取組を実現することに繋がりました。ICT活用は,まさに人と人の心をつなぐことになるのだと改めて実感しました。
今A君はクリーンルームに入って,次の治療に備えています。A君も含め,みんなに素晴らしい春が来るよう祈って,ご協力いただいた多くの皆様へのお礼としたいと思います。
1年間本当にありがとうございました。