学校日記

憲法週間に寄せて

公開日
2025/05/01
更新日
2025/05/01

校長室から

 今日から5月です。そして、明後日5月3日は憲法記念日です。1947年5月3日に日本国憲法が施行され今年で78年目を迎えます。今日は「日本国憲法」について、みなさんにお話ししたいと思います。憲法というのは、国のかたちを示す「一番大事もの」です。すべての法律や決まりごとはすべてこの憲法に従っています。憲法には、三つの大きな柱があります。
一つ目は「国民主権」。国の主人公は国民、つまり私たち一人ひとりであるということ。
二つ目は「基本的人権の尊重」。これは、人は誰でも大切にされ、自由に生きる権利があるという考え方です。
三つ目は「平和主義」。日本は、二度と戦争をしないと憲法に明記しています。これは、過去の大きな戦争で多くの命が失われたことへの、深い反省から生まれたものです。

 日本はかつて、アジアや世界の国々と大きな戦争をしました。第二次世界大戦では、多くの命が失われました。日本国内でも空襲や原爆により、多くの人々が亡くなりました。子どもたちが学校に通えなくなり、食べ物もなく、未来を描くことさえできないような時代がありました。この悲しい経験を二度とくり返さないために、日本国憲法では「戦争はしない」「軍隊は持たない」と決めたのです。それは、ただ争いを否定するだけではなく、対話と理解で平和をつくる努力をしようという決意です。みなさんが平和に暮らせているのは、憲法がこの「過去の反省」を土台にしてつくられているからです。
 中学生である今、みなさんはまだ政治に参加することはできません。けれども、今の社会に関心を持ち、争いのない社会をどう守っていくかを考えることは、みなさんにもできる大切なことです。
『歴史を知り、学び、考える。』
その積み重ねが、よりよい未来をつくっていくのだと思います。みなさんのこれからの未来が平和でありますようにそして、その平和を守っていける人に成長してほしいと願っています。

 さて、ここからは少し、みなさんの身近な生活の中で憲法がどう生きているのか、考えてみましょう。
みなさんが毎日、安心して学校に通い、勉強したり、友だちと話したりできるのは、「教育を受ける権利」や「表現の自由」があるからです。自分の考えを安心して話せるのも、憲法が自由を守ってくれているからです。
しかし、そうした権利が傷つけられる場面も、現実にはあります。
たとえば、「いじめ」です。
誰かを無視したり、悪口を言ったり、暴力をふるったりすることは、その人の人権、人として大切にされる権利を奪う行為です。憲法はすべての人に「個人として尊重される権利」があると定めています。だからこそ、いじめは絶対にあってはならないのです。

 さらに、最近ではSNSの中でも、いじめや人権侵害が問題になっています。たとえば、グループから誰かを外したり、悪口を書いたり、写真を勝手にアップしたり。「画面の中だけのこと」と思っても、相手にとっては深く傷つくことがあります。SNSの中にも、私たちの「自由」や「権利」は存在します。でも同時に、それは「まわりの人の権利を守る責任」とセットです。人の自由や人権を大切にしながら、自分も大切にされる。それが、憲法の教えてくれている生き方です。SNSは、正しく使えば人をつなげたり、励ましたりできる力もあります。だからこそ、どう使うか、どんな言葉を選ぶかをしっかり考えて下さい。

 みなさんもこれから、いろいろな人と出会い、いろいろな考えにふれることになります。その中で、「自分も、まわりの人も大切にできる人」でいてほしいと願っています。憲法は、ただの「決まりごと」ではなく、みなさんが安心して、自由に、自分らしく生きていくための“土台”です。どうかそのことを心にとめて、今日一日を、そしてこれからの日々を大切に過ごしてください。