学校日記

第49回 卒業式2

公開日
2025/03/14
更新日
2025/03/14

校長室から

卒業生のみなさん 卒業おめでとうございます。
本日の式辞を紹介させていただきます。

 式   辞
 小栗栖中学校 第49代卒業生、62名の皆さん、卒業、おめでとうございます。開校以来の卒業生は7462名となりました。歴史と伝統を積みかさね、皆さんもそれを引き継いでくれたことに感謝します。
 みなさんは本日、小学校6年間、中学校3年間を経て、義務教育を修了します。今年は、3年生として学校を引っ張っていってくれました。また、全ての学校行事において「小栗栖中学校最後の〜」という副題がついてきました。「小栗栖中学校最後の修学旅行」「小栗栖中学校最後の合唱コンクール」「小栗栖中学校最後の学校祭体育の部」。今まで、先輩の姿を十分に見ることのできなかった学校行事に、大きな副題がついてきたのは不運だったかもしれません。しかし、体育の部や文化の部だけではなく、あらゆる行事に3年生としてのすばらしい姿を見せてくれたと思います。そして、閉校という時代の節目に遭遇することとなったみなさんは、小栗栖ファイナルフェスタを企画し、小栗栖中学校の歴史発表、様々な舞台発表、映画製作、ブース運営を自分たちの力で成功させてくれました。みなさんの成長を考えると、新型コロナで失われた4年間ではありましたが、決して失われていたのではなく、制約のある中でも培われるべき力が育成されていたのだと実感させられました。
 さて、小栗栖中学校最後の卒業生となるみなさん。
みなさんが成人し、生きていく世界はどのようなものとなるのでしょう。人工知能、再生可能エネルギー、インターネットの普及、気候変動、医療技術の進歩。30年前では考えられなかった時代がやってきています。これから先も予測できない未来がやってくるでしょう。しかし、どんな未来が到来したとしても、中学校生活で学び得た力の中で、社会で活かされる力は、30年前も今も、そしてこれからも、は変わらないのではないでしょうか。「人を思いやる気持ち。」「感謝する心。」「人との関わり方。」「我慢する力。」中学校生活では知識・技能。思考・判断・表現力だけではなく、大切な力を習得してきたのだと思います。たとえ、AIがどんなに発達してとしても、取って代わることにできない素晴らしい能力です。その力を大切にして大人への階段を登ってほしいと思います。
 そして、みなさんは中学校卒業後、それぞれの道へ進んでいきます。中学校では、先生たちがみなさんの成長を願い、指導し、導いてくれました。そして、時には成長を待っていてくれました。大人になるということは、自分の行動に責任を持つ、責任を自分で取るということです。厳しいかもしれませんが、それが社会に出るということです。
 以前、先生から注意を受け、不服そうな態度をしている3年生を見かけたことがあります。その時、私はその生徒に、「必ず怒られている意味がわかるときが来る。」「必ず、怒ってくれてよかったと思える時が来る」とその生徒に言ったことがあります。3年生の先生は、愛情を持ってみなさんに接してきました。中学校を卒業するときには社会に通じる力を身につけてほしいと願い、指導にあたってきました。私は、学校祭文化の部、教職員合唱で、3年生担当教員が涙を流していた姿が忘れられません。合唱コンクールでの3年生の素晴らしい姿、そして、のこり6ヶ月の中学校生活を思い涙があふれたのでしょう。それほど、先生たちはみなさんに対する思いが強かったのです。これから先の人生で、みなさんのことを心配し、注意をし、指導をしてくれる人と何人出会うでしょう。いや、出会えるのでしょうか?社会では本当に怒ってくれる、しかってくれる、そして成長を願ってくれる大人が少なくなってきています。中学校というたった3年間の期間でしたが、その3年間に出会った先生は、みなさんが立派な大人に成長することを心から願っていました。そしてこれからも願っています。
 また、次のステージに進むみなさんには、2つのことを覚えておいてほしいと思います。 1つ目は、「今の素直さを失わない」ということです。小栗栖中学校の生徒、卒業生の良い所は素直だということです。良いと思うことは良い、悪いと思うことは悪いと素直に表現できる生徒です。今後、自分の利害関係中で善悪を決定する場面に出くわすかもしれません。しかし、自分の素直な気持ちで善悪の判断ができるようになってください。また、これら先の人生で、様々な人があなたたちに助言や指導をしてくれるでしょう。是非、素直な心を持って人の話を聞ける大人になってください。
もう一つは「自信を持つ」ということです。みなさんの中には自分に自信のない人、何をやってもできないと思っている人、周りの人より勉強ができないと思っている人はいませんか?しかし、それは誰が決めましたか?誰かが、あなたはだめだと言いましたか?今日、中学校を卒業する時点で、何かが出来ないと決まっていることはなく、誰かに決められるものでもありません。15歳の春を迎えるみなさん、みなさんには多くの可能性があります。その可能性をうまく開かせることができるかどうかはあなた自身です。そして、それが正解であったのか、不正解であったのかそれを決めるのもあなたたちです。世間ではお金や地位、名誉で人の価値を図ろうとします。しかし、それは人としての本当の価値ではありません。みなさん自身が良い人生だったと言えるような未来を切り開いてください。みなさんの輝かしい未来を期待しています。
 結びになりましたが、保護者の皆様、お子様のご卒業おめでとうございます。今日、義務教育を修了され、小栗栖中学校を巣立って行かれます。これからも多くの経験を得て、大きく成長していかれることを期待致します。義務教育は本日で卒業になりますが、不安定で予測不能な現代社会を渡り歩くには、まだ、経験不足が否めません。保護者の方が見守り、応援し、そしてたまに、叱咤激励をして、大人への階段を一歩ずつ登ってもらいたいと思います。今日まで本校の教育活動にご理解とご支援を賜りましたことを感謝申し上げます。ありがとうございました。
 さあ、62名の小栗栖中学校最後の卒業生のみなさん。小栗栖中学校49年の歴史を閉じるのはみなさんです。49年の歴史にふさわしいすばらしい3年生だったと思います。最後の卒業生が君たちであったことを誇りに思います。
これからも、みなさんが成長し続けることを祈念し、卒業生の皆さんの前途を祝福し式辞といたします。
          令和7年3月14日
          京都市立小栗栖中学校   校長   山本 力也