学校日記

ちょっといい話—158—

公開日
2014/02/25
更新日
2014/02/25

学校の様子

 人生にはいくつかの“節目”があります。
3月14日(金)に行われる「第27回 卒業式」(午前10時開式)も,大きな節目になります。義務教育を終え,3年生の人たちは一足先に新しい世界へと一歩踏み出します。
 その『卒業式』には,意識してほしいことが3つあります。それは,「感謝」「感動」「決意」です。今年度も「感謝」「感動」「決意」に溢れた『卒業式』になることを願っています。
 さて,今日の「ちょっといい話」は,人生の節目の1つである「結婚式」にまつわるお話です。このお話の中にも,たくさんの「感謝」「感動」「決意」が溢れています。普通は新郎新婦が中心になるのですが,その結婚式はなぜか新婦の父親が主役のようになっていました・・・。その素敵なエピソードを紹介します(「涙する話」より)。

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          『友達の女の子の結婚式に招待された時の話』

 先日、友達の女の子の結婚式に招待された時の話。
本人から聞いたのか、共通の友人から聞いたのかあやふやだけど、その子は物心つく前にお母さんが亡くなっていて、父親に育てられたみたいな話は耳にした事があった。
 式後に聞いた話だけど、何かの映画か小説かであった、余命を知った母親がまだ小さい子供のためにビデオメッセージを残すみたいな事をその子の母親もやっていたそうだ。と言っても何百本もって訳じゃなく、絵本を読み聞かせるビデオや、小学校卒業ぐらいまでの毎年の誕生日メッセージぐらいだったらしい。
 その中にひとつ、
 「娘が結婚したら一緒に見て」
と父親が渡されていたビデオがあったそうだ。
 思い出して辛いのか、友人の父親はあまりビデオを見たがらず、祝福してくれる皆とならって事で、結婚式でそのビデオが流れる事になった。2人もそのビデオを見るのは初めてだったそうだ。そんな説明を少し司会者がしていたものの、旧友との話に花が咲き、お酒も入って軽く聞き流していた所でビデオが流れ始めた。
 自分と変わらないぐらいの年の綺麗な女性が映り、
 「○○ちゃんおめでとー!」
 ってクラッカーをパーン!と鳴らす。
 「○○ちゃんは何歳で結婚したんだろう?きっとママに似た素敵な女性になっているんだろうねー。」
 と、アットホームなホームビデオって感じで、ほのぼのVTRが流れる。時折冗談を交えて、しんみりする雰囲気じゃなく、新婦も招待された人達も笑顔で見ていた。5分くらいメッセージが続き、ビデオの中の女性は言葉を探すようになり、そろそろ終わりかなと思った頃、
 「後・・・」
 と少し間が空いて、
 「最後に、○○君(新婦の父親)、○○ちゃんを立派にお嫁に出してくれてありがとう。」
 娘に宛てたメッセージとはまた違う、凄い優しい笑顔になって、メッセージは続く。
 「○○君の事を愛してます。」
 「きっと、お腹が出ちゃってる○○君を、もしかすると頭が寂しくなってるかもしれない○○君を、今でも愛してます。」
 「いつかおじいちゃんになる○○君も、ずっと愛してます。」
少しうつむいた後、照れくさそうな顔をして画面に手を伸ばす女性が映り、ビデオは終わった。
 ほのぼの雰囲気だったのが一変、式場は静まり返って、みんなプルプルし始める。
 そんな中、堪えきれなくなったんだろう、突然新婦の父がテーブルに突っ伏し、口を手で塞いで嗚咽を漏らしだす。新婦も涙で顔をくしゃくしゃにして駆け寄り、突っ伏した父親を抱きしめて大号泣。つられてほとんど全員と言っていいぐらいの女性客が泣き始め、男性客も涙こらえるのに必死。妙な雰囲気に子供が大声で泣き出し、まるで葬式のクライマックスみたいなカオスな状況に・・・
 そんな状況をまずいと思ったのか、司会者が
 「本当に素敵なメッセージでしたー。引き続きお食事をお楽しみくださーい。」
 と〆にかかる。
しばらくお通夜状態だったものの、徐々に平穏を取り戻し、ようやく元の結婚式らしい雰囲気に戻った所で新婦父の挨拶に。新婦の父は明るいガテン系って感じで、あまり人前で泣くようなキャラじゃないんだろう、失態を見せてしまったと思ったのか、妙にテンション高いスピーチを始める。最後は
 「私も○○(新婦母)を愛してまーす!」
 と若干会場を引かせたものの、照れ隠しに無理してテンション高く振る舞っているのを皆分かっていて、何とも言えない良い雰囲気で式は終わった。
 ずっと鳴り止まない拍手と、新婦より幸せそうな新婦父が印象的だった。色々あってちょっと疲れたけど、この結婚式は一生忘れないと思う。