学校日記

「梅一輪」

公開日
2014/03/04
更新日
2014/03/04

校長室から

 「梅一輪 一輪ほどの暖かさ」 
 この俳句は江戸時代の俳人服部嵐雪の作品です。この俳句を使った授業をこんなふうにされた小学校の先生がおられます。

 「梅一輪 一輪ほどの暖かさ」を子どもたちに読んでもらうと、「梅一輪 / 一輪ほどの / 暖かさ」と五・七・五の俳句のリズムで読んでくれます。季節を感じさせる言葉(季語)とその季節は何ですかと尋ねると、「梅」で「春」ですと答えてくれます。
 では、「春」のはじめですか、中ごろですか、終わりごろですか、と尋ねる。「早春」「仲春」「晩春」という言葉を教える。子どもたちの答えは、「早春」と「仲春」が半分半分くらい。「晩春」と答えた子もいた。
 次に「ほど」の意味を辞書で調べてもらいます。俳句で使われている「意味」はどれですか。A「それとほぼ同じ程度」、B「〜するにつれて、ますます」に意見が分かれる。
 この俳句の「解釈」を次から選ぶとすると
1.梅が一輪咲き、それを見るとわずかではあるが、一輪ほどの暖かさが感じられる。
2.梅の花が一輪ずつ咲くにつれて、少しずつ暖かくなる。
 「ほど」をAで解釈すれば1.、Bで解釈すれば2.となる。
 子どもたちにどちらの解釈が好みですかと尋ねると、Aだという子が多かった。「味わい深い」という感想がたくさん出された。
 再度、「春」のいつかを尋ねると、ほとんどの子が「早春」だと答えました。
1.の解釈であっても、2.の解釈であっても、まだ肌寒さの残る季節の中、見つけた梅の花を見て感じたことを表現したのでしょう。そんな様子を思い浮かべながら、もう一度みんなでこの俳句を音読しました。

 梅が咲くのを見て春の到来を知ることを「梅暦」「うめごよみ」と言います。この時期に咲く梅は寒風や雪に耐えて、春が来るまで咲き続けます。
 中国では寒い中でも青々と葉を茂らせる松と竹、これに梅を加えて「歳寒の三友」と呼び、逆境や乱世で友とすべきものの例えとしました。「三寒四温」の後には、必ず暖かい春がやって来ます。その日のために、今できることをしっかりと。