学校日記

「育つ」

公開日
2011/06/14
更新日
2011/06/14

校長室から

 今年は例年になく早い梅雨入りとなり、6月に入ってからは中庭などの草木が次第にその丈を伸ばしています。種をまいて育てようとしている訳ではないのですが…。短期間でその姿を変えていく植物の成長には本当に驚かされます。
 中庭の伸びた草木を見ていて、四書の一つである「孟子」(孟子が孔子の道を祖述して仁義を説き、あるいは遊歴の際、諸侯および弟子と問答したことを記した書物。)に出てくる「助長」という言葉を思い出しました。
 例え話として用いられたものですが、「昔、宋の国の農夫が植えた苗が大きくならないので悩んでいました。ある日、その男が疲れ切った様子で家に帰って、家族に向かってこう言いました。『今日は本当に疲れたよ。苗が伸びるのを助けてやろうと、一つ一つ引っ張ってやったんだ。』それを聞いて驚いた農夫の息子が急いで畑に行ってみると、根が浮き上がり苗はすっかり枯れてしまっていました。」というものです。
 「助長」という言葉の意味として、
(1)物事の成長・発展のために外から力を添えること。
(2)急速に成長させようとして、無理に力を添えてかえってこれを害すること。
(広辞苑第5版)が挙げられます。
 この例え話では力を添えたことによって、これを害してしまったということになります。子どもを育てる、人を育てるということについても、大人として「良い意味での助長」を心掛けなければならないということではないでしょうか。