学校日記

子どもを取り巻く環境の変化(2)

公開日
2012/12/09
更新日
2012/12/09

校長室から

                                        
                         京都市立日野小学校  山本 泉

○近所同士や親同士のつながりがなくなってきた
 今も全くなくなったという訳ではありませんが,昔は何か季節の珍しいものが手に入ったり,旅行に行ってお土産を買ったりすると,お隣りや向かいのお家に配ることがありました。また,家の周りの掃除をするときもついでに隣の家の前までして,お互いに「ありがとう」と声をかけ合うこともありました。隣近所のつながりが日常的にあったように思います。だから,留守の時に家に誰かが訪ねて来ても,近所の人が,「だれにごようですか。」「どちらさんでしょうか。」と,声をかけていました。
 また,子どもが“悪さ”をしても,「怒っといたしな。」「ごめんな!おおきに。」というような事後の会話でうまく収まっていましたし,いろいろなところで隣近所や子どもと地域に人とのつながりもできていました。
 最近は,生活様式が以前とは違ってきており,住宅事情も変わってきたことなどから,近所同士のつながりが薄れてきました。夫婦共働きにでる家庭が増えてきたことにもよるかも知れませんが,近所同士のつながりが希薄になり,子どもも近所の人にあまり挨拶をしなくなってきたように感じます。
 確かに,今は何かと物騒な世の中なので,子どもも不審者対応の指導を受けているものですから,うっかり子どもに声をかけようものなら,自分が不審者とも受けとられかねません。しかし,本来あるべき姿としてはむしろ,いつも見かける近所のおじさんやおばさんが声をかけてくれるという日常こそが,地域ぐるみで子どもの安全を守ることになるのではないでしょうか。
 また,親同士のつながりも薄れてきています。学校で子ども同士がけんかをしたりすると,「相手はどんな子や。」と目くじらを立てる親が増えています。ちょっと怪我でもしていようものなら,相手の家に怒鳴り込みに行きそうな剣幕です。
昔は,親同士の付き合いが深かったので,「ああ!○○さんとこの△△ちゃんか。」ということで親同士も安心でしたし,「けんかしたみたいやけど,どうせうちの子がいらんことしたんやろ,ごめんな。」「うちこそごめんな。ケガさせてへん?」「あんなん唾つけといたら治るわ,どうもあらへん。」などという親同士の会話で大抵の出来事は収まっていました。
 親が自分の子どもだけを育てるというのではなく,子どもを取り巻く大人がみんなで子どもを育てるということの大事さを,もう一度考え直す必要があるのではないでしょうか。親同士のつながり,隣近所のつながりは大切にしていきたいものです。