学校日記

東京大学大気海洋研究所 塚本勝巳教授の講演会 7/3(火)

公開日
2012/07/05
更新日
2012/07/05

学校の様子

7月3日(火)3・4校時に4〜6年生対象で東京大学 塚本教授の講演会が行われました。(家庭教育講座 おやじの会共催)
塚本先生は,4年生の国語科教科書(下)に掲載されている「ウナギのなぞを追って」の筆者です。謎の多いウナギの生態を探る調査研究に40年以上も携わっておられ,これまでもテレビや新聞などで特集記事が紹介されています。
講演では,まず,塚本先生の小学生のころの話や,研究者になった動機などを話していただきました。そして,ウナギの産卵の調査研究の話では,実際の航海の様子が分かる写真や,レプトセファルスとよばれる,ウナギの赤ちゃんの標本などを見せていただき,子どもたちは大喜びで,どんどん塚本先生のお話に引き込まれていきました。
教科書では,ウナギの卵は,「海山の近く」「新月のころ」に産まれるという2つの仮説をもとに何年も研究を続けられたこと,そしてやっとの思いで産卵場所にたどり着くことができたところまでの話でしたが,今回は,その後の調査研究が進み,これら2つの仮説のほかに「塩分フロントによってウナギが産まれた場所に帰っていく」(ウナギが塩分濃度や匂いをかぎ分けて自分が産まれた場所にもどって産卵をする。)という仮説がたてられていたことも教えていただきました。
これら3つの仮説により,ウナギが産卵する場所を特定できるようになったそうです。今後は,親ウナギが産卵する瞬間をおさえるために研究を進めていかれます。
ウナギの研究を進められる上での塚本先生の生き方にも学ぶことがたくさんありました。物事は,失敗したり成功したりします。失敗したときには,その原因を考え,それらの壁に立ち向かうための方法をあみだし,そして実践する。こうして一つ一つの階段を着実にのぼってこられた結果,塚本先生は,たくさんのウナギのなぞを解くことができたのでしょう。失敗してもあきらめない姿勢と,成功してもまた新しいなぞを明らかにするために努力をし続ける姿勢は,勉強やスポーツなどに活かせるのではないでしょうか。
子どもたちは,講演中,目を輝かせながら話を聞き,メモもたくさんとっていました。最後に塚本先生から子どもたちに,まとめの質問がありましたが,子どもたちの手がたくさん挙がり,なぜ,卵やレプトセファルスはとりにくいのか,3つの仮説とは何かなどをしっかり答えていました。「将来,ウナギの研究をしたい。」という子もいました。
塚本先生は,この講演会の後すぐに,有人潜水調査船「しんかい6500」を使った深海調査のため,グアム島周辺の太平洋まで航海に出られます。「ウナギの産卵シーン撮影成功!」というニュースが聞かれることを楽しみにしています。
今回の講演会を計画していただいた,おやじの会代表の木下様,ありがとうございました。