京都市立学校・幼稚園
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第61回卒業証書授与式を挙行いたしました!

 3月1日(金)、本校の第61回目の卒業証書授与式を唐橋校地のホールにて挙行いたしました。昨晩からの雨も上がり、暖かな息吹を感じる中での思い出深い卒業式となりました。

 卒業生の皆さん、保護者の皆様、御卒業おめでとうございます。心からお祝い申し上げます。

 〇学校長の式辞は、以下の内容のお話をさせていただきました。

 柔らかな春の息吹が満ち、躍動の気配を漂わせる今日の佳き日に、京都市立塔南高等学校第61回卒業証書授与式を挙行するにあたり、御来賓として、京都市教育委員会生徒指導課首席指導主事 徳地 守 様、本校学校運営協議会理事長・唐橋自治会連合会会長 天野 広一 様をはじめ、愛校会会長様、PTA役員の皆様、保護者の皆様方の御臨席を賜りまして、心から御礼申し上げます。

 ただ今、卒業証書を授与されました卒業生の皆さん、御卒業おめでとうございます。3年前、自らの意志で本校の門をくぐり、本校で過ごした年月は、皆さんにとってかけがえのない、思い出深いものになったと思います。巡り会えた仲間たちと共に過ごし、様々な教育活動を通して、自己実現をめざして取り組んだ濃密な日々。皆さんの脳裏にはその記憶の一つ一つが、今懐かしい思い出としてかけ巡っていることでしょう。本日、晴れて卒業の日を迎えられたのは、皆さん一人一人の努力の結果でありますが、同時に温かい愛情を持って励まし支えて来られましたご家族や先生方、先輩・後輩、さらには地域の方々など、多くの人々のお陰でもあります。どうかそのことを思い、感謝の気持ちを忘れることなく、今後も精進を積み重ねてほしいと思っております。

 振り返りますと、3年前、新型コロナウイルスの感染症の拡大により、保護者の皆様には御臨席していただけない状況の中での入学式となりました。そして、入学からの2年間はコロナ禍の中で、最後の1年間は通常の高校生活の中で、その時々に様々な経験を積みながら、皆さんは、どんな状況であっても今できることが何かを考え行動し、本校を盛り立ててくれました。

 3年生になった今年度は、本当に変化の激しい濃密な1年間だったと思っております。4月に開建高校が開校し新入生を迎え、6月末の1週間の移転期間を経て、6月29日からは現在の唐橋校地での教育活動を新たにスタートいたしました。そんな中で皆さんは、最上級生として知恵を出し合いながら、まつり実行委員会を立ち上げ、仲間や後輩と共に対話と協働を通して、文化祭と体育祭の準備から企画・運営まで取り組んでくれました。
9月に実施した現校地での初めての文化祭では、全学年全クラスが取り組んだ舞台発表をはじめ、校内装飾、模擬店等、多くの生徒が夢中になって楽しめる新たな文化祭の在り方を示してくれました。10月に西京極総合運動公園で開催した体育祭では、従来の競技に加えて、仮装リレーや〇×クイズ、保護者の皆様にも参加していただいた大繩跳びや玉入れ等、全員が楽しめる競技を新たに取り入れてくれました。さらに、学年を超えて3つの色に分かれて、応援合戦を行い大いに盛り上げる等、すばらしい学校行事を創り上げてくれました。

 普段の授業をはじめ、放課後遅くまで残り勉強や学校行事に取り組んだ時間、グラウンドや体育館で仲間と共に汗と涙を流しながら部活動に打ち込んだ時間、その1つ1つの経験が皆さんにとってかけがえのない思い出になっていることでしょう。皆さんのかけがえのない時間と共有する場として本校がありました。そして、その時間の中で、自ら学び自ら考え行動し、意味のある多くの「とき」を本校で過ごしてきました。
今日の卒業式は、皆さんで共有した「とき」を胸に刻み、これから始まるそれぞれのステージへとつなげていく新たな旅立ちの場にしてもらいたいと思っております。これから始まる皆さん一人一人の輝かしい新たなステージを創っていくうえで、大切にしてほしい3つの事柄を送る言葉としてお話させていただきます。

 1つ目は、「自らの可能性を広げる」ということです。こんな言葉があります。「The sky  is the limit」直訳すると、「空は限界である」になりますが、本当は、「可能性は無限である」という意味の言葉です。人は鳥のように空を飛ぶことはできませんが、飛行機を発明した結果、今や毎日何万もの人々が世界の空を飛び回っています。その後、人々が宇宙に目を向けロケットを開発し、人類が史上初めて月面着陸に成功したのは55年前のことです。SF小説やマンガの話でしかなかった人工知能を持ったロボットも現実のものになってきています。すべて諦めずに挑戦し続けてきた結果、実現したものです。可能性を現実のものにするには、ひたむきな挑戦と絶えまない努力が必要です。何事にも臆することなく果敢に挑戦し、自らの可能性を広げてください。

 2つ目は、「常に心の回復力を高める」ということです。これから長い人生、すべて自分の思う通りうまくいくことばかりではありません。失敗も多く経験することでしょう。どんな困難にぶつかっても、しなやかに回復して乗り越える力と逆境や困難から立ち直る力を身に付けてほしいと思っています。強い自分も弱い自分もあなた自身のことです。どんな自分でも大丈夫だと肯定し前向きになることで、折れない心を育んでください。これからは本校での様々な経験を糧にして、高い志を持ち続け、心の回復力を高め、あなたらしくしなやかに前へ進んでください。

 3つ目は、「恩送りをする」ということです。皆さんは、縁があって本校で多くの仲間と出会い、共に過ごし、その中で担任の先生をはじめ教科、部活動の先生方、クラスの仲間や先輩・後輩たちに出会うことができました。そして最後に、この縁は3年間で「絆」に変わったのではないでしょうか。皆さんは、保護者や家族の方々をはじめ多くの人から支えられ、たくさんの恩恵を受けて、今日の自分が存在しています。今度は、自分が今まで多くの方々にもらったその恩を、後輩たちをはじめ他の人に渡して贈ることで、これから出会う人が笑顔になり、他の誰かの役に立てる、そんな誠実な心温かい人間になってください。

 結びにあたり、保護者の皆様に一言御挨拶申し上げます。お子様の御卒業、誠におめでとうございます。高校生という多感な時期を本校で過ごされたお子様は、勉学のこと、進路のこと、部活動のこと、友人のこと等、実にいろいろな悩みを抱えての3年間であったと思います。その姿を見守り、嬉しい時には共に喜び、苦しんでいる時には励ましながら過ごされてこられたと思っております。立派に成長されたお子様が新たな旅立ちを迎える本日、まさに感慨無量のことと拝察いたします。これまでの本校の教育活動に対しまして、温かい御支援並びに御協力を賜りましたことを、教職員を代表して心から感謝申し上げます。

 さて、卒業生の皆さん、いよいよ本校を巣立つときが来ました。これらの未来社会は皆さんの力を必要としています。そして、皆さんが未来社会を創っていくのです。本日、本校の校門を出て、素晴らしい人生に繋がる道を、胸を張って進んでください。卒業生の皆さん一人一人が、それぞれの世界に向けて力強く旅立ち、それに続く輝かしい未来が訪れることを願いまして式辞といたします。

                     令和6年 3月 1日
                    京都市立塔南高等学校長
                          尾崎 嘉彦

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