京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2020/03/27
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学校教育目標 京北地域の主体者として,伝統と文化を受け継ぎ,自らの進路と地域の未来を切り拓いていける子どもの育成〜言語能力と地域創成力を伸ばす〜

二学期終業式

 2019年もあと僅かとなりました。そこで軽く1年を振り返ってみたいと思います。みなさんも聞きながら,そうだったな,そんなことがあったなと言う気持ちで聞いていて下さい。
 一学期の終業式では,あいさつの大切さについて話しました。丁度その時,京都アニメーションの火災のニュースが飛び込んできました。最終的に30人以上の人命が失われる大惨事となり,京都の2019年度ニュースランキング1位となりました。その他に,東日本や長野,千葉で台風などの天災に見舞われ,堤防が決壊してたくさんの人が避難を余儀なくされました。最近では沖縄の首里城が全焼したというニュースがショッキングでした。またアフガニスタンで現地の復興に人生を献げておられた中村医師が殺害されたニュースもとても心が痛みました。そんな中,明るいニュースもありました。全英オープンで見事優勝した渋野選手の活躍,何と言っても日本中がフィーバーしたラグビーワールドカップでは,日本が奇跡とも言えるベスト8入賞し,ワンチームという言葉が流行語大賞に選ばれました。リチウムイオン電池を発明した吉野さんがノーベル賞を受賞されるなど誇らしげなニュースもありました。そして何と言っても時代は平成から令和へと変わりビューティフルハーモニーの響きの中,「令」が今年の漢字に選ばれました。
 周山中学校の三大行事,音楽祭・文化祭・体育祭がいずれも「最後の」という冠を被せながらも,大成功に終え,3年生のイニシアチブ・リーダー性は素晴らしかったです。2年生の1年間の成長の証が至る所に見られ,1年生も半年前まで小学生だったとは思えないほど立派にお兄さん・お姉さんに成長しつつあります。
 さて,人の能力で大切な力に「リセットする力」があります。短いスパンでは毎日毎日のリセット,そして学期毎のリセットもありますが,何と言っても1年というスパンでしょう。1年の計は元旦にありと言われます。3年生はいよいよ始まる新しい高校生活に向けて,2年生は新校で最高学年として1〜9年生を牽引していく使命,1年生はあと半年もすれば部活動・生徒会の中心となること,それらのことを思い浮かべながら,新しい2020年に向けて,これまでの自分自身の歴史やドラマを振り返りながら,大いなるリセットを行い,それぞれが決意を新たにして貰いたいと思います。
 短い冬休みですが,暴飲暴食を慎み,規則正しい生活を送って,来年1月7日,新たなる決意に満ちあふれたみなさんに,会う日を楽しみにしています。

そったく12月号から

 先日,ローマ・カトリック教会の最高指導者フランシスコ教皇が38年ぶりに日本に来られ,ヒロシマ・ナガサキを訪問し,核兵器への強い怒りや,世界平和への願いを胸に祈りを捧げられました。
 言うまでも無く,人の命を無慈悲に奪うテロや戦争は,最大の人権侵害です。
私たちは,第二次世界大戦の戦禍を反省し,1948年12月10日の第3回国際連合総会で,すべての人民とすべての国が達成すべき基本的人権についての「世界人権宣言」を採択しました。そして,12月10日を記念し,その日を「世界人権デー」,さらにその前一週間,すなわち12/4〜10を「人権週間」,12月を「人権月間」として毎年人権を考え,自分を振り返ろうという取組を展開しています。毎年繰り返されるこの取り組みを,中には「またか」とか「別に言われなくても分かっている」と思う事もあるかも知れません。だけど人権について考え続ける事はとても大切な事だと思います。
これまた報道からの話ですが,ふた月ほど前,ある小学校の先生同士の間でいじめがあったと紹介されていました。同業者としてあまりにも情けなく,恥ずかしい思いをした先生が日本中にたくさんおられた事でしょう。でも考え方を変えれば,先生だって,大人だって,時には立ち止まってきちんと人権や自分の行為を見つめ直さなければ,間違いに気づかず,悪に流され,許されない行為を平気で行ってしまう弱さが人間にはあると言う事では無いでしょうか。
私が若い頃,1990年頃にエイズパニックが発生しました。感染すると治療方法が無く,確実に死に至る病として恐れられ,感染者を差別し排除しました。今では治療法が飛躍的に進み,慢性疾患の病気となりつつあるだけで無く,感染経路もはっきりしていて,元々日常生活では極めて感染しにくい病気なのですが,差別は続きました。そこで全国の仲間と性教育に取り組んでいた私は,アメリカから感染者のジョナサン君を招き,児童・生徒の実行委員会を作って歓迎会を京都で開催しました。その打合せの時,実行委員がジョナサンと固い握手をしたいと申し出たところ,通訳の方が「断る。感染したら困るから」と言われました。私は日常生活では感染しないはずなのにどうしてそんな事を言うのか不思議でした。なぜだか分かりますか?違うのです。実行委員にエイズが感染するのでは無く,ジョナサンに知らない病気が感染する事を警戒されたのです。エイズはあらゆる病気に免疫が無くなる病気なのです。私はとても恥ずかしくなりました。自分たちは,差別はいけないと言いながら,結局は感染「させられないか」という自分の事しか考えていなかったのです。自分は感染「させる」人かも知れないという認識が欠如していました。
他人に優しい世界は自分にも優しい世界です。
年に一度とは言わず,最低一度でも人権について考えて行きましょう。一生。

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学校行事
3/6 公立高校中期選抜
3/9 3年生卒業前行事
3/11 3年生を送る会
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