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最新更新日:2025/07/01 |
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まるで 雪国のようです![]() ![]() 子どもたちの服装も冬支度に…![]() ![]() 凍結防止剤の効果は?![]() ![]() プロが教えるお菓子教室![]() ![]() 朝のプラットホーム
明けましておめでとうございます。いつも「校長室の窓から」に目を通していただき,ありがとうございます。今年も「自分が心を動かされたこと」を皆様にもお伝えできるよう,がんばりたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。
平成25年7月22日,午前9時過ぎのことでした。JR京浜東北線の南浦和駅で,突然非常ボタンが鳴り響き,数人の駅員がホームを走っていきます。何事かとホームに降りた乗客たちは,駅員が誰かを担ぎ上げようとしているのを目撃しました。アナウンスが流れます。「電車とホームの間にはさまれたお客様がいますので,ただいまから救助します。」降りようとした女性がホームと電車の約10センチの隙間に落ち,腰を挟まれ,動けなくなってしまったのです。駅員の「みなさん,降りてください。」との呼びかけで,その車両の乗客が次々と降りてきました。少し軽くなった車体を駅員たちは押し上げようとします。それを見た乗客数人も一緒に,「せーの!」のかけ声で車体を押しました。それでも,車体は32トンもの重さがあります。あげたまま保つことはできず,女性の「痛い,痛い」の声は続きます。 すると,電車から降りてきた人たちが続々と集まってきました。そしておよそ40人が車体に手を伸ばし,1列に並んで押すのを手伝ったのです。3回目の「せーの!」で女性を助けることができました。幸い大きなケガもなく,見ず知らずの乗客同士が協力することで,一人の女性を救ったのでした。ほどなく電車は動き出し,人々はそれぞれの目的地に向かっていきました。 この救出劇は,海外でも驚きをもって放送されました。「どうしてこんなに迅速に乗客が団結できたのか。他人の命に対して,われわれの国の人々も無関心であってはならない。(ロシア)」 「日本の人々が生来の結束力を余すことなく示し,困っている人に手をさしのべた,素晴らしいニュース(タイ)」 もちろん事故はないほうがよいのですが,今年もこんなニュースが多い年でありますように。 ![]() 応急手当
前にもお話ししましたが,私は高校野球ファンです。もちろん野球に限らずすべてのスポーツを見るのもするのも好きなのですが…。今年の夏に甲子園で実際に見た,忘れられない光景のお話です。
その日は京都の高校が出場するとあって,いつもより応援に力が入りました。一進一退の好ゲームです。京都の高校がチャンスを迎えています。確かイニングは6回か7回。2アウトでランナーが2・3塁の好機に,バッターがフライを打ち上げました。内野手と外野手のちょうど真ん中あたり,捕球できるかどうか微妙な位置に飛んでいきます。観客は総立ちで打球の行方を追いました。 内野手と外野手はどちらも捕球しようとして全力疾走。その結果,内野手が見事に打球を捕りました。しかし,同時に外野手と激突してしまったのです。2塁の塁審も捕球したかどうかを見極めるため,2人の方向に走りました。内野手は激突した後,倒れたままです。観客も固唾をのんで見守っています。 「アウト!」審判の声が響きます。倒れたものの,ボールはしっかりとグラブの中におさめたままだったのです。割れんばかりの拍手が球場に広がりました。 しかし,ぶつかった選手は立ち上がれません。外野手の方は痛む足を押さえながら立ち上がりましたが,内野手はうずくまったままです。 そのとき,一人の選手が患部を冷やすためのコールドスプレーを持って倒れた選手に駆け寄りました。そして一生懸命手当てをします。誰もが同じチームの仲間だなと思いました。ところが違ったのです。誰よりも先に駆け寄り,手当てをしたのは京都の高校の選手,つまり敵チームの3塁コーチを務めていた選手だったのです。 手当の甲斐あって,やがて倒れていた選手は立ち上がり,手当てをしてくれた選手に声をかけてベンチに帰って行きました。手当てをした選手も,笑顔でベンチに戻ります。球場内には,先ほどのファインプレーの時以上に大きな温かい拍手がいつまでも続きました。 ![]() レジ係の女性
ある女性の話です。地方から東京の大学に進学,サークルに入りますがなかなか長続きしません。すぐにいやになって転々とサークルを変えました。就職してからもそれは同じ。最初の会社では3ヶ月目に上司と衝突。次の会社は半年。「自分のやりたい仕事ではなかった」のが理由でした。
同じことを繰り返すうちに,彼女の履歴書には短期間で退社した会社の名前がずらりと並ぶようになりました。正社員で働けなくなった彼女は派遣会社に。派遣先はスーパーのレジ係でした。今のようにバーコードはなく,電卓のようにキーを打たなければならない時代でした。「私はこんな仕事をするために東京へ来たのではない…」彼女自身も仕事が長続きせず,我慢のできない自分がいやになっていました。 田舎へ帰ろうと荷物を片付け始めたとき,小学生の時の日記帳を見て,彼女は思い出しました。ピアニストになりたいと夢を追いかけていた心を。彼女は泣きながら母親に電話をかけました。「私,もう少しここでがんばってみる。」 書きかけた辞表を破り捨て,出勤した彼女は,レジを打っている間にあることを思いつきます。「ピアノだって鍵盤を見なくても弾けたんだ。レジだってできるはず。」彼女は数日で,すごいスピードでレジ打ちができるようになりました。そうすると,今まで見えなかった周りの状況が見えるようになってきたのです。「毎日来ている人だな」「あの人はいつも閉店間際に来るなあ」と。 そんなある日,いつもは安いものを選んで買うおばあちゃんが,5000円もする立派なタイを持ってレジに並びます。 「今日は何かいいことあったんですか?」 「孫がね,水泳で賞を取ったからお祝いなんだよ。」のように。 あるとても忙しい日,店内放送が流れます。 「本日は混み合いまして申し訳ありません。どうぞ空いているレジにお回りください.」同じアナウンスが3度も流れます。彼女がおかしいなと周りを見渡すと,彼女の列にだけ行列ができているのです。店長はあわてて「どうぞほかのレジへ…」とお客さんに声をかけました。 「ほっといて。私はあの人と話をしに来てるんだ。このレジじゃないといやなんだ。」 「特売は他でもやっているけど,このお姉さんはこの店しかいないだろう?」 うれしさのあまり,彼女は商品の値札がぼやけて読めなくなってしまいました…。 ![]() 「ディズニーランドの3・11」忘れてはいけない3月11日。ディズニーランドにも大きな揺れがおそいました。地震発生後40秒。人々がパニックになりそうになったとき,場内アナウンスが流れ,キャスト(ディズニーランドのスタッフ)が冷静に行動します。 「地震の状況や園外の状況は,確認でき次第お知らせします!」 「どうぞその場から動かず,お座りになってください!」 「頭を守ってしゃがんでください!」 あるキャストは売り物のぬいぐるみをゲスト(客)に差し出しました。 「これで頭を守ってください。」 パレード中であった園内では,パレード車も緊急停止。乗っているミニーや妖精たち,キャラクターを演じている外国人の人も自分では車から降りられない状態です。しかし,救出されるまでの約1時間,彼らは来園者たちに手を振り続けたのです。夕方には雨が降り出し,気温も10度まで下がってきます。店頭販売のクッキーやチョコレートを無料で配布するスタッフもいました。防寒用にと,大きなお土産袋を配るスタッフもいます。 「皆さん,お土産袋はお持ちですか?お土産袋には隠れミッキーがいますよ。」と,心のケアも忘れてはいません。 夜を迎えましたが,交通機関がマヒしているため,約2万人が帰れなくなってしまいました。建物の中にゲストを入れたいところですが,ディズニーランドはまだ安全確認が済んでいません。そこで先に安全確認が済んだディズニーシーへ移動してもらうことになりました。本来ならランド→シーへはディズニーリゾートラインという乗り物を使います。しかし,停電なので動かせません。 そこで,開園以来守ってきた掟を破ります。「バックヤード」という従業員専用の通路を開放し,ゲストを通すことにしました。ところが,その通路は配線や基板がむき出しになった工場のような空間です。「夢の国」にはふさわしくありません。 ところが扉が開いたとき,ゲストは息をのみます。数百人ものキャストがペンライトを片手に両サイドに並び,光の道を作っていたのです。支給された毛布を使用し,2万人は無事に夜を過ごしました。ディズニーの長い一日はこうして終わったのです。 ![]() 避難訓練(地震・火災)![]() ![]() その後,火災が発生したとの想定で運動場に第2次避難。運動場では,あわてることと急ぐことは違うという学校長からのお話を聞き,非常時にも,あわてず素早く判断して行動する大切さを学びました。 避難訓練を実施![]() ![]() |
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