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最新更新日:2025/07/14 |
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平成27年度学校教育方針フレンドリー遊び
7月2日(木),昼休みにフレンドリー遊び(縦割りグループでの遊び)を実施しました。ドッジボールやなんでもバスケットなど,1年生から6年生までの子どもたちが,教えあったり励まあったりしながら,楽しく遊ぶことができました。
![]() ![]() ![]() 校長室から 7月号
校長室より・・・・・子どもの心と大切にしたいこと
私の教員生活30数年を振り返ってみると,実にいろんなことがありました。長かったようであり,あっという間にすんでしまったような気もします。「光陰矢のごとし」とは,本当にその通りだと思います。また,経済の仕組みの中で生きる私たちは,すべてお金に換算する観念が結構まかり通っています。「時は金なり」です。お金があれば,多くのものを手に入れることができます。マイホーム,ブランド品や高級車,海外旅行等。しかし,この教育という仕事は,「時は金なり」では換算できないものがあります。特に,「道徳の時間」に学習することは,子どもたちの将来に大切な規範意識を醸成したり,自己の生き方を点検したりできる大切な時間です。週一回ですが,この「道徳の時間」を大切にしたいものです。 道徳資料(小鳥のうた)より あるとき,森が焼けた。一か所から火の手が上がって森をつつんだ。木々は叫び声をあげて炎と化していく。火の勢いは次第に強くなり火を消し止めようと懸命に手を尽くす。しかし,火の勢いは全く変わらぬ。いや,変わらないどころか,一層激しさを増して勢いづいてしまうのだった。力及ばぬと知った虎や獅子たちは,ついにあきらめてしまう。そして,自分を守るために岩陰に隠れて,荒れ狂う炎を傍観していた。 「僕たちの森がもえている・・・。だけどどうすることもできやしない。消火することなどとても無理だ・・・・。」 するとどこからともなく,小さな小鳥が火の方に向かって飛んでゆくのがみえた。翼の上に乗せたわずかな水滴を火の中に落とす。そう,小鳥は消火しようとしているのだ。 しばらく見ていると,小鳥は遠い沼の方と火炎渦巻く森の間を幾度も幾度も往復して,翼の上に乗せた水滴の水を落としているのだ。巨大な炎に対して,わずかな水滴とは・・・,あまりにも無謀。 虎や獅子は,その小鳥の行動を呆れるように見ていた。そして腹立たしげに叫んだ。 「やめよ。やめよ。そんなことをやって何になるのだ。この俺たちにして全く歯が立たないのだ。お前がどんなに努力をしても,森の火を消すことができるわけがないじゃないか。」 しかし,小鳥は一瞬の羽ばたきをとめることなくこう応えた。 「ありがとう。じぶんの力のほどはわかっているつもりです。けれども,どうすることもできません。今住んでいる森が焼けていくのです。私たちの家が崩れていくのです。できる,できないではなく,私はやらないでいられないのです。水を注がずにはいられないのです。」 子どもたちに聞いたら何と答えるでしょうか。「自分の限界を知って不可能なことから身を引く獣たちこそ賢く,身の程をわきまえぬ小鳥をおろかに感じるでしょうか。」 しかし,子どもたちの反応からは,小鳥の羽ばたきのうたに共感する思いが出てきます。 道徳の時間の授業で,昔も今もずっと使われている資料「泣いた赤鬼」や「二羽の小鳥」「橋の上のオオカミ」「花さき山」などが存在するのは,子どもの心に響くものは変わらないことの表れと思います。子どもたちの心にある「真心」は,時代が変わっても変わらない。 池田東小学校に来させていただいてうれしかったことは,「子どもたちが素直で元気。」というところです。校門での朝の登校指導中もみまもり隊の方やPTAの役員の方々と子ども達が交わす言葉を通してそれを感じます。今の子どもは,大人の行動や心の動きに意外と敏感です。だから,私達も少年・少女時代のことを振り返って,そこでどんな出来事と出会い,どんな心がその時動いたのか,自分の幼い時のことを振り返り見つめることも意外と大切なのではないかと思います。大人のだれもが,一度は少年・少女時代を通り越してきた,いわば「ベテランの子ども」なのですから。今の子どもの心を理解するヒントになると思います。 子どもたちは未来そのものです。どの子の中にも「よさ」や可能性がある。だから,それを引き出す小学校教育の役割はとても大切と思います。確かに目に見える狭義の「学力」をつけていくことは,未来を拓くためにもとても大切です。しかし,その土台である子どもの夢や願いを育てる「心を育てること」は,簡単に見えて結構難しいことです。 「時はいのちなりと心せよ。」と,自分自身にも言い聞かせたいと思います。お金に換算できないものを育むことができるこの仕事に出会えたことを本当にうれしく思います。 校長先生とはなかなかしゃべりづらいと思われている方も多いと思いますが,遠慮せずに気楽にお話ししてください。保護者や地域の方々の願いを受けとめて,子どもを育む要になるが私の役目ですから。まだまだその責任は,十分はたせていませんが・・・・。本心で出会える関わりをたくさんつくっていきたいと,未熟ながらそんなことを思っています。 |
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