知恩院さんの境内でトイレ&休憩のあとは山登りです。でもその前に。
「『行く年来る年』って見たことありますか? そこに出てくる大きな大きな除夜の鐘の前を今から通ります」
「えー,先生ぐらいの大きさ?」
「いや,あの木ぐらいあるんちゃう?」
出発して5分。知恩院の大鐘楼が見えてきました。(写真1)
「うわー,でかいなあ」
「どうやって鳴らすんやろ…?」
「今度の大晦日はテレビで見てみよう!」
大鐘楼に別れを告げて,いよいよ山道へ。足下には岩や木の根がたくさんあって歩きにくくなります。急な坂道を登って下を見ると,後から登ってくる友だちが見えました。(写真2)
「やっほー!」
「せんせー!」
はじめのうちは元気だった子どもたちも,登るにつれて口数が減ってきます。
「せんせい,まだー?」
「おなか空いた…」
「まだ10時すぎやでー」
そんなことを話しながら,ようやく青蓮院に着きました。入り口で管理の人に挨拶をして,庭の中に入ります。少し歩くと展望台が見えてきました。京都市を一望する瞬間まであと少し! 階段を一歩登るたびに,胸が高鳴ります。
展望台へ登る階段の途中,ふり返ると友だちが小さく見えました。(写真3)