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最新更新日:2025/06/19 |
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『東山を西に見て』〜Make legend〜![]() 京都市立中学校で日曜参観が完全実施されたのはいつ頃だったのでしょう。私が教師になった1984年は、そんな論議のさなかにありました。職員会議でママさん先生が校長先生や教頭先生に対して「保育所が休みなのに、幼児を抱えてどうすればよいのか。」と訴えておられたのを思い出します。事情が何も分かっていない当時の私は、その勢いに圧倒されました。こちらはただ、平日が代休になる事にワクワクしていたのですが…。 さて5日(日)、今年度の日曜参観を実施しました。422人の生徒に対して425人の皆様が参観に来ていただきました。やっぱりお母さまが多いですが、お父さまの姿もたくさん見られました。教育に父親が積極的に関わるのはとてもよいことです。子育ては母親任せなんてことは、遠い遠い昔の話です。 そんな昔の話を一つ。私が小学校の中学年の頃、一度だけ父が授業参観に来た事がありました。妹か弟かの何かと重なったのでしょうか、それとも母方の祖父の病状のせいだったのかも知れません。授業開始直後に背広姿の父が、いきなり教室に入ってきてグランド側の窓辺に立ちました。友達がこそこそと囁くのが聞こえました。「何処のお父さんや?」父親が授業参観に来ること自体が滅多にない時代のことだったので、とにかく照れくさくて、一度も父の方を向けなかったのを覚えています。 時代は変わり、休日の授業参観に父親が参加するのは当然になりました。私もできる限り子どもの日曜参観には出席してきました。息子が幼稚園に通っていた頃、家では見たこともないようなことを難なくこなす様子を見て、感涙しそうになったことが何度もあります。小学校では、40人近くいるはずの児童の中で、我が子にしか目がいかない自分に気づきもしました。 そんな息子たちも大学生と高校生になり、とうとう親として授業参観に参加することはなくなってしまいました。次は、孫のそれかなと思うとちょっぴり寂しくもあります。 ところで、本校の教職員は日曜参観をどのように受けとめているのでしょうか。私はというと、普段よりギャラリーの多いこの日が好きでした。いつもより気合が入って、ひと工夫して“見せる授業”を創造したものです。特に、日曜参観に合わせて道徳の授業を組み立てたりもしました。あらかじめ保護者の方に我が子への手紙を書いてもらってそれを使ったり、保護者参加型の授業をしてみたり…。『結構好評だったのではないか!?』密かにそう思っています。 今年は各教科の授業をするということでこの日に臨みましたが、来年度は道徳の授業を加えてみても面白いのではないかと思います。保護者は、我が子が授業の中でしっかり考え、意見を述べるなどして活躍している姿を見るのが何より嬉しいのです。雰囲気さえできれば、意外と簡単に生徒・保護者の方の“心が温かくなる時間”を作り出せます。 一生思い出に残るような感動的な授業は、ギャラリーが多いからこそできたりするものです。 平成23年度休日参観![]() ![]() ![]() 『東山を西に見て』〜Make legend〜![]() ![]() 今年は雨が多いです。5月に大型台風が来ることも梅雨入りすることもあまり記憶にありません。「雨の日は鬱陶しい。」「雨の日は嫌いや。」そういう人が多いと思いますが、意外と私はそうでもありません。特に雨の休日はどちらかというと好きです。雨の休日に、自宅の窓辺で本や新聞を読む時間はたまらなく充実しています。そう思うようになったのは高校生の頃だと思います。中学生のとき以来テニスに熱中してきました。人が練習しているときに自分がしないと不安にもなりました。教師になり指導する側となっても同様の気持ちでした。だから、皆が少なくとも屋外での練習ができない雨の日は安心して心身を休める事が出来るからだろうと思います。 さて、今週は「ちゃんとしようWeek」が始まっています。ベル着や掃除の徹底、遅刻や忘れ物をなくすことのほか、朝のあいさつ運動もたくさんの生徒や教職員、保護者の皆さまで行っています。自分たちの生活を見直し、学校生活を規律正しくより充実したものにしようという生徒会主催の取組です。 今朝は雨。多くの傘の花が校門付近に咲きました。小学校へ登校する児童や校外学習に出ていく2年生に「行ってらっしゃい!」と声をかける姿が何ともいえず清々しいです。また、たまたま受けた電話で、3年生のお母さまが次のように仰いました。「体調がすぐれず遅刻させます。担任の先生とクラスの皆さんに申し訳ないとお伝えください。」この期間中、遅刻をなくそうとクラスで取り組んでいる様子が伝わってきてとても嬉しく思い、すぐにクラスまで伝えに行きました。 2年生は今日一日、グループごとに京都市内の観光地を巡ります。途中チェック地点で先生に会う以外は生徒同士での行動です。教室に吊るされていたテルテル坊主に願いが通じたのか、幸いにも雨は止みました。所々で出会った外国人観光客と会話するようにとの課題も出されているようです。事故などに遭うことなく、楽しく見聞を広げ、たくさんのことを学んで帰ってくれることを願っています。 また、1年生は午後から科学センター学習です。日頃、学校ではできないような理科の実験が用意されていると聞いています。これまで授業の様子を見てきたところ、1年生諸君は理科の学習にとても熱心に取り組んでいます。実験室での態度もよく、実験内容への好奇心も旺盛です。きっと半日楽しく学び、喜んで帰ってくることでしょう。 4時間目からは3年生と育成学級で学ぶ生徒だけになりました。3分の2の生徒がいないと学校は随分と静かです。楽しそうに体育の授業でバレーボールをする姿や、新しいALTの先生の指導のもとで和気あいあいと学習する姿に自然と頬が緩みます。 「行ってきます!」そう言って校外へと出ていく1・2年生を見送り、残った子どもたちの落ち着いた学習の様子を見るにつけ、教師魂に火のついた思いがしました。 この子たちに確固たる学力をつけ、本人が望む進路へと進ませなければなりません。 |
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