京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/11/05
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ハートフルマーク
北にそびえる 鏡山   西に連なる東山 松のみどりに 包まれて 白くあかるく 照りはえる 希望あらたな 学び舎は 我らの 花山中学校

『東山を西に見て』

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「特別な学習ではない」
 1948年、国際連合は第3回総会で「世界人権宣言」を採択。2年後には、「世界人権宣言」が採択された12月10日を「人権デー」と定めました。我が国では、「人権デー」である12月10日を最終日とする1週間を「人権週間」と定め、人権尊重のための活動を全国的に展開しています。もうすぐその「人権週間」が始まるので、先週末の定期テスト最終日に、放送を通じて全校生徒に人権についての話をさせてもらいました。これまで人権学習について考えてきたことを、子どもたちに分かりやすいように伝えたつもりです。要旨は次の通りです。
 人権週間に向けて、特別な時間が設けられてはいるが、人権学習は何も特別な学習ではない。日常生活の場面で考え、学んでいくものだ。例えば、あなたの周りで泣いている人を見つけたらどうするか。困っている人を見つけたらどうするか。「どうしたの?」とか「私にできることはないですか?」などの声をかけるだろう。これが人権学習の基本だ。少なくとも、そういう時に見て見ぬふりをするような人にはなってほしくない。今の日本社会には、大変残念なことに、色々な差別がある。特定の地域に生まれたとか育ったとかで差別されることがある。また、心身に障害があるということや外国人であるということ、女性だということで不当な扱いを受けることもある。更に、いじめの問題や貧困の問題、老人の問題、施設出身者に対する差別意識、親がいなかったり両親が揃っていないということで差別を受けることさえある。犯罪者やその家族に対する差別も見過ごすことはできない。こういう差別事象に出会ったとき、どういう態度をとればよいのか。泣いている人や困っている人を見かけたら…という場合と同じ。今あげた差別に、先ずは関心をもつことだ。関心をもつことによって“よそ事”が“我が事”になる。私は常々考えている。差別の壁は、このことについて考える人が増えれば増えるほど低くなっていくのだと。この機会に身の周りにある差別問題に関心をもってみて欲しい。どこかにある“よそ事”が“我が事”へと変化するかもしれない。
 事前に、先生方に“よそ事”が“我が事”へと変化した経験を生徒に語ってほしいとお願いしておきました。教師の話を、目を潤ませながら聞いてくれた生徒がいたという報告も聞いています。こういう時間が子どもたちの心を耕すのだと思います。
 来週に計画されている人権学習に向け、子どもにより深く考えさせられるよう、各学年で数々の読みものやビデオ、講演などが用意されています。これらを資料として上手く使って、授業者はその思いを熱く語ってほしいと思います。学力向上が強く叫ばれてはいますが、教師が、命のことや愛や友情や人権について熱く語ることがなくなれば、学校がその役割を失うとさえ考えます。人権学習の後、友達同士で、そして出来れば家に帰ってからも家族と、人権についての話ができればいいなと思います。

『東山を西に見て』

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「交流の力」
 20日の土曜日、第2回の土曜学習が行われる中、地域の社会福祉協議会主催で“健康すこやか学級”が開催されました。今回は、地域のお年寄りの皆様が本校ブラスバンド部の演奏を聴き、そのあと彼らと一緒に昼食をとられるということでした。お年寄りの皆様もこの行事を大変楽しみにされていると聞き、私も開催前から楽しみにしていました。ミニコンサートでは、私以上の年齢の者には馴染みの深い曲が次々と演奏されました。「ふるさと」のときには、私の隣に座っておられたおばあさんが「私、この曲が大好きやねん。今でも3番まで全部歌えるで。今も聞いていて涙が止まらへんかったわ。」と、ハンカチで目を押さえながら語られました。
 昼食会の様子がまたよかったです。2人に1人という割合でお年寄りの中に中学生が入っていきます。カメラを向けると仲良くピースサインを作って笑顔を返されます。「最近、孫とも会ってないし、中学生と話ができるのは嬉しくて仕方がない。」帰り際にそう言われた方がおられました。お年寄りの優しさ、何でも包み込むような雰囲気。核家族化が進む中、世界一の長寿国でありながら、普段はお年寄りと話す機会のない生徒も多いです。中学生の方も、この取組から何かを学んでくれていることを願います。
 その日の午後、4年ぶりに「全国人権・同和教育研究大会」に参加するため佐賀市まで行きました。私の中の“教師としての軸”がぶれていないかを確かめ、ぶれていたらそれを修正するためだと自分に言い聞かせて長旅に踏み切りました。
 久しぶりの「全人同教」は私に十分なエネルギーを補給してくれました。子どもの幸せを願って日々活動し、自らの実践を振り返ると共に、新しい実践のヒントを得ようと全国から1万人以上が集まっています。「語ること」や「綴ること」を通して子ども同士を繋げていく取組の発表が多い分科会を選びました。子どもたちを繋げることは、学校の大切な役割だと以前から考えています。一生懸命関わってきた子どもの卒業の時、進路先でのことが不安で一緒について行きたいと思ったこともあります。それができない以上、困った時に本音で相談できる仲間を作っておく意味が出てくるのです。全国から集まった人たちから次から次へと意見が出されます。怒りや悲しみを含んだ発言も、生徒の姿が思い浮かぶようなそれもあります。それらを聞きながら本校生徒の姿を思い浮かべていました。
 こういう大会に参加したら発言をするようにしています。分科会でも参加者が500人を超すので、そこで手を挙げるのはやはり緊張しますが、来た意味を思い返し思い切って今の思いを述べました。果たしてその場の人たちに届いたでしょうか。
 “健康すこやか学級”と「全国人権・同和教育研究大会」。2つの交流の場面を紹介しました。交流には一人では決してできない学びがあります。仲間の意見や考えを聞くことで学びが深まったり広まったりするものです。「交流の力」を学習の場面にもっともっと取り入れてくべきだと思うのですがどうでしょう。

『東山を西に見て』

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「夢をつかめ」
 土曜学習「花山夢現」講座が始まり、初日13日には約40人が参加しました。みんな自分で用意した学習課題に黙々と向き合っています。時折、学生ボランティアの人が解き方を教える声が聞こえますが、小声で話さないといけないような雰囲気で学習が進みます。
 9時から開講式がありました。時間に会場に行くと全員が揃って待っていてくれました。中には、ついこの間まで学習に向き合えなかった子もいます。開講式のあいさつで2つのことを述べました。1.先生に勧められたり友達と相談したりしただろうが、最終的には自分でやると決めたこと。今の気持ちを大切にして最後まで自学自習の精神で頑張ってほしい。2.皆さんが学習をするために皆さんを支えている人がたくさんいる。家族・学習支援ボランティアの方・先生、それらの人たちに対する感謝の気持ちを忘れないでほしい。
 「進路実現に向けて、生徒が学習意欲を高め、自学自習する学習の場の一つとする。」「花山夢現」講座の目的です。勉強は、最終的には自分一人で行うものです。自分で解き方を見つけたり、覚え方を工夫したりして身につけていくのだと経験を通しても思います。しかし、初めの頃は少しでも躓くと先へ進めません。「もういや!」「アカン。やーめた!!」そうなりそうなとき、ちょっと解き方を教わったりちょっと背中を押してもらえたら…、そんな気持ちにならずに済むものです。休みに出て来てもらっている先生やボランティアの方には大変申し訳ありませんが、子どもたちにそうした力を少し貸してやってください。初日の学習が終って、ボランティアの方や先生方と話しました。『2時間では惜しい。もっと時間があってもよいのに。』という感想でした。本講座は来年2月まで続きます。この調子で頑張ってそれぞれの夢を実現してほしいと思います。
「夢を現実に!」本校バレー部の応援幕のフレーズも確かこうです。京都市の“てっぺん”を獲るために日々厳しい練習に励む彼女たちの最後の戦いが一昨日ありました。決勝の相手は強豪烏丸中。ここまで圧倒的な強さで勝ってきた我がチームも、さすがに決勝戦では緊張して見えました。開始早々一気に5点を連取されます。プレーが全般的に消極的になり、まるで別のチームのように思えます。力は決して劣ってはいないと思うのですが、流れというのかペースというのか、厳しい状況が続きます。2セット目、4点差をひっくり返して逆に4点ほどの差をつけた時は選手一人一人が生き生きと輝き、応援団も熱く燃えていたのですが…。「今回こそは優勝か!?」そう期待していただけに残念ですが、それでも堂々たる準優勝。春・夏の3位を上回りました。心と体を鍛え、次こそ優勝してほしいです。
 夢までもう一歩のところまで近づいたバレー部、遠い夢に向かって本格的に動き出した3年生。やらなければならないことは、2つで共通しています。目標を見失わないこと。諦めずに続けることです。そうすれば、必ず夢をつかむことができます。

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「チャレンジ体験実施中」
 今週にはいって2年生が「生き方探究チャレンジ体験」で様々な事業所に行き、そこで一生懸命に働いています。朝、校門で部活動の朝練習を終えて出勤していく彼らを見送るのは、妙な気分ですがワクワクします。京都市でこの事業を始めて今年で11年になります。その1年前の主任研修会で、伏見区の中学校で夏休みに「職場体験」をさせているという報告を聞き、取組の素晴らしさに驚いたことを思い出します。立ち上げ当時3日間だった事業も現在は5日間になりました。事前・事後の取組を加えると相当の授業時間が割かれるものの、子どもが仕事を体験することを通して、職業について考え、更には自分の将来について考えるとても良い機会になっています。本校の子どもたちも50以上の事業所で、学校や家庭では学ぶことのできない何かを感じていることでしょう。
 実際、学校ではあまり見せることのない“いい表情”“いい態度”で働いています。
「楽しいか?」「めっちゃ、楽しいです。」普段あまり楽しそうな顔を見せない男子生徒が、『この子もこんな表情するんや!』と思わせる笑顔で答えました。また別の職場では、私が去る時「ありがとうございました!」と声が返ってきました。店員としての言葉でしょうが、『えっ、これってあの子の声?』と驚いたほど爽やかな大きな声でした。まだ2日目。疲れが出てくるのはこれからでしょうが、その時こそが正念場。しっかり乗り越えてこの体験でしか学べないものをもって帰ってきてほしいと思います。
 先月27日、2人の事業主さんにお越し頂いて、仕事について話をしてもらいました。幼稚園の園長先生は、先生の楽しそうな場面だけでなく、きつそうな場面(吐物の処理や下の世話など)も見て勉強してほしいと仰いました。大企業に就職し、海外勤務も経験されたのちに脱サラしてパン屋を始められたおじさんの話は、子どもたちの心に強く残ったようです。2年3組の学級通信に掲載されていた感想文を一つ紹介します。
 おじさんの話は、とにかく感動しました。おじさんの子どもの頃の話が、今の僕と重なるところがあって、とても共感もできました。今の僕にはでっかい夢はないですが、夢や目標があれば頑張れる気がしました。とりあえず、今の僕は何のために頑張っているのか分からず、度々親と衝突したり、学校でも上手くいかなかったりと、訳の分からない日々が続いています。でも、今日の話を聞いて、どう書いたらうまく表現できるか分からないですが、とりあえず、何か変れた気がします。これから、明日からめっちゃ頑張れそうな気分になりました。今日はありがとうございました。
 先週末、チャレンジ出発式で子どもたちに「職場で役立つあ・へ・こ・じ・え」という話をしました。社会人なら当然知ってるはずだと、突然当てた若い先生、大変失礼しました。30分前に考えたことだから彼らが知るはずがありません。「あいさつ」・「へんじ」・「ことば使い」・「じかん」・「えがお」が大事という話です。みんなで大きな声で復唱したので覚えているでしょう。果たして実行しているでしょうか。

『東山を西に見て』

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「新旧交代」
 9月以降始まった新人戦。昨日、男子バスケット部がベスト4をかけて優勝候補の学校と戦いましたが残念ながら敗れました。一昨日も強豪を破り、今年のチームは優勝も狙えると思っていただけにとても悔しいです。選手や顧問の先生ならなおさらでしょう。冬の間にじっくりと鍛えて、春の大会ではきっとリベンジしてほしいと思います。とうとう残るは女子バレー部だけとなりました。現在ベスト16。うちのバレー部は、まだまだこの辺りで負けることはありません。昨日も圧倒的な強さを見せつけて勝利しました。気持ちを引き締め、優勝目指して頑張ってほしいです。
 さて、学校の方でも本格的な新旧交代の時期を迎えています。最大の生徒会行事である「学校祭」が終了し、10月29日には生徒会役員の立会演説会と選挙が行われました。当選した新役員のみなさんには、花山中学校の伝統を引き継ぎつつ新たな取組を生み出していってほしいです。残念ながら落選した人もいます。彼らが本校のことを本気で考え、自ら何とかしたいと考えて立候補してくれた気持ちに、生徒だけでなく教職員も報いたいと思います。体育館の壇上で演説をした子どもたちは、応援者も含めて大変よい態度で臨み、内容もよく練られていてとても立派でした。おそらく3年生諸君もそれを感じ、花山中のバトンを次代へつなぐことに不安がなくなったことでしょう。
 今日11月1日は、本校では後期の始まりの日です。現在教育相談期間ですが、順番を待つ子や相談を終えた子が校長室を訪れることが増えてきました。意中の学校が決まり、過去の問題集を携えてやってくる子もいます。公立高校の現在の持ち点を計算する子もいます。出願の仕方をあれこれ相談してくる子もいます。(これは複雑で本当に難しい)3年生には、生徒会や部活動のことは後輩に任せ、一刻も早く真剣に進路に向き合ってほしいです。新旧交代は「新」に目が向くことが多いですが、「旧」の方にこそ厳しい目を向けなければなりません。「新」も「旧」もが新たな充実した毎日を送れるようになってこそ「新旧交代」が上手くいったということでしょう。
 9月になって以来、部活動の試合や地域の行事等で土曜日・日曜日も家にいないことが多く、引っ越しが完全に妻任せになってしまいました。申し訳ない気持ちと感謝の気持ちを上手く伝えられないまま、「食事や入浴は元の家、寝起きは新居」という2重生活を続けてきました。いよいよそれに終わりを告げ、我が家も新しい生活を始めます。
 教務の先生から、今日から3年生の卒業まであと84日だと聞きました。
 この間に子どもたちは何ができるのか。私たちは子どもたちに何をさせられるのか。受験・卒業・進級と、緊張感の中にもやりがいのある真剣勝負の日々が始まります。1日1日、1時間1時間を大切にしなければならないし、させなければなりません。
 既に83日になりました。身が引き締まる思いがします。

台風に対する非常措置について

台風に対する非常措置につきまして、以下のとおりにさせていただきます。

◎ 京都府南部地方に『暴風警報』発令の場合は、次のようになります。

1. 午前7時までに解除になった場合 → 平常授業  (給食あり)
2. 午前9時までに解除になった場合 → 3校時《 10時40分〜 》始業
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3. 午前11時までに解除になった場合 → 5校時《 13時15分〜 》始業
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4. 午前11時現在『暴風警報』発令の場合 → 臨時休業  (給食なし)

                    

『東山を西に見て』

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「社会で求められる力」
 24日、吹奏楽部のフェアウェルコンサートに行きました。farewellとは「ごきげんよう」という意味で、最近“サヨナラの会”を「フェアウェルパーティー」という風に呼ぶのも耳になじんできたところです。3年生に“farewell”を告げ、このコンサートを最後に3年生は引退をします。
 これまで何度も聞いてきた曲が次々に奏でられます。今年から花山中学校のお世話になっている私にさえ様々な場面が思い出されます。3年間の思いを込めて、また、先輩への思いを込めて演奏するメンバーの気持ちはいかばかりでしょうか。
 様々な方への感謝の気持ちに溢れた部長のあいさつに続き、コンサート最後の曲、一青窈さんの代表作「ハナミズキ」が始まります。ステージ上手(かみて)に出されたスクリーンに、引退する子たちの3年間の足跡がスライドで映し出されます。ステージをよく見ると、流れる涙を拭おうともせずに最後の演奏をしている生徒が一人ずつ増えていきます。ステージと画面とを交互に見るうち、涙を溢れさせたのは私だけではなかったろうと思います。
 パンフレットの中に3年生がメッセージを綴っています。「辛いことも楽しいことも、色々なことがあった…」ほとんどの子がそう書いていました。圧倒的に女の子の多い集団。確かに色々なことがあったのだろうと想像できます。しかし、多くの言葉は次のように続けられています。「でも、最後まで続けてきてよかった…。」
 演奏終了後、3年生の引退式が始まりました。3年生1人1人に向けて各パートの後輩からメッセージが贈られます。用意してきた言葉が涙で詰まって上手く出てきません。それでも気持ちは十分に伝えられていきます。素直な気持ちを語ろうとするとき、なぜ感情が乱れるのでしょう。これまで何度もそういう場面を見てきましたたが、心からの「ありがとう。」という言葉にどうしてこれほどの力があるのか、いまだに分からないでいます。
 2日前の金曜日、京都市の中学校教師を3年間勤めたあと新聞記者に転身し、現在は神戸新聞社の論説委員で社会部デスクの宮沢之祐(みやざわしゆう)氏の講演を聞きました。演題にもなっていた『社会が教育に求めるもの』は次の3つだということです。
1.プラスアルファの力−言われたことから一歩踏み出せる人 2.コミュニケーション力―分かりやすい言葉で相手の立場になって話の出来る人 3.みんなの力―チームで仕事のできる人 多く学校へ寄せられるのは「成績を上げてほしい」という声なのかもしれないが、社会が求めている力はそうではないということでした。
 部活動や生徒会活動を通じて身につける力はとても大切です。しんどいことの向こうに大きな感動があること、集団の中で自分を活かすこと、そういったことを経験する中で宮沢氏のいう3つの力が身に付くのではないでしょうか。フェアウェルコンサートを鑑賞していてそんなことを感じました。

『東山を西に見て』

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「背景を知る」
 「家庭・地域と学校が一体となって子どもを育てる」京都市の教育を語るとき、今は当たり前のフレーズになってしまいましたが、花山中学校に来てこれを実感することがよくあります。地域の方に協力してもらって2年生の選択授業を行っていることは以前にも紹介しました。体育祭では、たくさんの地域の方で来賓席は常に一杯の状況でした。一方、子どもたちも地域の行事には積極的に参加します。両小学校で行われた「夏祭り」、今月初めに実施された「区民運動会」、そして17日に山科全域で大々的に実施された各神社の大祭。参加する子どもたちの多さに驚かされます。自分のことを思い出すと、小学生の頃は楽しみにして参加したものの、中学生になるとやや興ざめして足が遠のいたように思います。
 六所神社の前夜祭には、氏子会の皆様がたくさんの屋台を出して境内周辺は実に賑やかでした。中学生の姿もたくさん見えました。女の子は少しおしゃれをして来ていて、見慣れた制服姿とは違って可愛らしく思えました。月曜の朝、そのことをある3年生の女子に言ったところ、「だって祭りやモン、気合い入れな!」と言いました。(笑)
「ここの神輿は全行程担ぐんですよ。それが自慢です。神社の境内から出る時が勇壮ですから、是非見にお出で下さい。」地域の方からそう言われ翌朝出向きました。予定時刻の30分前に到着したのですが、すでに多くの人がおられました。境内に入ると、裃をつけた役員の方々や法被姿の担ぎ手の皆様があちらこちらで打ち合わせをしておられ、巡幸前の神輿の周りには独特の緊張感が感じられました。子ども神輿を担ぐという何人かの中学生が駆け寄ってきました。「君らぐらい大きなったら、大人神輿の方がええんちゃうか。」3年生の男子に尋ねました。「中学生まではアカンねん。来年になったら担がせてもらえるし、楽しみにしてる!」前の晩、屋台で買った食べ物をほお張っていた子どもらしい姿とは異なり、地域の大人の仲間入りを楽しみにしている逞しさを感じました。
 神輿が六所神社の境内を出ていくのを見届け、急いで場所を変えました。16日付の京都新聞で紹介された通り、岩屋神社の神輿が休憩する場所で、本校の子どもたちを中心としたメンバーが太鼓演奏を奉納するからです。全身に緊張感を漂わせ、この日に向けて練習してきた太鼓の演奏をします。小学生4人を加えた14人のメンバーが多くの観客の前で力強く太鼓を打ちます。どちらかと言えばおとなしく、普段は目立たない彼らの躍動する姿は、学校生活の様子を知っている者にとっては感動的に映りました。
 子どもたちが家庭や地域の人たちと関わる様子に目を向けることの重要性を改めて強く感じました。「子どもの背景にまで入り込んだ教育」そんなフレーズも思い出します。「背景」とは、言わずもがな家庭や地域です。子どもたちはそこで様々な経験をし、確かに成長を遂げます。私たちはそのことを知った上で、学校での取組を工夫していく必要があると思います。

第19回 フェアウェルコンサート開催決定!!

今年も吹奏楽部によるフェアウェルコンサートを開催します。
日時: 平成22年10月24日
開場: 13:00  開演: 13:30
場所: 京都市東部文化会館大ホール
入場無料

3年生は最後のフェアウェルコンサートです。
多数のご来場をお待ちしております。
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『東山を西に見て』

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「笑顔ある取組」
 7日、学校祭体育の部も大成功に終わりました。好天にも恵まれ、花山中学校のグランドに集まったすべての人の顔に爽やかな笑顔がありました。みんなが一生懸命に走りそして競技しました。前を走る人が蹴りあげた砂を顔面で受ける人は、もしかしたら体育祭を楽しみにできないのかも知れませんが、一人一人が一生懸命に頑張る姿には感動させられます。午前中はそんな場面が多くありました。1位になった人も最下位の人もよく頑張りましたよ。
 以前にも書きましたが、今多くの学校では団体演技をなくしていく方向にあります。しかし、花山中学校では学年ごとのダンスを続けています。取り組む際に、子ども同士や教師と子どもとの結びつきが強められるだけでなく、今盛んに言われているコミュニケーション力の育成ができるからです。今年も各学年の取組と本番の演技でその正しさが証明されたように思います。
 1・2年生はソーランです。1年生は全員で「ソーラン、ソーラン!」「ドッコイショ、ドッコイショ!」と大声を張り上げ、元気いっぱいに踊ってその団結力を見せました。2年生は、オリジナルソーラン。一度経験しているだけあって、新しい振り付けに迫力がありました。鳴子を使ったのも効果的でした。ダンスリーダーの活躍も輝いていました。そして3年生の『花山、袖振れ!』。夏休みが明けて以来、練習の様子をずっと見守ってきました。「なかなかやるな!」当初はそう思ったのですが、その後がなかなか進みません。一部の生徒が参加しない期間が続きます。ダンスリーダーたちが、かわるがわる声をかけます。「なあ、いっしょにやろうや」「先に行ってるし、絶対来てや!!」そんな場面に遭遇したこともありました。『大丈夫やろうか?』そんなことも思いました。
 本番、心配をよそに居る居る。あの子もこの子もみんなと一緒に楽しそうに踊っているではありませんか。最近涙腺が弱くなってきているせいもあって、その様子を見ているだけで目頭が熱くなってきました。閉会式で、その感動を伝えました。また、夏休みから学年を引っ張ってきてくれたリーダーの子たちに「御苦労さま。ありがとう!」と労いの言葉を述べたそのときです。最前列に居た3年の女生徒が、取組と本番を思い出したのでしょうか、涙を見せました。その姿を視線の隅で捉えた私は、もらい泣きしそうになり、話を中断しました。あいさつが途中で止まったのはそのためです。(笑)
 しんどくも楽しくもあった学校祭は、子どもたちの成長と多くの感動を残して終わりました。今週には(明日から)定期テストが控えています。そして3年生は受験に向けて本格的にスタートを切ります。花山中学校は生徒も先生も本当に忙しいです。でも、そこには充実感とともに子どもたちの笑顔があります。
 頑張れ!子どもたち。そして先生方!!

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学校行事
2/10 3年特別時間割 9:40登校 1月分預かり金引き落とし日(1,2年)
2/15 3年特別時間割 9:40登校 2年救急救命講習(2〜4限)
2/16 1,2年第5回定期考査1週間前(部活停止) 1年 性教育学活(5限)
京都市立花山中学校
〒607-8475
京都市山科区北花山横田町27-1
TEL:075-581-5128
FAX:075-581-5129
E-mail: kasan-c@edu.city.kyoto.jp