最新更新日:2024/11/05 | |
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『東山を西に見て』
「責任」
本校に赴任して以来ずっと行ってみたかった花山天文台。「夏休み中に行こう」と心に決めていましたが、休み最終日の今日、ようやく念願がかないました。往復約1時間の山登りは結構いい運動にもなったと思います。 8月11日からの3日間、今年もソフトテニス京都選抜チームの合宿に参加しました。炎天下のテニスは、体力・気力共に年々きつくなります。中学生相手の10分間の乱打を終えたら暫らくは動けません。かつて1番でゴールした恒例の練習後の4キロランニングも、今年はようやく女子選手に抜かれずに済みました。『今年もやれた!』今の正直な気持ちです。 ところで、今年は昨年までと大きな違いがひとつあります。15年に渡って務めてきた監督を次の者に譲ったのです。責任が軽くなるということでこれほど気持ちが楽になるなんて体験してみて初めて知りました。60人程が2泊3日の間行動を共にするとなると、意外なことが結構起こります。それらに適切に対処しなければなりません。また、練習内容の組立てやコーチたちへの指示など、リーダーとフォロアーとでは大きな違いがあるものです。 22日の日曜日。第56回「山科少年ソフトボール大会」の応援に行きました。小学生3人と中学生6人でチームを作ります。本校の野球部員たちが中心になっていました。久しぶりに子どもたちの元気な姿を見られて楽しかったのですが、それ以上に、応援の人の多さに驚きました。地域の少年の頑張る様子を、お年寄りから小さな子たちまでが歓声を上げて応援する姿は、実によかったです。井上ひさしの本に、野球少年たちと下町の人たちの人情を描いた『ナイン』という作品がありますが、まるで20年以上前のこの本の中の世界が暑い勧修寺グランドで再現されたようでした。 因みに結果は、見事優勝でした。 その帰り道、本校の校区内で地蔵盆が催されていました。賑やかな様子に魅かれてちょっと寄ってみました。私の住む地域の地蔵盆には、子どもの姿がほとんどなく、閑散とした雰囲気なのにここはどうでしょう。自動車の出入りを遮った空間内に大人と子どもがあふれています。聞くと、この日に合わせて里帰りをする家族もあるそうです。そういえば、私たちの子どもの頃の地蔵盆はこんな感じでした。私たちは地蔵盆をとても楽しみにしていました。子どもの遊ぶのを祖父母や父母たちが笑顔で見守っていました。ほたえ(「はしゃぐ」の京言葉)過ぎてはどこかのおっちゃんやおばちゃんに叱られたものです。こんなとても懐かしい空間が、この地域では、皆さんによって守り続けられているのです。 ソフトボール大会と地蔵盆。よーく見ると、どちらにもとても存在感のある人物がおられました。責任者の方です。皆、その方の指示や意向のもとに主体的に動いておられました。 明日からいよいよ学校が始まります。花山中学校の責任者としての自覚をもって行動したいと思います。9月以降、たくさんの行事が計画されています。体育祭や文化祭に向けては既に活動が始まってもいます。教職員や子どもたちが、安心して思いっきり活動できる空間づくりをしなければなりません。昨日の光景から、今改めてそう思っています。 『東山を西に見て』
「広がる可能性」
夏休みもあと一週間となりました。「慣れてしまった」と言えばそれまでかもしれませんが、梅雨明けの頃に比べると幾分暑さがましになったように思います。今日も窓の外を見ると様々な部が活動をしていますが、その様子は一月前と比べると随分異なります。女子バレー部の府大会、ブラスバンド部のコンクールをもって残念ながら今夏の大会は終了しました。そう、今は新チームでの練習です。 さて、今夏は様々な部の応援に行きました。一生懸命に取り組む彼らの姿を見ていると、春季大会の時にもまして本校生徒のことが愛おしく思えてなりません。特に、最後の試合に負けて涙している子たちを見ていると、こちらまで泣けてきました。たくさんの思い出の中から幾つかを紹介します。 女子バレー部は、春に続いて市内大会で3位に入賞し、見事府大会へ出場しました。彼女らの目標はもっと高かったでしょうから「見事」という言葉は適切でないかもしれませんが、これは立派な成績です。7月29日には、舞鶴まで応援に行きました。試合直前、準備体操をしている彼女たちに「頑張れよ!」と声をかけました。『えっ、校長先生!ここまで来たんですか?』眼を丸くして一斉にこちらを向いたみんなの顔からそんな声が聞こえてきました。一試合目は余裕の戦い。二試合目が凄かった。ひょっとしたら力は相手が上だったかもしれません。そんな相手にチームが一致団結してかかっていきます。笑顔がはじける。体が躍動する。応援も盛り上がる。面白いように得点が重なります。「今年一番の試合でした。」試合後の監督の発言がチーム状態のよさを物語っていました。予選リーグを1位通過。残念ながら翌日には敗退しましたが、最高の試合を見られた私は幸せ者です。 21日のサッカーの試合。とにかくメチャクチャ暑かったです。1・2年生主体のチームでベスト8をかけた試合です。相手は体も大きく動きも速い。よくしのいではいるものの、防戦いっぽうの試合になりました。負けた後、3年生の一人が、涙で顔をクシャクシャにしながら、審判団と相手チームの選手一人一人と握手をしていました。いつか是非この時の心境を聞いてみたいものです。人数の少ない3年生たちの涙が、特に美しかったです。 8月1日、小学校の子ども祭り。数々のプログラムの中、本校のブラバンが出場。いつものようにスイングする。見ている者も手拍子を打ちスイングする。とっても爽やかな感動が運動場を包みました。曲が終わるたびに「ええぞーっ!」と声をかけます。近くの小学生が「この人だれ?」という目で見ます。そんなことも楽しかったです。 続いてダンスチームが登場しました。その中に2年生のAを発見。チョクチョク校長室に顔を出す女の子です。“踊る!躍る!”学校では見たことのないその溌剌とした姿に感動すらしました。曲の間に思いっきり手を振りました。最高の笑顔を返してくれます。瞬間、この子の可能性を一杯に感じました。 「辛い」「悲しい」こともあったのでしょうが、この夏の経験を自己の可能性を伸ばすことに活かしてほしいと思います。君たちの可能性は無限なのだから。 |
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