京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2025/07/08
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自立・貢献・夢さがし 〜自信と誇りをもって 自らの未来を切り拓く たくましい生徒を育てる〜

「人権学習」

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 12月15日(火)と12月17日(木)の両日,12月の人権月間に因(ちな)んで,「人権学習」を実施しました。
 1年生は「障害者問題」。2年生は「在日コリアン問題」。3年生は「同和問題」。それぞれ,現在の日本社会では人権(差別)にかかわる大きな社会問題として今なお存在し,一日も早い解決が迫られる問題です。
 2年生の学習には,在日コリアンの方に来ていただき,講演をしてもらいました。胸にジンと迫る話でした。その要旨をみんなにも紹介します。
講師は,李 美葉(イ ミヨブ)さん。在日二世の女性,子どもさんが3人。西京区の洛西地域と隣接するところにお住まいの方です。
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(1)今の家に引っ越したころの話です。朝の7時前後,まだ朝早い時間です。私の家のインターホンが鳴りました。何事かと思い聞いてみましたら,隣人の高齢の男性(おじいさん)が,「あんたの家の前にたくさんのゴミが散乱している。近所迷惑だから早く片付けなさい。」というお怒りの様子です。私は外に出て事情を説明しました。「私とこは昨晩も今朝もまだゴミは出していません」と。ところが,そのおじいさんは納得してくれません。「だって,こんなに大量のニンニクの皮が捨ててある。こんな大量のニンニクを食べる家が,他にあるか!」というわけです。
 この近所には,「李(イ)」という在日コリアンの表札を掲げている家は他にはありません。そんなわけで,おじいさんは私の家の「ゴミ」と決めつけて怒っています。そんなやり取りを聞いて,駆け付けた周りの人が,こんなことはしてはいけないことですが,そのゴミの山から何か手掛かりになるものを探し始めました。そして見つかりました。ゴミの中から,クリーニング屋さんの名札が。もちろん私の家の名前と違う名前の入った名札が。それを見て,おじいさんは,「ゴメン」の一言もなく,黙って立ち去りました。
 これっておかしいと思いませんか?「もしかしてあなたの家のゴミか?」と聞かれたのなら,「違います!」で済んでいました。なぜ,決め付けて,怒鳴られなければならないのでしょう?おじいさんに差別心や偏見はなかったでしょうか。
(2)娘が中学校2年生の時の話です。12月の寒いころ,教室のストーブの周りを級友が囲んでいます。娘はトイレから戻ってその輪の中に入りました。ある女の子が「ねえねえ,○○君の好きな子,◇◇ちゃんやなあ」と私の娘に問いかけました。私の娘は「知ってる。知ってる」と応えました。
 すると,その○○君が「朝鮮人,だまれ!」と返してきました。その場はシーンとして,娘はいたたまれない思いになって,その場を和まそうと,全く関係ない話をしたそうです。みなさんは,これをどう思いますか?
 他の日本人の誰かが同じことを言ったとき,「日本人,だまれ!」と言いますか!私の娘に対して,「パクさん,だまれ!」なら,わかります。だけど,世界中に何百万人もいる在日コリアン全員に,「だまれ!」は,ないでしょう! どう考えてもおかしいと思いませんか?これが差別や偏見ではないでしょうか。
 担任の先生は,この件を学級で取り上げてくださいました。在日コリアンがなぜ,日本に多く住んでいるのかなどの歴史的背景から,心ない差別的な一言が,私の娘の心の奥底にどれだけ痛手として残っているかなど,話してくださいました。そして,学級のみんなに感想文を書かされました。
 みんなの感想文のほとんどが「そんな差別は,絶対許されない」というものでした。そのなかに,△△さんの感想文にこんなことが書いてありました。「私は,あんなことを言った人を絶対許しません。だけど,次にまた同じようなことがあったら,『そんなん言ったらダメ!』と言える自信はありません。でも何かしなければと思います。私にできること。私は言った人の目を見て,思いっきり睨(にら)もうと思います。」
自分にできること,皆さんもそのことを考えてほしいと願っています。
(3)私の娘は,他にもこんな差別を受けました。
ア)娘が京都市内にアパートを借りる時,「在日外国人は保証人が2人いる」と言われた。日本人は1人でいいのに。外国人は家賃を踏み倒すと思っているのでしょうか?日本人より家賃を踏み倒す外国人が多いという統計でもあるんでしょうか?
イ)NTTドコモの携帯電話を買うとき,在日外国人は三万円の預託金を支払うように言われます。日本人には1円も要求しないのに。これも,外国人は使用料を踏み倒すと思っているのでしょうか?日本人より使用料を踏み倒す外国人が多いという統計でもあるんでしょうか? 今はNTTドコモも反省して,こんなことはやっていません。念のために。
ウ)娘が大学卒業を前にして就職試験を受けた時,ある会社から「この会社に勤めた場合,韓国という国籍は支障がありませんか?」と言われた。国籍に何の支障があるのでしょか?
 別の会社では「在日コリアンの人も,多くは日本名を名乗っている。パクさんも日本名があるのだからその名前を名乗ったら」としつこく名前を変えるように言われた。「私の名前は朴(パク)です。それしか名前はありません。」なぜ,自分の名前を名乗ることができないのでしょうか。
(4)すごくうれしい話をします。最近,娘(現在26歳)に日本人の彼氏ができました。そのご両親に報告に行ったとき,私はとても心配でした。だってあれほど,心の中に傷をいっぱい持っている娘だから。「日本人,大嫌い!日本の国,大嫌い!」と言っていた娘だから。相手のご両親は2人の交際をとても喜んでくれて,「うちの家も楽しなりそうやなあ」と言ってくれたそうです。
(5)みんなも,家の人に話してみてください。「私が付き合う相手が外国人やったらどう思う?」って。ある高校でも同じ話をしました。そして家に帰って,話した高校生の感想文を紹介します。
−「私が付き合う相手が外国人やったらどう思う?」その高校生のお母さん,「外国の人,ええで。できたら,韓国人がええなあ」私のお母さん,韓流映画,見すぎです。−
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 生徒たちへの講演が終わってから,校長室で少し雑談しました。そのとき言われた言葉がまた,強烈でした。
よく,いろんな方に聞かれます。「あなたはなぜ,李 美葉(イ ミヨブ)という本名を名乗っているの?なぜ,日本名じゃないの?」って。そのときこう答えます。「だって,今の日本に差別があるから」と。
 「差別がなければ,とっくに日本名を名乗っています」とも。みなさんは,この言葉の重みをどう感じますか? 12月は人権月間。今一度,このことを考える機会にしてもらえれば,と思います。

3年「留学生との交流会」

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 去る12月2日,3年生の総合的な学習の時間に海外からの留学生8名をお招きし,「留学生との交流会」(国際理解学習)を実施しました。
 8名はそれぞれ違う国籍の留学生で,ブータン・ケニア・ネパール・タイ・バングラディシュ・ベトナム・台湾・マレーシアというバラエティに富んだ顔ぶれです。
 昨年度は,初めに3年生全員で「歓迎会」をしていましたが,体育館が耐震工事のため,今年は「会議室」と「多目的室」に別れて2クラスずつ,4カ国ずつで行いました。
 「歓迎会」の後,各クラス2名の留学生を教室に案内しクラスごとに交流をしました。
 はじめに,自己紹介とお国の紹介をしてもらい,その後みんなで準備したイベント(クラスから合唱のプレゼントや一緒に凧揚げを楽しんだり)をしました。 はじめの母国紹介では・・・留学生達がこの日のために用意した地図,国旗や自国を紹介するプレゼンテーションと身振り手振り,片言の日本語混じりで一生懸命説明してくれる姿に,生徒達も引き込まれた様子で熱心に聴き入っていました。
 その後,それぞれのクラスで生徒達が準備したイベント・・・「クラス合唱」のプレゼントや「凧揚げ」を楽しみ,3年生徒と8ヶ国の留学生はとても充実した交流の時間をすごしました。
 お別れの時には,留学生に友達のように声をかけたり,話しかけている生徒のほほえましい姿があちこちで見受けられました。

2年チャレンジ体験

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 11月30日から12月4日までの5日間,2年生は「生き方探究・チャレンジ体験」を行いました。多くの事業所の協力のおかげで,生徒たちは貴重な経験をすることができました。私が中学生の時は,近所のスーパーでチャレンジ体験を行いましたが,いつも見慣れている店内と,店の裏側とでは全く雰囲気が違い,多くの人がいろんな作業をしているんだなと驚いたことを今でも強く印象に残っています。
 チャレンジ体験を向かえるにあたって,生徒は事前に事業所の割り当てを行い,事業所への電話,事前打ち合わせを行いましたが,この時点で私は,「生徒たちは本当に事業所でやっていけるのか」という不安でいっぱいでした。
 しかし,期間中の生徒たちの様子を見て私の不安は杞憂に終わりました。学校生活ではあまり見ることのできない緊張感のある表情で,生き生きと仕事に取り組んでいました。その中でも特に印象に残った事業所の話をしたいと思います。
 老人ホームでのこと。ある利用者の方が生徒に対して,「私はもうすぐ死ぬかもしれない」と話しかけてきたそうです。生徒は普段,老人の方と接する機会が少ないため,かなり動揺をして何も話すことができず,それ以来,どう接していいのかわからないと,私に相談してきました。私は,「ほんの短い時間でもいいから,利用者の方に楽しいな,今幸せだなと感じてもらえるように,自分に今できることは何かを考えて接してみてはどうか」と生徒に伝えました。悩んだ結果,生徒が出した答えは「できるだけ笑顔でいる」ことでした。「笑顔でいる」ということは,面白い時や楽しい時では簡単ですが,慣れない場面や苦手な場面で,笑顔でいることは簡単なことではありません。しかし,何とか利用者の方と打ち解けたいという思いで,生徒はできるだけ笑顔で接し続けました。そして,少しずつ会話ができるようになり,やりがいを感じることができたと言ってくれました。
 生徒たちは,チャレンジ体験を通じて,その仕事のやりがい,笑顔になっていく自分というものを感じてくれたことと思います。一回り大きく成長した生徒の姿を見ることができ,残りの中学校生活もさらに充実したものになっていくだろうと感じました。
 また,チャレンジ体験終了後,将来の仕事について家族と話し合う機会を持つことができたという声を,保護者の方々からたくさん頂きました。保護者の方々にとっても,大変貴重な期間であったことと思います。
 私自身,大きく成長した生徒たちがこれからさらに成長できるように見守っていきたいと思います。

ファイナンスパークへ行きました

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 ファイナンスパークでの学習は,子どもたちが,当たり前の日常生活について考える大きなきっかけになる取りくみだと感じました。多くの子どもたちは,今回の体験で初めて,日々の生活の中で,何種類ものたくさんのお金が使われていることを知ったはずです。また,その生活に必要なお金について,長期的な目で見て考えた計画をたてて,やりくりしていかなければならないこと,その大変さも知ったはずです。当たり前に過ごしていた毎日は,たくさんのお金が動いていて,両親がそれをしっかりと管理してくれているからこそ過ごせるのだと,感謝の気持ちを持ったと思います。この,両親に感謝するという気持ちは,今後の人生の中で,生きるために必要なことに対して,大切なことなのだという想いを持って学んでいけるエネルギーにつながると思います。
 ファイナンスパークでの学習が,子どもたちにいいきかっけを与えると感じられる取りくみだったのは,たくさんの支えがあったからこそだと思います。
 ただたんに,生活に必要なお金の計算をするだけでは,難しくて理解できないなどで,ほとんど意味のない時間が過ぎていくだけになってしまうと思います。
事前学習で計算の練習,ブラットレーの請求書という話を聞かせて親への気持ちを考え直さるなど,1クッションおいたことで,あまり抵抗を持たずにファイナンスパーク学習に取り組んでいけたのだと思います。学習の前に,何のためにそれを学ぶのか,何をするのかをはっきりしてあげることの大切さを感じました。
 そして1番に,保護者の方々,ボランティアの方々の子どもたちへの熱心なご指導のおかげだと感じました。事前にイメージを膨らませて,目的をはっきりさせてやり始めても,難しくてつまずくと,子どもたちの熱はすぐ冷めて,やる気をなくしてしまいます。しかし今回,保護者やボランティアさんが,一人一人としっかりと向き合って,わかるまで付きっきりでご指導して下さったことで,全員の子どもが,学習をやりきることができました。そして,子どもたちはやりきったことで,生活していくことの大変さを体感し,親への感謝や,今から将来にかけてお金の使い方を考えないといけないという想いを持つことにつながったと思います。
 また,ファイナンスパークは,あのような施設を造るのに,京都市のたくさんのお金が使われたらしいのですが,運営の面では,各企業さんの協力や,寄付,ボランティアさんの支えで,それほどお金がかかっていないと聞きました。何かを始めるのにはお金がかかるのは仕方ないので,運営の面で抑えられているということはとてもすばらしいと思います。このことで,私は,京都市という場所が,地域の人をはじめ,企業にいたるまで,子どもたちの教育にとても協力的な性質を持っていると感じ,京都市はいいところだと感心しました。
 最後に,ファイナンスパーク学習に行ったあと,その直後は効果があっても,すぐに気持ちが薄れて,学習で得た気持ちを忘れてしまうような気がします。よって私はこの学習内容を,ファイナンスパークでの学習の後は,パソコンやテレビゲームなどでできるようにすれば,より手軽にもっと頻繁に生活の大変さを体験でき,よりいっそう将来につながっていくのではないかと思いました。

今年の地域一斉清掃

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 11月27日,新林小学校,境谷小学校の4〜6年生,洛西高校の全生徒と本校生徒全員が一斉に学校を飛び出し,落葉に溢れた地域の一斉清掃を行いました。場所は新林本通を縦断,北は9号線から南は西竹の里・北の通りまで約3kmに及ぶ地域。時間帯は午後2時30分から3時すぎまでの約40分間です。小中高生の総勢1700名が額に汗して,一生懸命頑張ってくれました。
 例年は,地域自治連合会で実施される12月はじめの一斉清掃と同じ時間帯に本校生徒も合流して行っていたものを,今年はその時期に先立ち,規模を小中高と拡大して実施することになりました。当日は,洛西支所の担当区長はじめ支所の方々も,それから某新聞社の記者も駆け付けてくれて,賑わいを見せた取組となりました。翌日の某紙朝刊に記事が載っていたのをご覧になった方も多くおられることと思います。
 洛西地域の小中高生が,心を一つにして「地域のためにできること」に取り組んだ貴重な体験を積めたのではないかと思います。そしてこの体験が児童・生徒たちの心に「地域への愛着」・「隣人への愛情」・「ふるさとへの愛」などが芽生えてくれれば素晴らしいことだと感じています。
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学校行事
1/15 3年期末テスト1週間前
1/16 土曜スクール
1/18 3年補充学習1
1/19 3年補充学習2
1/20 3年補充学習予備日
1/21 3年補充学習3

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