京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2020/03/25
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ハートフルマーク

秋ならではの鮮やかさ

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 登校指導時に紅葉したニシキギを見ていると,何やら映える緑色。何だ?と近づけば,「おっ,アマガエル!」
 この鮮やかな色の対比をシャッターに収めねばと撮りました。
 当のアマガエルは,さぞかしびっくりしたことでしょう。巨大な怪物が自分の方に近づいてくるのですから。ひたすら,私は葉っぱなりとじっとしていたのでしょう。でも,残念。色が違いすぎました。目立って仕方がないではありませんか。赤と緑なんて補色の関係ですから。ひたすらじっとやり過ごそうと耐えているのですが,何枚も撮らせていただきました。きっと,「なんであっちに行かないのだ。」「早くあっちに行けよ!」とびくびくイライラしていたことでしょう。
 そんなことお構いなしにシャッターを切っていたのですが,上からの画像もほしいなと上から覗き込みました。アマガエルにすれば,怪物が立ち上がり,上から襲いかかろうとしていると感じたのでしょう。まずい,とばかりに葉の下へそろりそろり,いつでもピョ〜ンと跳び降りられるように態勢を変えていました。
 これ以上刺激を与えると可愛そうなので,ここでやめにしました。
 アマガエルはホッとしたことでしょう。
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ニホンカナヘビ

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 先日,トイレに入ると隅っこでこそこそと動く影,「あれ,こんなところにヤモリかいな」外へ出さないと干からびるかもと思い近づくと,「おう,カナヘビの子どもじゃないか。なおさら外に出してやらねばと捕まえました。でも,やっぱり写真に収めようとかわいそうながらしばらく付き合ってもらいました。きっと相当なストレスがかかったでしょうね。

 ここから先は,カナヘビに興味のある方がお読みください。

 先ほどカナヘビの子どもと言いましたが,正式名はニホンカナヘビです。ニホントカゲ(以下トカゲと呼ばせていただきます)との違いがよくわからないという方が居られますが,最も分かりやすいのは尻尾の長さの違いでしょう。カナヘビは体長の2/3程度が尻尾であるのに対してトカゲは体の半分ぐらいしかありません。
 また,カナヘビの方がスリムで,トカゲの方がずんぐりとした体型をしていますし,カナヘビの鱗は立ったようにでこぼこしていてざらざら感がありますが,トカゲの鱗は寝ているように整然と並んでいるのでつややかさがあります。トカゲの幼体の尻尾はおなじみの青い金属光沢をしていますのでこれも分かりやすい特徴ですね。幼体の時のみですが…。
 三枚目の真ん中の写真を見てください。目と前脚との中間あたりに何やらくぼみがありますよね。これは?一部の方はピーンと来られたでしょうか。そうです耳です。人間などの哺乳類とは違い外に飛び出した部分(耳介)がありませんね。
 行動は昼間で,主に昆虫やクモなどの小さな生き物を食べています。エサの関係でしょうか,草地で見かけることが多いと思います。
 最後に,三枚目の写真に写っている目をしばらく眺めていると,なかなか鋭い目つきに見えてきませんか。まだ生まれて1年も経っていないであろう幼体なのに,この凛々しい目つきはかっこいい,なかなかやるなぁと感じてしまうのは私だけでしょうか。

近づく月と土星

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 今日10月16日(金)21時59分に月と土星が接近します。角距離にして2度56分です。分かりやすく言いますと,腕を伸ばして月の左側に中指を立てれば,その隠れた幅の少し左側(南側)に土星が輝いているということです。
 ただ,残念ながらこの時刻の月と土星は,地平線下に沈んでいますので見ることができません。写した写真は午後6時20分ごろのものです。どこに土星があるのという写り方です。下に拡大して記名しておきましたのでご覧ください。
 明日には,四日月となり,土星より左上に位置し,握り拳を立てた幅よりも離れてしまうことになります。土星の方もプラス0.6等級という明るさですのではっきりとこれだとは見つけにくいかと思います。夕暮れの西の空,さそり座のアンタレスを基準に右方向に白っぽくアンタレスよりやや明るいかなという見え方をしているのが土星となります。
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クモの巣の露

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 今朝は露も降りていました。クモの巣に見事に露がついて水玉を作っています。昨年は氷玉で載せましたが,クモの巣上の水玉は何度見てもきれいなものです。

 さてここから先は,露とクモの巣のお話です。興味のある方のみ読み進んでください。

 まず,露と霧の違いをお話ししましょう。水蒸気の冷やされ方の違いで,草やクモの巣など冷えた物に触れて水滴になるものが露です。空気中の塵などに触れて水滴になって漂えば霧ということです。
 さて露ですが,冷たい物に触れて水蒸気が水となることを結露といいます。冬場に窓ガラスの室内側に水滴がついてべとべとになってしまうのも,トンネルに入ったとたんフロントガラスの外が曇ってワイパーをかけなくてはいけなくなるのも同じ現象です。
 話を露に戻して,水蒸気が物に触れ徐々に水滴が大きく成長していくとクモの巣に見事な水玉を作ってくれます。ところで,二枚目の写真は小さな玉がたくさん並んでいますよね。とても不思議に思われるでしょう。なぜ並んでいるのだろうと。これはクモの巣に秘密があります。よく見るとクモの巣の縦糸(中心から放射状に広がっている糸)の水玉は少ないけれど,横糸(同心円状のように見える糸)にはきれいに水玉が並んでいます。横糸に何か秘密があるのでは?と思われるでしょう。
 その通りです。クモの巣を大きく拡大すると分かりやすいのですが,すみません,画像を持っていません。クモの巣に虫たちが引っ掛かって逃げられない様を見られた方も多いでしょう。でも,クモは自分の巣に引っ掛かりません。これまた不思議ですね。
 実は,虫たちが引っ掛かっているのは横糸なのです。クモが捕まえに行くときは縦糸を通っているのです。ということは,横糸に秘密があるということですよね。そうなんです。横糸には虫を捕まえるために粘々した液体がつけられているのです。この塗られた液体は,時間と共に粘度を増しながら一定間隔の球状に並んでいきます。つまり,横糸には粘球が並んでいるということです。
 さて,話を結びましょう。この粘球を核として露が成長していくので,同じような大きさの一定間隔の水玉ができるというわけです。粘っているということが水滴を作りやすくしていると言えるでしょう。

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 今朝も霧が立ち込めました。今シーズンで最も深い霧となったのではないでしょうか。太陽が顔を出したのですが,霧が深い分,晴れてきません。確かに照っていますが,霧の向こうに輪郭が見えているだけという状態です。霧が晴れるにはもう少し時間がかかりそうです。

 さてここから先は,気象に関わる霧のお話です。興味のある方のみ読み進んでください。

 秋になると霧がよく出るようになります。一言で霧と我々は呼んでいますが,霧にもいろいろなものがあります。京北でよく見られる霧は,放射霧と呼ばれるもので,谷間(たにあい)や盆地などで普通の霧です。
 秋は一日の寒暖差が大きく,晴れていると昼の気温が上がり,空気中の水蒸気量が増します。夜になると,晴れていることで地面の熱がどんどん逃げていき,地面が冷えるためにその付近の空気が冷やされます。空気が冷えるとそこに含まれていた水蒸気が気体でいられなくなり,小さな水の粒へとその姿を変えます。これが放射霧です。日の出前の一番冷えるときが最も盛んに霧が発生します。
 霧が発生しやすい条件というと,辺りが湿っている(雨の数日後とか)など水蒸気の量が多い,一日の寒暖差が大きく一晩中に晴れていることで冷え込む,空気中に水滴になりやすい塵が多いなどが挙げられます。雨上がり直後に霧が発生しにくい場合があります。これは,塵が雨粒で落とされ,空気が澄んでしまっているからです。
 京北では,田畑が多いことや川が流れていること,山間地であることが霧を発生させやすくしています。逆に,田畑が少なくアスファルトが多いために保水力のない京都盆地では霧が発生しにくいということがお分かりいただけるのではないでしょうか。
 ところで,以前にもお話ししたように思いますが,霧と雲は同じものです。浮かんでいる小さな水滴の集まりを雲と呼び,それが地上に降りているものを霧といっているのです。この地上や地上付近に発生する雲を層雲(そううん)と呼んでいます。
 どんな時に「霧」と言い,どんな時に「雲」と言うのでしょうか。平地から見て「山の上に雲がかかっている」と私たちは言いますよね。でも,山に登っていて雲の中に入れば,「霧に包まれた」「ガスってきた」と言いますよね。また,山の上から谷間を見て「雲海が広がっている」と言いますが,その中の谷間に住んでいる人は「霧に覆われてる」と言います。この例が「霧」と「雲」の使い方として一番分かりやすいのではないでしょうか。外にいるか中にいるか。

秋の味覚(クリ) ではなくて…

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 上の写真を見てみなさんすぐに何かお分かりですね。そうクリです。結構大振りですので丹波栗でしょうか。秋を感じさせる一つですね。
 なお,栗のイガは校区に落ちていたものですが,栗は残念ながら家から持ってきたものですので大きさが合わず,イガの中に入った趣のある写真にできませんでした。

 ここから先は興味のある方のみお読みください。実は栗ではなくて…。

 ここで取り上げるのは,実はイガの方です。ほとんどの方が経験あるのではないでしょうか。このイガが手に刺さって痛い思いをした方。何のために刺々しい針がいっぱいあるのでしょうね。大人ならば誰しもがお分かりになっていると思います。そうです。栗を食べようとする外敵から実を守るためです。さしもの硬い皮膚のクマにしても口の中には入れられません。賢いサルでも簡単には手に取れません。非常にうまく棘(とげ)を張り巡らせていますね。
 ここで問題です。(子どもたちに自然観察会などでよく使っている問題です)このボールを栗の入ったイガと見立てると棘はどのように出ているでしょうか。ほぼすべての子が表面から放射状に一本一本伸びていると答えてくれます。下の二つの写真を見てください。違うのです。一本一本ではないのです。三枚目だとすぐにお分かりになるでしょう。あたかも木が枝をあちこち伸ばしたように見えます。
 別にこんなにしなくても一本一本放射状に伸ばしただけでもクマやサルは困るでしょう。なんであちこちに向かって伸ばしているの?
 二枚目をもう一度よくご覧ください。枝分かれしたものがあちこちで絡まって針先から表皮に入る隙がありません。そうなんです。入って来られないようにしているのです。はぁ?指でも突っ込むの?いえいえ,小さな生き物である虫たちや小鳥の突き刺す嘴などからも身を守ることができるのです。
 そんなクリのイガも,実が熟すと殻が裂けて実がぽとりと落ちます。アケビの時にお話しましたように食べていいよという合図になっています。こんな大きなものを食べられたら砕かれてしまうので素通りしないでしょうと思われるでしょうか。その通りです。また,虫たちなら穴をあけてしまうでしょうね。そこで,クリは次の作戦を考えたのです。このお話については機会があればまた後日に。今日は,イガの棘についてのお話しでした。

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秋の味覚(アケビ)

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 秋になるとその存在が大きくなるアケビです。本校のアケビも実がなりましたので紹介の意味合いで給食室や玄関に展示しました。もっとも,今の子は知らないようですね。私どもの子どものときには,山野に分け入ってサルに負けじと取って食べたりしていたのですけどね。時代の流れでしょうか。商品としては,山形県がそのシェアーのほとんどを占めているとか。果肉は甘いのですが,種が多くありますので舌で削ぎ取るようにして食べるでしょうか。果皮はほろ苦いのですが,高血圧予防によいとして炒めものや揚げ物に利用されています。

 ここから先は興味のある方のみお読みください。

 アケビとは,漢字で「木通」あるいは「通草」と書きます。木と草に分かれていますが,本来は蔓性の落葉低木ですので木が正しいということになるのでしょうが,小さいころは草と思えますので「草」が使われているのでしょうか。共通の「通」は何でしょう。蔓を切ればお分かりいただけるでしょう。茎の断面がストロー状になっています。穴が開いて通じているということです。
 アケビ科アケビ属であり,掌(てのひら)を広げたような小葉五枚の葉を持つ。外果皮の色は,青紫から赤紫で濃い薄いがあります。中には白アケビと呼ばれる白っぽい実もあります。
 この仲間に花が穂状に咲くホザキアケビ,鋸歯のある三つ葉のミツバアケビ,アケビとミツバアケビの交配種と考えられているゆるやかな鋸歯のある五葉のゴヨウアケビがあります。
 初めに果皮はほろ苦く果肉は甘いと言いましたが,植物というものは面白いもので,否,賢いもので,動物に食べさせるために甘くしているのです。食べられたら種が蒔かれないじゃないかとお思いでしょうか。いえいえ,食べてもらうことで遠くに蒔いてもらうのです。たねは,堅い皮で覆われており,動物の体内を素通りして外に出されます。見事な考えでしょう。
 さらに工夫しているのが,果皮が苦いというところです。種が若いうちに食べられてしまうと未完成の種ですから発芽できません。そこで,外を覆っている果皮を苦くしておいて,動物が食べようとしないようにしています。種が出来上がったら,果肉を甘くし,果皮を裂いておくことで食べてくださいと合図を送っているのです。動けない植物の知恵なのです。

きれいなカメムシ発見

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 ちょうど露が降りている日,いつも登校指導に立っている塩田口にあるニシキギのクモの巣が白く輝いていたので写真に収めていました。より近くで見てみると,何やら黄色いものが目に入り,何だ?と観てみるとカメムシの幼虫(写真左半分)でした。このカメムシの幼虫にも露が降りていて黄と黒のコントラストに水滴がとてもきれいでしたので,写真にパチリ。このカメムシは何と言う名前だろうと調べてみると,「キバラヘリカメムシ」であることが分かりました。
 また翌日に,見てみると幼虫に交じって成虫(写真右半分)がいたのでまたまたカメラに収めました。

 ここから先は興味のある方のみお読みください。

 このキバラヘリカメムシ,漢字では黄腹縁亀虫あるいは黄腹縁椿象となります。触角が4節で頭部側縁(側方から見て複眼の中央と頭頂を結ぶ縁(へり)より上)から出る仲間でヘリカメムシ科に属するそうです。そして画像のごとく腹が黄色なのでこの名がついたということになります。
 主にニシキギ科の植物(ニシキギ,マユミ,ツルウメモドキなど)に住み着き,なぜか木の実に針状の口吻を指して実の汁を吸います。刺しやすい大きさや柔らかさなのでしょうかね。
 9月ごろにはふ化しており,1か月ほどで成虫になるようで,その後成虫越冬を経て,翌年に産卵するようです。
 幼虫成虫ともその足に特徴があり,ご覧いただくとわかるように足に白い帯状の模様があり,成虫は付け根付近からとなっています。また,成虫の触角の先端が黒っぽい赤を呈しているのも特徴です。翅は黒く,幼虫の時から翅の本を持っています。このことは不完全変態であるといことになります。幼虫は翅が短い分黄色が目立ちますが,所々に黒の斑点をつけているのが面白いところでしょう。どんな擬態効果を出しているのでしょうね。成虫は上から見ると腹の側面が黒と黄の縞模様になっています。一般に危険を表す模様で,外敵に危険生物だよと示しているのでしょうかね。確かに,カメムシが放つにおいは強烈です。

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