京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/04/01
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洛陽工業高等学校は、平成29年度末をもって閉校し、 創立132年の歴史と伝統を京都工学院高等学校へ引き継ぎます。

豊かに生きるための教養とは(亡き大島渚さんに捧ぐ)

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1月15日にお亡くなりになった本校OBの大島渚さんが、高校卒業後46歳の時に本校に寄稿された文章を見つけました(洛陽新聞30周年特集号)。1948(昭和23)年に旧制中学校から本校(当時、京都市立洛陽高等学校)に移管されてこられた16歳だった当時のことを記された貴重な文章ですので紹介させていただきたいと思います。写真も原稿のまま掲載します。
「京都での教育制度改革は日本中で最も徹底的に行われたのだが、それが実施されたのはその年の秋だった。すべての新制高校はもう一度解体され、地域制、総合制、男女共学の三原則のもとに新編成されたのである。たとえば洛陽高校の地域に住む高校生はそれまでどこの高校にいたとしても男であれ女であれ何科の生徒であれ、すべて洛陽にはいることになったのである。
あの秋の日、洛陽の校庭にまるで集団見合いのように並んだ時のことを私は今も忘れない。あの日の興奮は自分の運命が偶然というものに支配されることを実感しての魂のふるえであった。すでに私たちは日本の敗戦によってそのことを十分に知っていたのだけれど、一方ではそのように自分個人では偶然としてしか受け止められないものを歴史的な必然として説明しようとする力が私たちの周りには強かったし、私たち自身の中にも強かった。
 しかし、いくらなんでも、ある秋の日に突如一つのキャンパスに集められてお前は今日からここの生徒であるとされることを必然として受けとめようとは、少なくとも私は思わなかった。校庭に並んだ私たちの姿がアウシュビッツのユダヤ人のようであったといえば、あまりにも極端であろう。しかし、そこは全く自由なアウシュビッツであった。私たちはアウシュビッツにいることとまったく自由であることの矛盾の中に生きていた。ひょっとすると今もなお・・・・。」
公立高校の選抜制度が大きく変わろうとし、工業高校再編の大改革を目前にしている今、貴重な資料と同時に大島さんならではの歴史・社会感覚ではないかと思いました。

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行事予定
1/25 実用英語検定
1/26 進研模試(1・2年) 実力診断テスト(1年) 実力判定テスト(2年)
1/28 3年午前中授業(1・2・3・4限)
1/29 3年 学年末考査(2/1まで)

京都新聞記事

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